書外:あとがきを読む司書

…ミーレ

「この後、馬鹿みたいな数の龍の特攻によって世界は滅んじゃうのよ」

…止められなかったの?

「そうねー。今から修正はできるけど、新しい可能性が生まれるだけで、「この本」の世界は一切変わらない。」

…神様が、消しちゃったから?

「この書憶の部屋に収蔵された時点で、この本の世界の未来は定められてしまってるから。」

…持ち出しても?

「事実は覆らないね。消滅したまま」

…死なないことは、悲しいことなのにね。

「そーね。でも、失ってから気づきようがないのが、1番愚かだわ」

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扉と悲劇 崎岸ささき @sakashita008

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