第6話 魔族に転生の儀式
国王ことオークは教会に移動し、魔王バージルの帰りを待つ、オークには不安なことがあった、アイギスを殺さないと言う、オークの我儘だった、
オークは人間の女を着せ替えして遊ぶ、趣味があり、それを知られたくない、魔族になると魅力がなくなるのでは?と言う不安だった。
「人間だから、魅力が高いのか?それとも自身に魅力があるのか悩みどころだ」
ソワソワしながら、教会の中を歩き回る
「魔王さん、このまま、町に入っても大丈夫なのですか?」
髪の色が変わっただけで、わからないとかは、ありえないと、思いアグノラは魔王に聞くが「問題ないこの町は特殊だから」と答えるだけで、納得できなかった。
この町自体が変わっている?じゃなくて、元々この町、この国自体が、冥王ハデスが作ったボードの上での話だから何も問題はなかった、魔王バージルは冥王ハデスからダンジョン《冥府》にボードを術で展開させ、人間の魂を魔族に変える、術式を施した、言わば冥王ハデスの遊戯場、魔族は全て冥王ハデスに忠誠を誓っているが、最近は輪廻転生をしない引き篭もり《ニート魔族》が増えて冥府でぐうたら生活をしているせいで、捗らないので、ハデスは一人の人間に自分の血で作った
魔王バージルを作り冥府を統治すべく、協力する魔族を集め、今に至りのであった。
「この国は冥王ハデス様から、預かった国でな、ハデス様の影響で人間は魔族に見え、魔族は人間に見える特殊な術式を施してある」
魔王バージルはアグノラとアイギスに説明をする、教会の中には魔法陣があり、そこに魔王バージル達は教会の中に転送された。
「魔王様、お待ちしておりました、アイギスは殺してないですよね、殺さない約束でしたが?」
ゴマをスリながら、オークは魔王に近寄り、話しかけるが、アイギスはオークを見るなり、自分の頭を右脇に抱え、オークに見せる。
「すまん!オークよ、約束を破ってしまった」
魔王バージルは、困った顔をして頭を下げる、アイギスは舌を出して、オークをからかう。
「ぐぬぬ!これでは、美しい服が台無しになってしまうではないですか」
ブーフブーフと鼻息が荒くなるオーク
「オークよ!お前の頼みを聞いてやろう、性転の杖の強化をさせてやろう」
アイギスとアグノラは?マークが頭につく、魔王バージルが何を言っているのかわからない、簡単に説明すると、性転の杖の強化をすると、さらにグレードの高い精巧な変化ができる。
武器や防具にも限界値があり、使い続けると武器や防具と心を通わす事により、更に上に進化することができるのだ。
強化をするには、心のダンジョンと言う、ハデスが用意する、特殊なダンジョンをクリアすることが必須、ハデスの息子のバージルはそのダンジョンを用意してくれると言う、もちろん一人での攻略となるのだが。
「魔王様、ありがとうございます」
鼻息が更に荒くなるオーク、アイギスを見るなり、興奮するオーク。
「オレ頑張る……」
ボソリとオークは誰も聞かれない声で呟く、
転生の儀を行わないと行けないので、オークの心のダンジョンは後まわしとなる。
「では、大神官よ!今から転生の儀式をこれから行う、アグノラよ冥王ハデスから預かったコインの準備を」
アグノラはハデスから預かったコインを大神官に渡し、祈りを捧げるポーズをとる。
「確かに、ハデス様のコインに間違いございませんね、では貴女の心のダンジョンに潜ってもらいます、バージル様心のダンジョンを開いてください」
バージルはアグノラの
心のダンジョンの中は、ステンドグラスで光が差し込み、幻想的な空間だった。
「ここが、アグノラの心のダンジョンの中か、居心地良い場所だな」
離れた場所には、テラスや喫茶店のような場所もあり、本当にダンジョンなのか?疑わしいところだった。
「わっ?!心のダンジョンってきれいな場所なんですね」
天然なのか、それともわかって言っているのか、バージルにはわからなかった、本人の心がこの空間を創り出しているのだから、本人が望む空間や性格がダンジョンになる、ここにワイトキングがどこかに潜んでいる、ワイトキングを探しだし、ワイトキングがアグノラを受け入れるか、否か、相合の同意がなければ、転生できない、順等に考えれば、おそらく、教会に行けば会えるだろうが、今はこの空間に馴染んで貰うのが先だ、ここで買い物をしても、現実に戻れば、何も持ってないので何をしても意味は無いが息抜きにはなる。
目覚めたら、ワイトキングになって魔王様の右腕になりました。 幻想花 @kaz55aqa0218
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