第2話 デパートで大暴走!?


ある日の午前中。

その日は平穏な一日になるはずであった。

そう、このときまでは…


フレム「さあ、行くぞー!!」

秘密基地のドアを勢いよく開けフレムたちは飛び出してきた。

ウィド「しかしやけにノリノリねフレムたちは…」

ウォタ「そりゃそうですよ!何てったってバトルライズの新パックの発売日なんです!」

フレム「バトルライズ人気なんだぞ!開店してすぐ買うくらいにはオレ好きだもの!」

ウィド「あーわかったわかった!わかったから!」

バトルライズ、それはこの世界で大人気のカードゲーム。

どうやら大人から子供まで大人気のようだが、ウィドはそれを知らなかったらしい…

フレム「バケットモールに直行だー!」

ウィド「!?急に走り出しちゃった!?あー待って!?」

ーーーー

バケットモールと呼ばれる大型デパート。そこには大勢の客が来ており繁盛した様子である。

だがそれ以外にも何やらイベントがあるみたいなのだが…

フレム「ふー何とか10パックは買えたぜ…」

ロック 「ほんとはみんなで1箱ずつ買いたかったけどねー」

ウォタ「すごい人気でしたね…」

モールの中をあるくフレムたち。その時ウィドがなにかをみつけたようで…

ウィド「フレムくん!見てこれ」

フレム「んー?ペットロボ公開ショー…か」

どうやら屋上でショーをするイベントが行われるようだ。

ウォタ「どうせ暇だし見に行きましょうよ!」

フレム「いいな!それ!」

早速屋上に向かおうとしたフレム達だが、その瞬間向こうから声が聞こえてくる。

?「誰か~!そのペットロボを捕まえてくれ!」

ウォタ「!!こっちにきます!」

ウィド「任せて!」

そういうとウィドは風魔法で小さな渦を作りペットロボをそのなかに閉じ込めた。

?「ああ…たすかったよ…」

ウォタ「何かあったんですか?」

ゼペル「私はゼペルと言うものでね、ショーの支配人だ。」

ウィド「このロボたち…どうしたの?」

ゼペル「なんだか調子がおかしいんだ…心配だなぁ」

そのロボは数秒ごとにややあたまが震えていた…。

ウィド「…いやな予感がする…」

ゼペル「?」

ーーーーー

何はともあれショーの開演時間がやってきた。

もちろんフレム達も見に来ている。

「さあ今回見せますのは最新ペットロボによる華麗なショーです!是非ご覧ください!」

そういわれたあと、数々のロボたちが登場し物凄いアクションをしていく。

フレム「今のペットロボこんなすごい動きすんのかよ!?」

ウォタ「これもai技術の賜物ですね!」

ウィド「…」

ロック「あれ?ウィドちゃんどうしたの?」

ウィド「なーんだかね…」

そしてそれは突然起きた…

「さあ最後はボールを撥ね飛ばしていきどんどん空高く巻き上げます!」

その言葉と共に登場したロボたち、しかし…

ジジジジ…ジジジジ…

「あれどうしたんだろ…」

ピシュン!

突然そのうちの一体がこちらに向けてボールを弾き飛ばしたのだ!

フレム「あぶね!?」

とっさに剣を構えたことでボールは割れたものの困惑を隠せない客たち。

ゼペル「おやおやおや!?どうしたのかね!?」

それに困惑したのかステージの脇からゼペルが出てくる。

するとそこにウィドが駆け寄った。

ウィド「やっぱり…電子ウィルスに感染してたの!?」

ゼペル「さっきのお嬢ちゃん…どう言うことかね?」

ウィド「本で読んだことあるんです…特定の電子ウィルスに感染したロボットのモンスターはあの行動をすることがあるって!」

ウォタ「何だって!?それは本当です!?」

ウィド「この辺にパソコンとかはありますか?」

ゼペル「ああ、これかい…?」

そういって渡したのはペットロボたちの様子をみるための電子機器だった。

ウィド「今から私の能力で簡易的なデバッグを行います!少なくともここでの暴走は止められるはず…!フレムくんたち!ペットロボを足止めするのは任せたわよ!」

フレム「じいちゃん、ウィドは機械いじりがうまいんだ心配すんな…さーて出番だ!」

ウォタ、ロック「おー!」

ロボたちに向かうフレム、その中の一体がこちらに向けてアームを伸ばしてくる。

ロック「やーっ!」ガンッ!

ロックはそのアームを斧で弾き返すと、帰ってきたアームはもろに命中した!

ガガ…

フレム「ウォタ!オレが一点にまとめたとこにアレだ!」

ウォタ「アレですね?」

フレム「はぁぁっ!」

フレムが剣に炎をまとわせ振ると小さな炎の線ができ、それを警戒したのかロボたちは後退する。

ウォタ「今です!拘束魔法(バインド)!!」

まとまった所にウォタの拘束魔法が炸裂し、ロボたちは動けなくなってしまう。

ウィド「よし!出来た!プログラム送信!」

ウィドによる回復プログラムが送信されたことにより暴走していたペットロボたちは正常化したのであった…。

「すごい!これも演出?」

「やべーな!ここまで本格的とは!」

ロック(絶対違うけどね…)

ーーーー

ウィド「あとは工場で治してもらうとかでいいかなと…」

ゼペル「今日はたすかったよ。これはほんのお礼だ。」

ウィド「これはバトルライズのカード…?」

ゼペル「息子が集めてたみたいでね、ダブリだけどいいかな」

フレム「うっひょお↑」

平穏を取り戻したバケットモール。それと同時にお昼のチャイムがなる。

ウォタ「そういえばお腹すきましたね、フードコートでも行きますか?」

ロック「いいね~なに食べよ?」

フレム「俺ハンバーガーな!」

ウィド「またそれ~?」

こうしてピンチを切り抜けたスフィアたち。

だが、この先も様々な出来事があることをまだ知らなかった。


つづく

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スフィア達の日常記 @vainz

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