第10話

午後の授業が終わり、帰り支度をする。

賑やかな教室を出る。図書室で借りていた本を返すため、図書室に足を向けていた。

廊下を歩く。

他愛ない話をしながら私を抜き去っていく女子二人。


図書室の扉をスライドして中に入る。

カウンターにいる図書委員に本を手渡した。

何かあるか本棚を見渡す。何もいいのが見当たらず、図書室を後にした。

下駄箱に着くと波暮君と会った。

「やっはろー、雨下先輩。今帰りですか」

「そうだよ。波暮君」

「雨下先輩。一緒に帰りませんか」

一瞬迷い、オーケーする。

「ああ、いいよ」

あまり波暮君とは一緒に帰らないけど今日は誰かと帰りたい気分だった。

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