第9話

翌日、月曜日。

雲一つない青い空。

弱くもなく強くもない風が吹いている。

今日も屋上で昼食を食べる私。

キィーと高い音がして、扉の方を見ると汀銘君の姿。

彼の方から声をかけてくれた。

「また、会ったね。えっとー」

「雨下雫です。よく来るんですか、屋上に」

「たまーにだよ。雨下さん」

「そうですか」

横に座って話してくれる。

「えっとー、雨下さん。マフィンを作って来たんだけど、食べる?」

袋からマフィンを取りだす。

「いいんですか。汀銘君」

えっ、と驚いた表情をした汀銘君。

「いいよ。何で雨下さん僕のこと知ってるの」

「同じ学年だから、知ってます。ありがとう」

「うん、いいよ。そうだね、同じ学年だったね」


昼休み終わりまで汀銘君といっぱい話せてよかった。マフィンも美味しかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る