疾風怒濤のカオスな表現で、無謀にも結婚を志してしまった婚活女子を描く作品です。言葉遊びの中に、ふいに、人生の真実らしきものが見えてくる味わいは、音楽にたとえるとラップのよう。幸せは勝ち負けじゃないけど、幸せになったもん勝ち、と思い知ってる人にどうぞ。
非常にテンポ良く気楽に読めました。序・中盤はそのテンポを活かしコミカルで可笑しく。後半は恋愛観や出会い、そして幸福について綺麗に纏められていて笑いだけでなくなるほどなと納得させられる面もありました。長編を読むのは少しという方にもお勧めですが、お話は必ずしも壮大でなくてならないと書くのを悩んでいる方へもお勧めしたい作品です。
不条理だけど謎の疾走感のある文章改行や一行開けがなかったら大澤さんの別アカか?! と思うくらいの読後感(超褒めてる)