20. 鏡よ、鏡
お妃さまに妬まれて、お宮を逐われたお姫さま。
暗き
それでもなお、お妃さまのねたみ心は
言葉たくみに騙されて、はるか北の地の産だという赤い果実をかじった途端。
呪いの毒に
はらわたを取り脳を抜き、胃・腸・肺・肝、四つの臓を聖なる壺へとり分けて、
砂漠の砂より乾いた
お姫さまの美しさを写して描いた
故郷のおおきな墳墓を模した、四角錐型の石積みのお墓の下へと葬りました。
「お姫さまはよみがえる」
「いつの日か、立派でやさしい王子さまが、姫の
「棺をひらいて亜麻を切り裂き、姫のくちびるにキスをする」
「くちびるは瑞々しさを取り戻し、お姫さまは目をひらく」
「
「
「それでもそれでも、悪いお妃は許されない。冥府の
暗い闇へと堕ちてゆく。そうして長い時の果てに、
七人の
数千年の時がたち、
お姫さまは今もなお、誰も知らない
お妃さまは、墓泥棒に墳墓をあばかれ、そのなきがらは鉄路をはしる鉄の靴――蒸気機関車にのせられて、石炭がわりに燃える
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