読み終えた時、
幸福のおまじないがかけられているかも。
やっぱり、物語は最後まで読むべきなんだなと、再認識させられた作品。
愛と優しさを感じる物語でした。
愛の、色んな形。
報われない想いだって、尊い思い合い。
ひとを想う気持ちって、綺麗ですね。
物語序盤には、
頭の固い夢のないおばさんは
衝撃を受け、首をひねりました。
思い出の中のグリム童話に、
乙女が直面する不安、恐怖、警戒、悍ましさ…そうしたものを暗示している
と、勝手なイメージを強く持ち過ぎていたせいなのかもしれませんし、
ユニコーンの魅力を知らないから、頭ごなしに疑ってしまったのかもしれません。
物語に登場する乙女たちの誰もが、苦痛や羞恥、屈辱などといった負の部分など微塵も感じさせずあっさりと幸福感に浸っている。
かのように見えて。
はじめはそこに違和感(反発心?)を覚えてしまい、素直に楽しんで読み進めることが出来ずにいたのですが…。
そんなわたくしも、読み終えて今、主人公と彼の家族、仲間たちの幸福を心から願っています。
第3話、第7話、特にお気に入りです。
ラストには、
…チクン。だけじゃない。
温かいものが残りました。
魅力的な登場人物たち。
きっと、作者様はひとりひとりに思い入れて、愛情を込めていらっしゃるのだろうなと感じます。
機会があれば、彼らのその後もぜひ読んでみたいです。
また、素敵な物語に出会えました。
ありがとうございました。