第四話「ひばりちゃんの思い出」
1.心ちゃんのドキドキしつもんタイム!
まだ
ひばりちゃんと心ちゃん、二人だけの部室はとても
心ちゃんは持ってきた温かい
一方のひばりちゃんは、ひざに乗せたクロウさんを右手でなでながら、左手に何かの
「……ヒマですね~」
「そう? 私はゆっくりできて、うれしいけど」
ヒマそうにあくびをしている心ちゃんと違って、ひばりちゃんは「何ごともない」今の状況を楽しんでいるようだった。
――ミステリー倶楽部への
そのほとんどは、本物の「
結局、部員たちは週のほとんどを相談事の
だから、久しぶりに何もない
いくらタフなひばりちゃんだって、たまには休みが欲しいのだ。
けれども、心ちゃんはそうではないようだった。
「ねぇねぇ、ひばりちゃん~。せっかくだから何かお話しましょうよ~。ほら、がーるずとーく? ってやつ!」
心ちゃんは、何が何でもひばりちゃんと「おしゃべり」がしたいようだった。
その様子を見て、ひばりちゃんが大きなため息をつく。ひばりちゃんは心ちゃんのことが
お化けや妖怪のことならば、いくらでも話せるのだが。
すると、そんなひばりちゃんの心中を知ってか知らずか、心ちゃんがこんなことを聞いてきた。
「あ、そうだ! ねぇねぇ、ひばりちゃんはいつからお化けが
「……そうね。
「ものごころ、ってなんですか?」
「……小さな頃、
「あ、じゃあ私と同じくらいですねぇ~!」
ひばりちゃんが自分と同じくらい小さな頃からお化けが視えていたのが
――ちなみに、「物心がつく」というのは、『世の中の色々な
「え~と、それじゃあ次は……そうだ! クロウさんとはいつから一緒にいるんですか? やっぱり、生まれた頃から?」
「クロウさんとは、幼稚園の年長……いいえ、幼稚園に上がる前からの仲ね。もっとも、クロウさんはうちにいなかった時期があるのだけれど」
「いなかった時期がある……? どういうことですか? クロウさんに何があったんですか? ひばりちゃんってどんな幼稚園児だったんですか? 孔雀くんは? 気になる気になる気になる~!」
心ちゃんは
「そんなに面白い話では、ないのだけれど」
とある
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます