第4話 ティータイム エディとライアン スパゲッティ編
然し、夜になると状況は一変する。
エディの部屋にライアンが遊びに来るのは当たり前で、ライアンはエディのご馳走を楽しみに来るのだ。
昼間、あんなに喧嘩をしたのにも関わらずだ。
エディの作るパスタは絶品だ。
今日はライアンの好きなカルボナーラ。
美味しそうな匂いが、エディの部屋いっぱいに漂う。
「ライアン。お皿取って・・・!」
「ハーイ」
ライアンはエディと二人きりになると途端にデレに変わるのだ。
別の人と一緒に居る時はツン。
要するにツンデレだ。
「ねえねえエディ。早くご飯食べさせてよ。
「うん。分かった。ライアン。ちょっと味見して。」
エディは、シルクのブラウスにリーバイスのGパン。その上に赤と白のツートンカラーのエプロンをつけて、スパゲッティを小皿に乗せた。
「はーい。食べさせてあげるー。」
「うん。あーん・・・」
すると
『ピンポーン』
「誰だよこんな時間に・・・。」
これからいい所だったのに、邪魔しやがって、とブツブツ文句を言いながらドアを開けるエディ。
「ようっ!」
そこにはクリスとジェイニーが居た。
「あーっ!お前等!またたかりに来たな。」
エディが怒ると・・・
「あっ!ジェイニー!クリス!」
ライアンが笑顔で迎えた。
「ライアンまた来てたんだな。やっぱり、お前たちは仲がいいなー。」
といって、クシャクシャとライアンの頭を撫でるジェイニー。
それを見たエディが笛で、『ピピピピー!!』と、鳴らした。
「ジェイニー!ライアンに触るなっ!」
「どうしてだよ。俺は普通だし。ライアンは弟みたいなものだからなー。」
「ねー。」
ライアンも頷く。
「ライアンも一緒になって頷くなっ!」
「うるさいんだよっ!」
ライアンがエディの股に蹴りを入れる。
そこが急所だったからたまらない・・・。
「・・・・・・・・・・・・・!!」
「ライアン。やり過ぎだぜ?」
クリスが話す。しかし、面白そうだ。
「いいの。この位しないとこの人は分からないから。」
ライアンのツンが始まった。
「ジェイニーも、クリスも食べるでしょう?座って座って。」
しかし、痛さから立ち直ったエディは、隣の部屋に簡易用のテーブルと椅子を用意して、こう言った。
「ジェイニーとクリスはこっち。」
「何だよ。一緒のテーブルでもいいだろ。4人用だし。」
見ると、椅子が4つ置いてある。
「いいの。クリスに言っただろ!ライアンには1メートル以上近づくなってさ。」
本当に、ライアンに関しては女々しい男である。
「エディ!ハウス!」
ライアンが叫ぶ。
「エディがあっちで食べなよ。ジェイニー。クリス。こっちで仲良く食べようね。」
何でこいつは、2人以外になると急に冷たくなるんだ?
まあ、そこも可愛いんだけど。
エディがニタニタと思っていると。
「何ニタニタしてるんだよ!」
またもや、パコッと手で頭をこずくライアン。
「ほらあっスパゲッティ冷めちゃうから食べようぜ。エディは俺の隣に・・・座っていいから・・・。」
真っ赤になるライアン。
それを微笑ましく見ているクリスとジェイニー。
エディのカルボナーラは絶品であった。
「あーごちそうさまー。美味しかったあ。」
ジェイニーが喜ぶ。
「美味しかったよ。エディ。」
クリスも話した。
「そうかな?お店の方が美味しいと思うけど・・・。」
素直じゃないライアン。内心は美味しいと思っている。
「えーっ!!美味しくなかった?ライアン?今度はちゃんと作るから許してー!」
「許さなーい!」
2人がじゃれてる姿を見て、ジェイニーが言った。
「シャイニングレイ。いい方向にいったな。こんなにメンバー同士仲が良かったこと無かったものな。」
ジェイニーが笑顔で呟く。
「そうだな・・・。ライアンが入って。本当に良かった・・・。」
クリスも呟いた。
ロサンゼルスの復讐 谷口雅胡 @mimmmay7
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