第3話
叩きつける様な雨音。
梅雨入りしたとは言え、何もここまで降ることはないだろうに。
そんな事を思いながら、母とさとしくんの話を聞いている。
「ーーさとしくんのお母さんは、どうして今家にいないの?仕事中?」
「まー、、そんなところです」
曖昧に濁している。
とにかく電話だけは入れておこうと思ったのだろう。母はやはり受話器を握った。
しかし、さとしくんの言う通り、彼の母親は電話に出なかった。
詳しく聞いてはいけないだろう。
そうは言ってもーー。
この場合、どーするべきなんだろうか?
とりあえず留守電にメッセージを残してある。時間を変えてまた連絡しよう。
ーー彼は、何かを隠している。
雨と傘 なまはげ @husigi
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