第10話興味がある方への後日談


 ジャックとヴェルガは仕事に戻り、しばらくの間は、会う人会う人に星間レースの話をすることになった。普通の仕事に戻ったヴェルガはとても楽しげで


「面倒なこともやってみた方が良かった、今がとても幸せに思えるよジャック」


多少不安定気味だった能力も、ジャックが驚く程完全なものになっていった。


 整備士は引退後、一時実験艇のメンテナンスをしたが、彼の妻の犬好きも手伝って、その後ヴェルガの城に住むようになった。今ではボルトから「人間の最良の友」と言われ、現在は夢であった特殊空間航路の船の整備を、彼の言葉によると「教わりながら」やっている。


一方例の星間レーサー方は、待ち望んでいた若いライバルが登場した。


「特殊空間航路のパイロットの皆さんには敬意を表します」そうはっきり言い、

「食ってかかった若いレーサー」が彼であるということが世間一般に広く知れ渡った。

記録を塗り替え、大人の言動をすれば、健全なファンがつき、彼を支えた。


星間レースは、今や彼の時代になりつつある。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スリージャックス 星間レーサー @nakamichiko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ