第215話宵闇に浮(ふ)す蜘蛛の糸口は掴めず
宵闇に浮(ふ)す蜘蛛の糸口は掴めず
平静さを失い惨々喚く海岸線をとぼとぼ
あたふた愚かにも渦を撒き散らす不安
戯(たわ)けも儚く陽は昇るよう
どこからきていずこに向かうか
ぎしぎしと宣(のたま)い、碌に騙(かた)れない
小さな舟に蹲(うずくま)る
耄碌し黴の温床と生(な)り、
唯真直ぐな陽を迎えに
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