第127話皿と持った灯火は湿気り

皿と持った灯火は湿気り

時化る逝き季夏

懐かしい、幸達磨。

それとも泥団子だろうか

仲良うにあいしたいと願った

彼方奏多の番蜥蜴は絖り

紙吹雪 秘の光に焼かれ溶け残る

皿を砕き足らぬと縛る

いつかのきみ

干上がった井戸に孤独が漏られ

手紙を契り残そうと祈る

叶うならば、だが

まばゆくらくら。

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