第476話・第十二章までの主要人物、国家
*ネタバレを含みます。いきなり読まない方がよろしいでしょう。
*作中では語られていない設定も少し含まれています。第十二章終了時点までのことなので、疑問なところがあれば疑問のままにしておきましょう。
*第十一章までの主要人物、国家紹介で説明した箇所の一部は省略します。
*地図は近況ノート参照
●26年目・冬
1話:訃報 ~ 5話:凶星直列
〇26年目・春
6話:国内行脚 ~ 10話:おぉっ!?
〇26年目・夏
11話:帰路への関門 ~ 19話:休まず
〇26年目・秋
19話:休まず ~ 22話:またこれ
●魔神代理領
魔王イバイヤースが魔戦軍を召集した際に妨害せず容認。またアソリウス島のみの共同体参加を認めてセレード王国の対ベーア帝国防衛政策を助長しつつ中大洋覇権を固めた。ベーア破壊戦争並びに新生エーラン再征服戦争への直接参戦はしないが神聖教会圏への態度は攻撃的である。
○セリンの息子ダーリク=バリド
男:セレード人
少年義勇兵相当
ベルリクの第二子長男。セレード独立戦争におけるエデルト浸透作戦に従軍して少年兵として十分以上の働きをした。魔都旅行へ遅れて出かける。
〇ラジャフラのハルバハール
女:魔族
魔導評議会議長
セレード国王ヤヌシュフの魔族化のために”魔剣”ネヴィザを連れてウガンラツを訪問し、無事儀式を終える。
▲帝国連邦
遊牧帝国にして革命輸出国、魔神代理領共同体傘下、天政北朝宗主国、四国協商加盟国。国外軍を用いて周辺地域との関係を強力に改善して戦争協力度を強め、セレード独立戦争を利用して遂に悲願とも言える”ベーアの破壊”を名目とした侵略戦争を計画的、奇襲的に開始した。緒戦は優勢である。
*ヤゴール=ヤガロ両王国
ヤゴール王ラガを同君とするエグセン地方におけるヤガロ人統一王国、を目指す勢力。王都ニェルベジツ、ブリェヘム東部、フュルストラヴ地方を主に抑える。名目上は独立王国で帝国連邦軍による収奪対象外であり、帝国連邦式正規軍の編制と後の参戦が求められている。共同国旗は”阿狼吽狼”。
*外マトラ軍区/軍集団
いわゆるマトラ低地で編制された忠誠心の低い軍。平時は他軍区より一等格下扱いで定員十万名、正規兵に数えないこともある。今戦時では突破口を開くための被害担当軍で、ラシージが指揮することにより他軍より序列的には格上となった。
軍区は管理単位。軍集団は戦闘単位で、例えば現時点では黒軍や聖シュテッフ突撃団、沿モルル臨時集団、内務省軍派遣隊、イスタメル傭兵などで増強されて二十万名以上で構成されている。第二戦線(エグセン)構築中。
*内マトラ軍区/軍集団
マトラ山脈以東の帝国連邦中核地域で編制された忠誠心の高い軍。定員二十万名と、準正規兵である水上騎兵右翼軍二万弱程度で構成。第一戦線(ヤガロ)で戦闘中。
*外ユドルム軍区/軍集団
およそユドルム山脈以東の地域で編制された軍。定員二十万名と、準正規兵である水上騎兵中央軍二万弱程度で構成。第二戦線(エグセン)構築を待つ。
*外ヘラコム軍区/軍集団
ユドルム山脈以東の地域で編制された軍。定員二十万名と、準正規兵である水上騎兵左翼軍二万弱程度で構成。スラーギィで待機中。
*外トンフォ軍区/軍集団
トンフォ山脈以東の地域で編制された軍。定員二十万名。軍区内に含まれる海軍は独立性が高い。他軍より統率力が低いという懸念がある。スラーギィで待機中。
〇ベルリク=カラバザル・グルツァラザツク・レスリャジン
男:セレード人
総統、ウルンダル王、イューフェ=シェルコツェークヴァル男爵
主人公。長年の努力と工夫が実ってベーア帝国へ侵略を開始した。アルギヴェン王朝に対してはむしろ好意的、エデルト民族に対しては民族的敵愾心程度、大戦略としては相容れぬ存在と認定。サリシュフとは喧嘩にならない喧嘩をしてしまう。
*黒軍
国外軍から看板を付け替えて所属をベルリク個人に移した私兵軍。変わらず教導団への人材供給源でもある。ある時はセレード軍、ある時は帝国連邦軍。旗印は無地黒。
○ベルリク=マハーリール・グルツァラザツク・レスリャジン
男:セレード人
ベルリクの第四子次男。彗星ちゃん。ある程度は喋って挨拶出来るようになった。魔都旅行へ出かける。
*ミクシリア
彗星ちゃんの世話係。ミクちゃんママがいてうらやま。
〇アクファル
女:レスリャジン人
総統秘書、親衛千人隊隊長代理
ベルリクによる肛門粉砕の話を広める。甥っ子ダーリクに訓練を施す。占いはお休み。
○クロストナ・フェンベル=グルツァラザツク
女:エグセン人
内務省長官
通名ジルマリア。帝国連邦の戦時体制を整備した。フェンベル家の墓参りを済ませる。
○ルサレヤ
女:古スライフィール人:魔族・ゴルゴド
魔法長官、秘書局局長、総統代理
総統代理として留守中の代行を務め、ベーア帝国への宣戦布告文を各部へ発布。ヤヌシュフ魔族化を魔導評議会に推薦し、種は”魔剣”ネヴィザを適当と助言した。
〇ナレザギー
男:メルカプール人
財務長官、持ち会社組織の長
帝国連邦には金を担保とする対外支払い能力があることを貿易相手国へ説得することに注力。戦後に関係者全てが破産してまた戦乱が訪れると面白い、とか考えている。
*マフルーン
現場を忘れないため、たまに店番もやる。南大陸会社の販路を魔王領まで拡大。イレキシの介添えでアリルのアディアマー社と繋がりを作った。
〇ゼクラグ
男:マトラ妖精
軍務長官
ベーア破壊戦争における砲弾輸送能力の欠如を指摘して改善中。今戦時における砲弾使用量は緒戦から前例と予測を超える。
○シレンサル
男:アッジャール人
中央総監、ウルンダル世襲宰相
小生意気な派閥形成を企むバルハギン統の集会をベーア破壊戦争の決起集会と化すことに成功。ベーア帝国に対して人的資源面で劣る帝国連邦を補強すべく外人部隊を召集中。
〇ラシージ
マトラ妖精
外マトラ軍区/軍集団先任元帥
国外軍を黒軍へ再編後、セレード戦線へ一時参加しヴィルキレクへ化学火傷を負わせる砲撃を指示。次いで第一戦線(ヤガロ)構築に成功し、第二戦線(エグセン)構築準備中。たぶん頼めば痔を世話してくれる。
*塩素剤
詳細はネットで検索。ランマルカより技術供与されて初実戦投入。従来の亜硫酸ガスや砒素などを混合した催涙ガスより運用効果が高いと評価。
*糜爛剤
マスタードガスのこと、詳細はネットで検索。対策には防毒覆面では効果がほぼ無く特別処理された防護服が必要。ランマルカより技術供与されて初実戦投入。未知故の混乱を助長するため軍事機密として運用には注意が払われる。
〇ナルクス
男:マトラ妖精
内マトラ軍区/軍集団元帥
セレード戦線から第一戦線(ヤガロ)へ転戦後はヤガロ王国完成を目指し、最前線にて陣頭指揮を執る。
〇ニリシュ
男:チャグル人
外ユドルム軍区/軍集団元帥
セレード戦線から第一戦線(ヤガロ)へ転戦後は第二戦線(エグセン)の形成を待つ。万単位より十万単位の軍を指揮する方が様になる。
○クトゥルナム
男:ケリュン人
極東方面軍司令、外トンフォ軍区/軍集団元帥、ウレンベレ特別市市長
バルハギン統集会でラグト王から第二夫人を迎え、小生意気な派閥を形成はしたものの大戦争の前ではあまりにも影が薄い。スラーギィで外ヘラコム軍集団と共に待機中。
*ツェドレン
クトゥルナムの第二夫人となったラグト王ユディグの娘。
〇ユディグ
男:ラグト人
ラグト王、ラグト左翼方面軍大将
血統序列から言えばバルハギン統筆頭、鉄道作業員に命令出来る程ではない。立場として権力より権威に偏る。内部の時勢を良く読め、アスパルイでのベーア破壊戦争決起演説を成功させる。
〇ラガ
男:ヤゴール人
ヤゴール=ヤガロ両王、ヤゴール方面軍大将
第一戦線(ヤガロ)形成、オブロジャの戦い、ニェルベジツ陥落までの冷静な指揮で緒戦の勝利を飾る。君主としてヤガロ王国を再編するために現在は戦争指揮から離れている。
*バステリアシュ=ヴェツェル・ルコラヴェ
フュルストラヴ大公。イスベルス伯国との因縁を血と勝利で終わらせる対価にベーア帝国から離反し、オブロジャの戦いでは背反奇襲攻撃を仕掛けた。功績によりヤガロ王国筆頭貴族となる。
*ブレム・アプスロルヴェ
ヤガロ王国世襲宰相にして前ブリェヘム王。降伏転向後は政府組織をそっくり引き継いで運営を続行。旧ブリェヘム領の破壊と殺戮を今のところは回避出来た。
○ルサンシェル
男:グラメリス人
マトラ低地枢機卿
マトラ低地人間系住民の慰撫と総力戦の兼ね合いから聖シュテッフ突撃団の名目指揮官に収まり、心痛と酒浸りの日々。肉体と精神双方を病んで無責任な自殺未遂をしてしまう。
〇ノヴァッカ
女:元バルリー人
内務省厚生局特別任務隊の女性士官。バルリー共和国崩壊時に孤児として内務省に回収されて専門教育を受ける。
○ナシュカ
女:アウル妖精
総統の料理番
エデルト浸透作戦中に体力の限界に達する。帰国後にベルリクの部屋の掃除と縮んだ寿命を終えた。
〇キジズ
男:アッジャール人
黒軍骸騎兵隊長
黒軍騎兵運用時におけるベルリクの副官、騎兵としては直弟子。
*ファガーラ姉妹
ダーリクの靴下盗んだのが姉。ベルリクに手を刺されたのが妹。
○ルドゥ
男:マトラ妖精
親衛偵察隊隊長
12章でも仕事は完璧。
○クセルヤータ
男:竜族(飛竜)
竜跨隊隊長
こちらも仕事は完璧に近いが、貴重な部下を一人死なせた。
*バルミスド
若きバッドくん。初めて乗せた人間はダーリク。
*シャーシール
老いた巨体。ファグスラ線の列車を脱線させた時に重傷を負う。慈悲の一撃を受けて死亡。
*バイアルル
気球に対する空対空射撃、エデルト宮殿への塩素爆弾投下等を成功させた名人。
〇マテウス・ゼイヒェル
男:エグセン人
仮称マテウス派宗教指導者
ベーア統一戦争時に追放された前ストレンツ司教。神聖教会を統制し”俗世”に過干渉するアタナクト聖法派を時代錯誤で分を過ぎた存在とし、聖典原理主義に回帰すべきと主張。悪魔大王の侵略に乗じた宗教改革を目指す。
▲新生エーラン
俗称魔王軍。正体不明の軍閥から改め、かつてのサエル人が継承した西エーラン帝国の、時代を越えた後継国家を名乗って国際社会へ登場した。虫人魔族の量産、魔戦軍の召集、イサ及びペセトト帝国との同盟、ランマルカの協力により本来の国力、単独では成し得ない再征服戦争を始めた。魔神代理領共同体傘下にあると見做すかは曖昧。
*サビ副王領
サビ砂漠以南の副王統治領。サビ砂漠西部から始まり、今章では狭義のガージル海岸、トウィンメム王国、ベニー王国を征服して領土に加える。
*ジルバナ州
州都であるアルヘスタ市は実質の首都。新生エーランの中核地域。
*南エスナル及び周辺諸島部
エーラン再征服該当地域の一角。ペセトト帝国による海上都市強襲後の虐殺地域を譲り受けた場合が多く、入植しなければ税収が期待出来ない。
〇ハドマの息子イバイヤース
男:サイール人:魔族・ダリュゲール
魔王/バラーキ
アレオン戦争後からの沈黙を破って他力を活用し、ロシエ帝国とエスナル王国への侵攻を開始。旧エーラン領の再征服、聖戦軍への意趣返しとなる魔戦軍による報復を大義名分としている。
*ムンタミッド
ジルバナ州総督。ハザーサイール政府に任官され、アレオン戦争時にイバイヤース軍閥に属したまま新生エーランに参加。
*スライフィールのウバラーダ
二つ名は”城落とし”。バウルメア号も持つ。ルサレヤ遺伝の発火魔術による攻城戦を得意とする。
*バラーキ
単独では”~の後継者”の意。魔帝イレインの歴史を踏まえて現状のイバイヤースに適用すると魔王号となる。
〇マフキールの息子アリル
男:サイール人:魔族・アムリドル
アリル一党の長、アディアマー社社長
イバイヤースの再征服戦争に呼応し、魔神代理領で官僚職を辞し、一党を率いて参加。ペラセンタ市の一角に、高級奴隷イレキシの助力を得て活動拠点を得て栄達への足掛かりを得る。
*アディアマー社
帝国連邦南大陸会社との共同出資で立ち上げた会社。海運と港湾管理が主な業務。名の由来は聖レアを強引に魔神代理領共通語サイール訛りに転じたもの。
*サダン・レア号
元はエデルト籍の茶絹を運ぶ高速貿易船。現在はアディアマー社が所有しており、同社海運業の中核であり象徴。
〇イレキシ・カルタリゲン
男:ハリキ人
起業家
副主人公。語学の天才としてエデルト海軍情報部にかつて所属し、外交官や通訳として活躍するもヤンルー訪問時に過労等で限界に達して辞職。職務中に一時アリルの高級奴隷となった経緯があり、彼の下で再就職しようと手土産に移民事業を持っていく。精神状態には疑問がある。
〇イノラ
女:ペセトト妖精
ペセトト団長相当
”妖精使い”としてイレキシが見出した、会話が通じる残留ペセトト兵の一人、交流の窓口。
*ペセトト団
ペセトトによる水上都市襲撃後に現地に取り残された妖精達で結成された集団。新生エーラン軍に属するが明確な指揮系統上にあると断言は出来ない。戦闘集団としてより呪術、理術研究集団としての活躍が期待される。
●ランマルカ革命政府
四国協商の事実上の盟主国。ベーア破壊戦争並びに新生エーラン再征服戦争への直接参戦はしないが、神聖教会圏に敵対する諸国への武器輸出、軍事顧問団の派遣を積極的に行う。
〇ダフィド(三世)
男:ランマルカ妖精
革命指導者
ダフィド名称は世襲、血統に依らない。政府における役割は不明。
〇スカップ
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
四国協商会議と黒軍騎兵隊によるエデルト浸透作戦最終段階における大陸脱出の手引きをした。
▲革命ユバール
人間と妖精が平等に共生するという建前の共和革命国家で伝統的な工業国。地理的にロシエ帝国と接しており、対ロシエ軍を想定した兵器開発が進む。高射砲、対装甲銃が目玉。
〇ヒルドマン
男:西方妖精
政府代表
黒軍騎兵隊の大陸脱出時の応接役を務める。見た目と態度が気持ち悪い。精神も不安定。
▲クストラ連邦共和国
南北内戦を北軍勝利で終えた直後、停止されない戦時生産体制を利用して大量生産出来る武器弾薬をランマルカ海軍保護の下で輸出中。輸出先は宗主国に倣う。
●マインベルト王国
四国協商加盟国。ベーアから見れば帝国連邦国境線を塞いで守る障害に当たり、何時”通り道”として宣戦布告されるか分からない恐怖を覚えている。
〇ヨフ・サバベルフ
男:エグセン人
王太子
四国協商会議でランマルカとオルフから対ベーア国境線防衛兵力派遣の約束を取り付け、恐怖を減じた。
●アッジャール朝オルフ王国
四国協商加盟国。他加盟国と違い国一つ後方に位置していて戦火より遠い。
○ゼオルギ=イスハシル
男:アッジャール人
国王
四国協商会議ではただ臨席するのみだった。これが正しい役目。
〇マフダール
男:アッジャール人
大宰相
四国協商会議を主催して成功させる。
○ゲチク
男:キュサ族
ザロネジ公爵
エデルト浸透作戦から帰還した黒軍騎兵隊に気を行き届かせて歓待。当作戦を”伝説”と褒める。
●セレード王国
四国協商加盟申請中。ベルリクと帝国連邦の助力を得てエデルト王国から同君連合解消の独立戦争に勝利してベラスコイ王朝を樹立。国王は象徴に留め、実権は議会と議会を支配する大頭領が掌握する。
*アソリウス島
中大洋交通の要衝。アソリウス島のみが魔神代理領共同体傘下となり、外交関係がややこしい。
*ブリュタヴァ森
エデルトとセレード国境をまたいで広がる大森林地帯。南部には国家帰属意識の無い遊牧カラミエが住む。
〇ヤヌシュフ・ベラスコイ
男:セレード人:魔族・ネヴィザ
国王
優れた兵士、象徴の国王。政治家としては期待されないが圧倒的な個人武力でそのような力を信奉する乱暴者から尊敬を集める。本人もまた政治は議会任せを良しとする。烈風剣が魔族化で強化されてご満悦。
*シャルカード・ベラスコイ
王太子。腹違いの兄と姉が十人以上いる。
〇エレヴィカ・ベラスコイ
女:セレード人
王后
政治的な嗅覚を持っている。イレキシのアソリウス島出発を強引に遅らせ、結果的にベーアに対する奇襲戦争を成功させた可能性がある。
〇シルヴ・ベラスコイ
女:セレード人:魔族・シェンヴィク
大頭領
セレード第一の権力者。権威も息子ヤヌシュフを選んで王に就かせる程で並ぶかそれ以上。長年のヴィルキレクからの信頼を利用し、裏切る形で独立戦争を奇襲化したとも言える。
*”火傷”のザンバレイ
シルヴ三人衆が一人。第一予備師団司令。反射的に皇帝暗殺を実行しようとする程には攻撃的。
*”鼻損”のバジグズ
シルヴ三人衆が一人。国家憲兵隊長。不測の事態でも冷静に対処可能。
*”隻眼”のウレグン
シルヴ三人衆が一人。大頭領代理。外交交渉を任せられる。
〇ヤキーブ・ベラスコイ
男:セレード人
ポゼーナ朝時代の、前々ブリュタヴァ公。シルヴの父。ヴィルキレクの御用列車がセレード国境を通過した時に自爆特攻を仕掛けて暗殺未遂事件を起こして玉砕。
〇サリシュフ・グルツァラザツク
男:セレード人
救済同盟頭領、予備軍名誉大佐、イューフェ=シェルコツェークヴァル男爵家令
開戦前はエデルトとの友好を深めるための親善活動をしていた。独立戦争のためにベルリクが男爵位を必要として譲渡。兄が主導して破壊して殺戮した跡に残された人々を救うという納得のいかない状況になりつつあり、悩む。
*ソルノク
父。落馬から骨折して高熱を出し、同時に風邪を拗らせて肺炎と下痢を併発して病死。独立戦争の切っ掛けの一つ。
*リュクリルヴ
母。男爵位を持つせいでベルリクにサリシュフが殺されないかと不安だった。
*ミイカ
救済同盟主要構成員。可愛い。
*エイミ
サリシュフが略奪婚で得た妻、ミイカの妹。兄妹揃って可愛い。
〇セラクタイ
女:アルルガン人
慈善家、老義勇兵隊
騎兵としての戦い方を知らない老婦人。ヴィルキレクが指揮する陣地への攻撃に参加し、糜爛剤を浴びて化学火傷を負う。
●ペセトト帝国
ペセトト長期暦の終焉を迎え、宗教儀式の一環としてモカチティカからアラナ諸島への遷都計画、人口過半数推定五千万を動員する水上都市作戦を実行した。海洋国家として新生し、ロシエ帝国やエスナル王国での大虐殺を目指す。終末戦争とも言う。一応新生エーランとイサ帝国とは同盟関係にあるが国際標準的な認識をしているかは不明。
*水上都市
呪術刻印によって船舶のように運用出来る石造都市。体当たりの一撃で大都市港湾部を壊滅させられ、内部には数十万の上陸部隊を格納可能。またランマルカ式の大砲を多く搭載しており火力戦も得意とする。
*石猫
石造猫型の自動人形。ジャガー程度の大きさ。
●イサ帝国
新生エーランの再征服戦争の便乗してロシエ帝国が保護する黒人王国への侵略を、サビ副王と共同で開始してキドバ王国、ザンザビル王国を獲得。基本的には人間を領民として数えることはなくほぼ全て奴隷化する方針。大量の金を使って帝国連邦から最新火器を輸入し、フェルシッタ傭兵団から軍事指導され、辺境の蛮族国家のような弱兵は持たない。
●ベーア帝国
奇襲的にセレード独立戦争が始まり、黒軍騎兵隊の浸透作戦を受けて本土に多大な被害と交通麻痺を生じた他、途中で帝国連邦から破壊を名目とする理不尽な侵略を受け、余裕の無さから格下同君連合のセレード独立を承認してしまい、ヤガロ人の離反も始まる。北海洋上ではランマルカとユバール海軍が挑発行動を繰り返す。更に頼りになると思われた龍朝天政との挟撃案はベルリクの外交防衛策を前に却下されてしまった。
〇ヴィルキレク・アルギヴェン
男:エデルト人
エデルト王、ベーア皇帝
ヤキーブとセレード第一予備師団による暗殺未遂事件を受けて独立戦争の勃発に巻き込まれ、前線で指揮を執る中で黒軍から糜爛剤攻撃を受けて化学火傷を負い、主に片目の視力が落ちる。セレード独立につき王号を失う。現状、侵略戦争に対して適切な対応を取れているとは言い難い。
*偽?シアドレク
黒軍が討ち取った獅子公シアドレクが偽者であるかどうかの疑惑。軍事的な先読み能力を当人が持つことから、生死の隠蔽は暗殺抑止、情報かく乱効果があると見込める。ベーア政府は本物とし、目玉の味からベルリクは偽者としている。旗に加工して縫い込まれた。
〇ラーズレク・アルギヴェン
男:エデルト人
海軍大将、外交特使
前王ドラグレクの弟。ひょうきんな性格をしている。以前に龍朝天政に渡った経験から特使として派遣され、参戦は断られたが真の天使と呼ぶべき化け物を紹介された。
〇ソビェレス・オルタヴァニハ
男:カラミエ人
カラミエ大公、エデルト宰相
ベーア皇帝代理としてセレード独立戦争の講和をまとめた。早期講和のために失うばかりの内容で評価は難しい。
〇ウィラン・ブレースコット
男:ランマルカ人
海軍情報部部長
ランマルカ貴族の血が流れる騎士爵。イレキシとは同期で友人の上官で大佐。状況が悪かったとはいえ、過労気味のイレキシの代役を立てられなかった管理責任がある。
▲ザーン連邦
ベーアの下位属国だが構成国ではなく帝国との連携意識は薄い。連邦内でも都市毎に自立していて仲間意識は決して強くはない。また弱小故にことなかれ主義でもある。南大陸に植民地を持つ。
*ホレスファーウェル島
植民地。南大陸西岸沖の規模の大きい島。艦隊を受け入れる程度の港湾能力がある。
*セファラナ領
植民地。南大陸西岸の南端半島部。ザンザビル王国降伏によりイサ帝国と領土が接し、侵略の危機下にある。
●ロシエ帝国
新生エーランによる再征服戦争、ペセトト帝国による終末戦争で危機に陥ったエスナル王国を救援すべく陸海軍を派遣。エスナル王を臣下とし、またアラック王と連合させることによって称号面での影響力は拡大。しかしエスナル南部、ファロン、南大陸の黒人四王国を失うなど領土自体は減退中。
*リューブル半島
植民地。南大陸最南端の半島部。スライフィール海峡を経ない西大洋と南大洋を結ぶ要衝。南極暴風圏に近く、冬季に南側海上に出れば非常に危険な嵐に巻き込まれる。
○ノナン・カラドス
女:ロシエ人
密偵頭
ベーア帝国の動向を探る。
〇レイロス・アントバレ
男:アラック人
ファロン副帝、ファロン派遣軍司令
アレオン戦争から続けて来た長い南大陸戦役からキドバ陥落を期に泣く泣く撤退。知らぬ間に王号を剥奪され、ファロン副帝号を与えられて新大陸へ派遣されることが決定。アラックは勿論エスナル界隈でも異常に人気がある。
*フィラナ
レイロスの后。夫を腕とするなら妻が頭の役目を果たす。
〇ミィ〔ゥフ〕ヴァー・ギィ〔ゥイ〕スケッ〔ゥッ〕ルル
女:フレッテ人
アヴナナール伯爵、槍と秘跡探究修道会修道騎士爵
アレオン戦争時からレイロスの付き人のような役目を続けて来た。
▲アラック=エスナル連合王国
新大陸植民地の大半を侵略され、ファロンには独立され、本国も南半を失い存亡の危機に陥ったところでロシエに臣従して援軍を得る。国民からの支持を取り付け、連帯感を増すためにアラック王国との連合が王室結婚で果たされる。
*アレタレス要塞
バニベティカ山脈を横断する街道、峠の要塞。新生エーラン軍の侵攻を一時停止させた。しかし突貫工事で増設された砲台の火薬管理が甘く、発火の魔術を受けて城壁正面が粉砕されたことを切っ掛けに陥落。
*アラナ
新大陸東岸沖の大規模な諸島部の総称。ペセトト帝国による終末戦争の被害を真っ先に、大々的に受けており本国との連携もままならず、人間住民の絶滅が危惧される。
*竜大陸
タルメシャ南洋諸島部より南の大陸、おそらく無人。その北端部へホドリゴ提督が植民者の第一団を派遣。歴史的偉業になるはずだが。
*槍と秘跡探究修道会
俗称アルベリーン騎士団。ほぼエスナル軍属。
〇シリバル・タルゴノ
男:エスナル人
エスナル王、アラック王配
七世、小シリバルとも。曲りなりにも大国の君主であったが瞬く間に国際的地位を喪失中。ロシエ皇帝の臣下となり、新アラック女王と婚姻し、何とか存続しようと試みている。
*ヘザリー
新アラック女王、エスナル王配。前ロシエ皇帝ルジューとは結婚を無効とし、父レイロスから王号を譲られる。二人の王の間に子供が出来ればその人物が正式な両王となる。
*シリバル六世
大シリバルとも。王都ペラセンタ襲撃時までは現役国王。陥落時に捕虜となり、ペセトト皇帝の水上都市にて神の生贄へ捧げられ、儀式の後に心臓を抉り取られた。
〇ホドリゴ・エルバテス・メレーリア・アイバー
男:エスナル人
世界周航艦隊提督
竜大陸植民という偉業を遂げて帰国すればエスナル滅亡の危機に直面。自艦隊の戦闘能力の低さから輸送部隊としての役割に徹する。愛するイスカとは別艦中。
〇ジェリル・マルセーイス
男:エスナル人:竜騎士
槍と秘跡探究修道会総長
アレタレス要塞防衛戦に参加。城壁爆破時に瀕死の重傷を負い、虫人騎士に身動きが取れないところを発見されて慈悲の一撃を受けた。
●大ファロン
ペセトト帝国の終末戦争を目の当たりにし、ランマルカより脅迫を受けた形でファロン副王の植民地総督が独立宣言を出し、称号を大統領に替えた。地方分権型の連邦共和制を取る手筈だが、国内派閥をまとめ切ってはおらず、王党派はそもそも独立を認めておらず、内戦と同時に政界は錯綜中。
●神聖教会
ベーア帝国への帝国連邦による侵略開始を期に、みなし神聖同盟として参戦状態に入る。ウルロン山脈の存在と、対応する前に築かれたラーム川防衛線、そして魔神代理領自体は不参戦でイスタメル州通行の大義名分は無く、何より戦争準備が出来ていない状況下では現状、指を咥えて見ているだけ。
○リュハンナ=マリスラ
女:セレード人
ベルリクの第三子次女、ヴァルキリカの養女。祖父ソルノクの葬式を期に家族集合。得意の好き好き話術は父に通用せず戦地へは行けなかった。魔都旅行へ出かける。
*ヤネス・ツネェンベルク
竜騎士で真の人狼もとい人犬。わんわん。リュハンナ保護の務めからバシィールのみならず魔都旅行へも同行。
●龍朝天政
西大洋世界と新大陸で大戦が勃発している中で平和と繁栄を謳歌している。戦力をほとんど西側に派遣して無防備に思える帝国連邦相手でも警戒は怠らない。ある種過剰、トラウマを補うように国土を要塞化している。
〇レン・セジン
男:文明人・龍人
龍人王
ベーア帝国の参戦要請を受ければ、魔神代理領共同体と四国協商による防衛条項に抵触して大戦へと発展するとして拒否。対セレード外交の失敗も批判して手厳しい。人情として己が描いた真の天使を提供。
*真の天使
大目玉に翼が生えたような異形の幻想生物。鳥人間天使のように奇跡を扱えるかは不明。製作には聖都関係者が含まれる。
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