第444話・第十一章までの主要人物、国家
*ネタバレを含みます。いきなり読まない方がよろしいでしょう。
*作中では語られていない設定も少し含まれています。第十一章終了時点までのことなので、疑問なところがあれば疑問のままにしておきましょう。
*第十章までの主要人物、国家紹介で説明した箇所の一部は省略します。
*地図は近況ノート参照
●23年目・冬
1話:聖断 ~ 2話:広告
〇23年目・春
2話:広告 ~ 7話:押し進む
〇23年目・夏
7話:押し進む ~ 11話:この遠征がどうなるか
〇23年目・秋
11話:この遠征がどうなるか
●24年目・冬
11話:この遠征がどうなるか ~ 13話:チャラケーの破壊
〇24年目・春
13話:チャラケーの破壊 ~ 14話:遠征の終わり
〇24年目・夏
14話:遠征の終わり
〇24年目・秋
14話:遠征の終わり
●25年目・冬
14話2/3:三女神の祭日 ~ 20話:海路の遠征
〇25年目・春
21話:決戦前の機動 ~ 22話:西方危機
〇25年目・夏
23話:河口突破 ~ 27話:未来
〇25年目・秋
27話:未来 ~ 28話:どっちだ?
●26年目・冬
28話:どっちだ? ~ 30話:こうばしい
●魔神代理領
一任期で急進改革派から保守派のバース=マザタールに大宰相が替わるなど政治的な振子が振れる。変わらず流血沙汰はほぼ外縁部に留まり、隣接地域の中では最後のまつろわぬエルバティア勢力が消滅した。
○シャミール
男:魔族
大内海連合州総督
エルバティア征討作戦で帝国連邦に協力。ベリュデイン前大宰相の精神不安を指摘し、ベルリクに介護を頼むが断られた。
○ギーリスの娘セリン
女:ファルマン人:魔族・アスリルリシェリ
イスタメル海域提督、マリオル県知事
一時籍を独立軍事集団「セリン艦隊」に変えてジャーヴァル決戦に参戦。距離、地形的に難しい水陸共同作戦を成功させる。
○セリンの息子ダーリク=バリド
男:セレード人
ベルリクの第二子長男。水兵から士官候補生が行うような仕事や勉強を別無く行って海の男として成長中。この度は甲板上から機関銃を操作して殺しの童貞卒業。
▲イスタメル州
ラシュティボル派首魁のラハーリ死後、同ワスラヴ家の筆頭実力者ドルバダンが跡を継ぐ。それを不満に思ったラハーリ実息のトミスタルが神聖教会へ亡命し、煽りを受け一部で宗教的な農民暴動が発生して”西方危機”と呼ばれる事件に進展。古参ルリーシュ・ヤギェンラドが話し合いにより無血で終結させる。
〇カイウルク
男:レスリャジン人
カイウルク氏族頭領
夢想路線は捨ててレスリャジン部族分派の長となりバシィール=カイウルク準州へ拠点を移す。州政府からは旧バシィール軍の代役として現地人への圧力源として期待される。
*バシィール=カイウルク準州
バシィール市都市外縁部に新設された行政区分で、帝国連邦とイスタメル州に両属。
▲帝国連邦
国内鉄道網の充実により周辺事態への緊急対応能力を獲得。生産体制を確立し、国内と外縁部の不安材料の多くを払拭。新兵器への転換を除いて八十万正規軍は準備が万端整う。外交面では四国協商を成立させて敵を減らし、味方を増やした。
*エルバティア族領
首都チェトカル。ガエンヌル山脈を拠点にする北大陸最後の独立蛮族勢力だったが征討作戦により滅亡。以後は高地管理委員会主導で構成国化。良兵の産地として期待される。
〇ベルリク=カラバザル・グルツァラザツク・レスリャジン
男:セレード人
総統、ウルンダル王、国外軍元帥
主人公。前時代では考えられない長距離を往復してエルバティア、ジャーヴァル、極東の諸問題解決に軍事と政治両面で当たる。この度はディテルヴィに頬を切り裂かれて軽傷を負う。また別件で精神的にも瑕が入る。
○ザラ=ソルトミシュ・グルツァラザツク・レスリャジン
女:セレード人
学生救済同盟頭領
ベルリクの第一子長女。魔都留学中に学生救済同盟を結成して一派を築く。憲法草案や将来の野望をベルリクに告げて困惑させる。悪い子の頭はカチ割る。
*ダフィド
旧ファザラドで拾われた黒兎。魔都で客死、遺灰はバシィールに埋葬。墓碑はルドゥが作った。
○ベルリク=マハーリール・グルツァラザツク・レスリャジン
男:セレード人
ベルリクの第四子次男。元気一杯ぷるぷる。
〇アクファル
女:レスリャジン人
総統秘書、親衛千人隊隊長代理
リュ・ジャンを歌で釣り出すなど呪術に長け、別次元の領域から遠征を助ける。
○ナシュカ
女:アウル妖精
総統の料理番
ジャーヴァル事情に通じ、特に宗教的な助言で活躍。
○ルドゥ
男:マトラ妖精
親衛偵察隊隊長
エルバティア兵を偵察隊に良く組み込んで作戦能力を向上。ジャーヴァル決戦では士官狙撃を指導して指揮統制を混乱させる。
○クセルヤータ
男:竜族(飛竜)
竜跨隊隊長
通常の飛行任務の他、この度は儀式相撲にて無双の力を発揮。ドラゴンパンチで一撃必殺。
○クロストナ・フェンベル=グルツァラザツク
女:エグセン人
内務省長官
通名ジルマリア。一時は躓きを見せた農業政策を成功させ、穀物市場を左右出来るとまで言う。
○ルサレヤ
女:古スライフィール人:魔族・ゴルゴド
魔法長官、秘書局局長、総統代理
御前会議に代理出席する他、イスタメル問題に参画。権力より権威として動く。
〇ナレザギー
男:メルカプール人
財務長官、持ち会社組織の長
ジャーヴァル帝国再統一事業に財政面から注力。親に孫の顔を見せない不孝者。
*フルース
ほとんど獣と変わらない、とも言える。
〇ゼクラグ
男:マトラ妖精
軍務長官
長期的な正規軍再編計画の目途が立ったと同時に新兵器が登場してまた再編しなくてはならなくなっている。
〇ダンマリマのジュゼク
男:ムピア人
法務長官
ハザーサイール出身の法典派ウライシュ学派の法学者。帝国連邦に将来必要とされる法律や憲法の編纂事業の責任者。現状ではほぼ書類整備の事務方で発言力も無い。
○シレンサル
男:アッジャール人
中央総監、ウルンダル世襲宰相
帝国連邦序列第三位となり、連邦中央、南部のアルジャーデュルからジャーヴァル、タルメシャ方面における総統代理となってその柔らかい腹を守る。嬉し過ぎて小便を漏らす。
〇ラシージ
マトラ妖精
国外軍大将、副司令
遠征作戦の中核。国外軍を危うげなく正確に運用して勝利に導く指揮を執る。
〇ナルクス
男:マトラ妖精
国外軍少将、親衛突撃隊長
主に突撃隊を指揮する国外軍の先鋒。都市攻略中に戦死したピルックを再活性させた。また生水を飲む馬鹿は焼き殺す。
〇ニリシュ
男:チャグル人
国外軍中将
指揮は堅実。接待役を任せられるなど人格が出来ている。
〇キジズ
男:アッジャール人
国外軍少将、骸騎兵隊長
パラガルナル急襲を成功させる。おば様方からは”無理して強がってんの可愛い”と言われる。
*ファガーラ姉妹
姉が美少年好きの馬鹿で、妹が男好きのマシな方。三女神親衛隊の結成や、パラガルナル奇襲、バーゾレオ王太子の生け捕りなど活躍。個人名は無く、故ファガーラ氏の姉妹妻という呼び方。
○アリファマ
女:グラスト人:秘術・シッセリアの赤子
グラスト魔術戦団筆頭術士
国外軍術戦力の要、特に術工兵として期待される。この度、団を二つに割り、代わりにザモイラ術士候補生が充足される。
○ジュレンカ
女:リャジニ妖精
第二教導団司令
相変わらず女帝ソルヒンの面倒を見ている。教導団としての仕事はこなし、ゼクラグから新兵器への転換以外は万全と呼べる段階にまで担当軍を仕上げた。
○サニツァ・ブットイマルス
女:イスタメル人
特命作業員
チェトカル、パラガルナル奇襲作戦で活躍。神器”おおかねたま”を操った。ぱたぱた鳥さんを発明。
*サニャーキの専門家
サニツァに百点加算して三倍、花丸三百点満点にしてしまう。
○ジールト・ブットイマルス
男:ヤゴール人
大陸浪人
ギーレイ族のメハレムと共に現地人を仲間に加えて新大陸で自由に活動中。リュ・ジャン一行とペセトト廃帝を引き合わせた。
○アルヴィカ・リルツォグト
女:エグセン人
正統聖王親衛隊隊長
多大な犠牲を払い、マインベルト議会へベーア中央政府による粛清表と人狼の死体を持ち込んで協商加盟を後押しした。
○ヨラン・リルツォグト
男:エグセン人
リルツォグト家当主
次期正統聖王親衛隊隊長。ベーア帝国の内情を収集、報告。生意気な面と態度。
〇ミクシリア・パンタグリュエル
女:エグセン人
正統聖王親衛隊
ベルリク=マハーリールの警護と世話係。仕事振りは一生懸命。こんなお姉ちゃんがいたら良かったのに。
〇ギーリスの娘ルーキーヤ
女:ファルマン人
極東艦隊司令
ジャン暴走集団の海上補給路を潰して行動を制御し、ベルリクとジャンの決闘まで繋いだ。前職の分捕り仕草が抜け切っていない。老眼になった。
○クトゥルナム
男:ケリュン人
極東方面軍司令、極東軍区司令、ウレンベレ特別市市長
成長が期待されつつ反乱を起こすならこいつだと疑われている。ベルリクの助言に従ってバルハギン統の社交会設立に向かって行動中。ラグト王から第二夫人を迎える予定。
〇ハイバル
男:ランダン人
ハイバル王
精神不安を加速させ、天道教白衣派の教えに救いを求める”愚かな小童”。生首より作業負担が少ない生面を発明。
〇ユディグ
男:ラグト人
ラグト王
バルハギン統管理委員会を構想し、理念はクトゥルナムに引き継がれる。一大政治派閥の結成は間近。
〇タプリンチョパ
男:ランテャン人
天道教白衣派最高学位者、ヒチャト特別行政区長
剃髪の大男。蹴り足を活かした相撲を得意とする高僧。自派の拡張を狙っており野心が高い。
*天道教白衣派
東方世界西部高原地域で支配的な宗教。極東方面へハイバルを通じて布教が進む。
教えに関しては03話「議会」参照。
〇ボルダ
男:オング人
チュリ=アリダス共和国大統領
岩のような肌と筋肉の勇士。天道教青衣派の在家権威。拳骨を活かした相撲を得意とする人物。元冒険家。
*天道教青衣派
東方世界北部では広く支配的な宗教。かつてはバルハギンが直接権威を与え、古くはレン氏も重用。
教えに関しては18話「妹は呪術師」参照。
〇ボレス
男:マトラ妖精
高地管理委員会軍事部長
エルバティア族兵力を国外軍に引き付けさせたところからのチェトカル奇襲を成功させる。
〇アフワシャン
男:エルバティア人
エルバティア大族長、高地管理委員会委員
イスタメル州総督ウラグマの元筆頭獣人奴隷。解放後は帝国連邦に属してエルバティア人を指導。征服した故地の指導者となる。
*ミヒルラ
アフワシャンの同母。知恵者、元老議員の証として剃髪。エルバティア現代化を目指して内通し、征討作戦に寄与した。
*エルバティア人
俗称鷹頭。非常に優れた視力と脚力、高地適応力が特長。平均的に知能が低くて凶暴。恐鳥類に近いだろう。
▲ジャーヴァル帝国
支離滅裂に近い帝国を纏め上げてきたタスーブの死後は南北分断の再来のみならず東北部に内部分断の危機すら迎えて帝国崩壊の兆しを見せる。帝国連邦の介入を頼りに南北問題だけの段階にまで抑制するも解決には未だ至らない。
*マハクーナ藩王国
東北三藩の筆頭、藩都パラガルナル。内部に小藩としてブワンデル王国が存在。軍事力は帝国内で指折り。
*メリプラ藩王国
東北三藩の一つ、藩都ヴァリタガル。ラーラ湾の三大河口部を抑えている。
*リアンヤフ藩王国
東北三藩の一つ、藩都コバシット。遊牧世界との境界線であるダーラウードラ川に位置する亜大陸東方防衛の要衝。
*リンナー山
そそり立つ男根のような形状が偉大なジャーヴァル信仰最大の聖地。
*アルジャーデュル
故タスーブが勢力圏に置いたアッジャール残党政権が支配する地域。ジャーヴァル帝権からは離れつつあり、中央総監シレンサルが掌握しており、両属状態とも言える。
*ジャーヴァル神話
創造原理が大地に原初神、大男神、大女神を産むところから始まる。黒人、獣人、遊牧民との歴史的な闘争や融和が神話的に語られる場面が多い。また神話は現代でも創作が続けられ、人々に受け入れられれば法律のようにも機能する。
〇ザハールーン
男:ジャーヴァル人
皇帝
伯父であるタスーブ藩王の傀儡というある種気楽な立場から独立独歩の道へ進まざるを得なくなった。ベリュデインを宰相として招致し巻き返しを図る。
○ベリュデイン
男:魔族・イレイン
宰相
醜聞や急進的な改革方針、精神不安により一任期で魔神代理領大宰相を辞することになり、これは失敗に分類される。”魔帝”イレインに倣って奴隷による皇帝へ絶対忠誠を誓う親衛隊を創設し、グラスト魔術戦団の半数を手元に戻して中央集権化を推し進める。
*ユーレ
アリファマに次ぐグラスト魔術戦団筆術士。第二旅団を率いてベリュデインの下に戻った。
〇イブラシェール
男:キサール人
聖地守護者、マハクーナ藩王
元はキサール高原の一般庶民。高級奴隷として立身出世し、主君を裏切っては犯して霊力を吸い取り、現在の地位にまで上り詰めた下剋上の人物。ベルリクに敗北した後は女傑女装と振る舞いにて勝者の妻の体を取る。
*ディテルヴィ
マハクーナ藩の王后でブワンデル王国女王。民心を良く捉え、ハラッハ女神の化身とも言われる女傑。ベルリクに疑惑判定付きで一太刀入れる。
*バーゾレオ
マハクーナとブワンデル両国の正統後継者。次期君主として不足は無いが、ファガーラ姉にトラウマを植え付けられているのが玉に瑕。
*アイラシャータ戦術
統制困難な民兵軍等に対して、全て自己判断で行動せよと訓令を下す方法。かつて英雄アイラシャータがこの戦術で勝利したという伝説がある。
○チェカミザル
男:アウル最上位妖精
アウル藩王、妖精軍管区大代表、赤帽党党首
ジャーヴァル決戦に際し帝国連邦へ”おおかねたま”を貸し出す。
*おおかねたま
大男神の睾丸とされる神器。隕石を研磨して作られた金属球。真球に見えるよう隠しの鎖がはめ込まれており、それを展開して振り回せる。
▲ザシンダル *藩/王/帝号は定めず
新藩王主導の立憲革命党が政権を掌握、ジャーヴァルからの独立を標榜しつつ魔神代理領共同体に留まるという宣言にて積極的な武力介入を回避。ロシエからの支援を得て武装の現代化を図る。帝国中央政府とは妥協点が探られる。
○タスーブ・シュマフマン
男:ザシンダル人
藩王
ジャーヴァル帝国を実質支配し、帝国支配領域を広げようとしたがタルメシャの泥沼に嵌って精神を病んだ。ベルリクの助けを借りて抜け出した矢先に無念の病死を遂げる。
●アッジャール朝オルフ王国
四国協商の一国。防衛、産業、技術面ではエデルト依存傾向が強かったが、戦略的にランマルカ、帝国連邦依存へと平和裏に切り替え、失った南メデルロマを取り返す。属国化を防ぐためにマインベルト王国と同盟内同盟を結ぶ。中央集権改革推進中。
○ゼオルギ=イスハシル
男:アッジャール人
国王
副主人公。聖断にて諸侯に言う事を聞かせることが出来る権威的な象徴君主に成長。そもそも冷めてはいるが個人的感情に流されない性格。嘘を吐かせぬ目の魔術は妖精に通用しなかった。
*サガン
ゼオルギの長男。近衛隊を誤って見倣い、ゼオルギを狙った爆弾に覆いかぶさり爆死。
*テルケ
ゼオルギの長女。マインベルト王国との友好の証にオーランツ・サバベルフ親王と婚約。
〇シトゲネ
女:タラン人
王后
ゼオルギとウラリカの婚姻無効により第一夫人となる。ゼオルギとの間に五人の子を持つ。定住貴族然としておらず庶民的。こんな嫁さんが欲しい。
*ミンゲス
王后騎兵連隊の長。
〇ポグリア・ベランミレチェン・オザノフ
女:オルフ人
王太后
エデルト頼りで王国を革命共和国から守った経緯もあり、依存脱却には慎重であったが最終的には四国協商参加に傾く。ゼオルギの冷血さには何とも言葉を出し難い。
○マフダール
男:アッジャール人
大宰相
権威としてのゼオルギ王と補完関係にあって権力を握る。中央集権改革に当たり、個人的な仕事量が増大しているので分散したいところ。
○ゲチク
男:キュサ族
ザロネジ公爵
オルフ諸侯では東派筆頭。土着の人間ではなく主だった権益も持たないため中央集権化に抵抗が全く無い。第一次遠征時にはエルバティア族への復讐を果たす。
*タザイール
ザロネジ公国の情報局長。調査能力は中央政府より高い面もある。
〇ダミトール・スタルフ・ルターチン
男:オルフ人
ザロガダン及びドゥシャヌイ公爵
オルフ諸侯では西派筆頭。エデルト所縁の権益を、個人意思では投げうてないほど多数持つ。四国協商の参加には、段階的なエデルト権益の排除で合意。
〇ジェルダナ・ウランザミル・コジロマノ
女:オルフ人
教育施設所長
戻って来た王国最大の裏切り者。ゼオルギの権威を高めると称する工作にてサガンを爆殺させてしまい、国家的には功に繋がる。滅私奉公の思想教育を行う施設の運営を開始。
●マインベルト王国
四国協商の一国。独立独歩不可能な中小国故にベーア帝国と帝国連邦どちらに依存するかで迷い、ランマルカ依存のオルフとの同盟内同盟という回答を導き出す。戦争となればいずれも破滅的な未来に繋がりかねないが、戦前に人狼戦術で暗殺を仕掛けて来るであろうベーアは拒否した。
〇ヨフ=ドロス・サバベルフ
男:エグセン人
国王
権威も権力も双方併せ持つ実力者。サバベルフ家の教育方針では愛情を大切にしており一族皆、人当たりが良い。
〇ヨフ・サバベルフ
男:エグセン人
王太子
父王の手が塞がっている間に別方面で同等の仕事をこなせる。
*オーランツ
ヨフ王太子の三男。ゼオルギの娘テルケと婚約。
〇ニコラヴェル・サバベルフ
男:エグセン人
陸軍大将
副主人公。予算の無い中で第一次派遣隊を編制し出兵させ活躍させられる錬金術師のような手腕を持つ。ランマルカ式の兵器と戦術がマインベルトに向いていると判断する。正義を重んじて慈愛の心を持って職分を弁える良く出来た人物。
*小ニラヴェル
同名の息子。幼年陸軍学校砲兵科。
*エリーン
ニコラヴェルの娘。熊と犬が好き。
*カルケス
専属執事。
*アルツ
少々歳を取っている専属理髪師。
●ランマルカ革命政府
協商提唱の主催国。四国協商成立により惑星横断戦略が一先ず成立。クストラ南北戦争は終わりを見せ始めており、余力を他方へ向けられるようになってきている。
*新境自治州
旧龍朝天政の新境道。アマナの労農一揆、レン朝の黄陽拳門徒などの極東で故地を追われた者達が主に入植している。開発が始まったばかりで生産能力は低い。
○スカップ
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
四国協商を成立させた代表者。ゼオルギの目の魔術は効かない。
〇アドワル
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
極東方面での顔の広さを生かして繋ぎ役となり、ベルリクとジャンとの決闘を成立させた。
〇ピルック
男:ハッド妖精
海兵隊大佐
名の意は男根。ニコラヴェルにランマルカ海兵隊こそマインベルト軍の模範であるべきと認めさせた。一度は頭部銃創で即死するもナルクスに復活させられる。
〇ロスリン
女:ランマルカ妖精
海兵隊少佐
人や妖精を元気づかせて乗せるのが上手い。まるで戦場に舞い降りた女神。
〇リュ・ジャン
男:文明人
天力傭兵団団長、黄陽拳宇宙最高師範
拳法と方術に長けて人を導くカリスマがある。正義と直情的な思慮の浅さから暴走して一時は快進撃を見せて宇宙天力太上黄陽最高帝軍とまで名乗るが、ベルリクとの決闘に持ち込まれて敗北。右腕と顔を失い流刑にされて一時失意に沈むが再起し、太陽仮面となって光の腕を開眼。高潔童貞。
〇ツキメ
女:アマナ人
天力傭兵団副長
アマナの乱波、つまりくノ一。忍術を多数心得、ジャンを操ることも出来る。
●ペセトト帝国
長期歴の終焉を迎えてタラシワマン、ティティクンユ、クテルテルト、モカチティカに続く第五の帝都をエスナル領大アラナ島に遷都する計画を尋常ではない規模で発動。時代の流れに乗って海洋帝国化を目論む。
○皇帝
ペセトト妖精:亜神・ゲル状
皇帝
リュ・ジャンに目をつけ、黄金の太陽仮面を渡して力を引き出した。長期暦終焉により廃帝とも呼称可能。
●後レン朝天政
天道教青衣派の信仰をソルヒン帝中心に復活させつつあり、南方中原の人民達との乖離が始まっている。リュ・ジャンの暴走から黄陽拳門徒などを失いやや弱体化。
〇レン・ソルヒン
女:文明人
天子
青衣派の重用で覚導号、人々を教えに導く者という尊号を得る。宗教面から南北の違いを鮮明にすることで北朝としての立場を固める政策を取り始めた。ジャンは心底嫌だが、ベルリクのお願いなら謝罪文を嘘でも書ける。
〇リュ・ドルホン
男:文明人
光復大臣
ソルヒンと政策が一致しているとは言えない。馬鹿とは言え息子が流刑になったことで事件の後処理と合わせて少々老け込む。
●龍朝天政
タルメシャ亜大陸部において勢力拡大中。プラブリー地方東部にまで進出するも、国外軍の置き土産である都市破壊による現地政権崩壊と革命勢力の台頭で停滞。サイシン半島でのジャン暴走事件で被害を受けるが復旧可能な程度で、むしろ政治的に優位を取る。
〇レン・シャンル
男:文明人
外交官
レン・セジンの養子となり、改めて南朝でも正統な皇族の一員となる。ジャン暴走事件で、北朝第一後継者であるにもかかわらず南朝の外交官として活動し北朝正統性を貶める。
〇ピエター
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
南朝宮廷で補佐的な仕事をしている。二重スパイかは詳細不明。
〇ヒナオキ・シゲヒロ
男:アマナ人・人龍
特務巡撫補佐
人型の龍再現の実験体にされて生存。上司の金蓮郡主と結婚し子供までもうけ、今では龍朝の尖兵となっている。教条主義な妻を支えるため柔軟な交渉を行う。
*金蓮郡主
シゲヒロと同じ人型龍の人龍。特務巡撫としてタルメシャ亜大陸を担当。
●タルメシャ帝国
かつてはタルメシャ亜大陸から南洋諸島部にかける大帝国を築くも今ではプラブリー地方内陸部にまで後退し、更には帝国連邦と龍朝天政の攻撃を受けて継承勢力も残らず、共和革命勢力が台頭するに至る。
*チャラケー
崩壊前まで帝国正統継承と目された政権の帝都。国外軍による大規模破壊魔術で粉砕虐殺される。
*ナームモン
プラブリー北部で有力な政権の都。国外軍に行動不能な打撃を受けた後に龍朝の冊封下に入る。
*ヤオ
プラブリー西部で有力な政権の都。パシャンダ軍後退までその属国で、その後は革命勢力であるタルメシャ人民解放戦線が蜂起した。
*タルメシャ人
黒肌白毛の猿頭獣人。非常に知能が高くて弁舌も巧みで、能力の高さから周辺から陰謀屋と見られていて、歴史的にもそういった振る舞い。
*プラブリー人
赤毛の猿頭獣人。タルメシャ人の近縁。大きな体を持って筋力が高い。代わりのように知能はそこまで高くない。
●ベーア帝国
帝国結成直後は地方分権的であったエグセン諸邦に対して人狼戦術を実行し恐怖と暴力で中央集権化を一気に進めた。その代償としてマインベルト王国を帝国連邦側に逃がすことになる。オルフが衛星国でなくなり、アソリウス島嶼伯が暴走するなど順調ではない。
*アソリウス島嶼伯領
エデルト臣下であり通信環境から高度な自治権を持ち、イスタメル州に対して防衛協力要請に応じる義務を持つ。昨今では領主のヤヌシュフがそれらを誤解、曲解、悪用している向きがある。
●神聖教会
ベーア帝国とは一蓮托生の関係にあり、真の人狼を供与して人狼戦術を実行させた。この度、ラハーリ・ワスラヴの息子トミスタルの亡命を受け入れて対イスタメルの駒を一つ手にする。
*金狼毛騎士団
公然にされていない秘密結社。会員の証として聖女ヴァルキリカから抜けた狼毛で編んだ物を持っているとされる。
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