第226話・第七章までの主要人物、国家
*ネタバレを含みます。いきなり読まない方がよろしいでしょう。
*作中では語られていない設定も少し含まれています。第七章終了時点までのことなので、疑問なところがあれば疑問のままにしておきましょう。
*第六章までの主要人物、国家紹介で説明した箇所の一部は省略します。
*地図は近況ノート参照
○13年目・秋
None
●14年目・冬
None
○14年目・春
None
○14年目・夏
01話:マリュエンスモート要塞の司令官 ~ 10話:死を恐れず
○14年目・秋
11話:意に沿わず ~ 13話:ペセトト神話
●15年目・冬
14話:ロシエの勇者 ~ 24話:切る
○15年目・春
25話:明日からよろしく ~ 30話:楽しく死ね
○15年目・夏
31話:ランマルカ ~ 36・5/6話:王都最終防衛線
○15年目・秋
37話:予測と先回り ~ 39話:我々はここで踏ん張る
●16年目・冬
39・1/6話:真に祈る ~ 44話:仕える覚悟
○16年目・春
44話:仕える覚悟 ~ 45話:その題名は
●魔神代理領
戦災より復興して帝国連邦の拡大も合わせて唯一無二の超大国と化したかに思えたが、龍朝天政との海上権力争いに緒戦敗北。
▲帝国連邦
遊牧勢力と妖精による極めて攻撃的な新興大国。最新鋭の装備と精強な軍隊により領土を着実に拡大、マトラ妖精悲願の西マトラ奪還に成功。神聖教会との傭兵契約によりロシエの地で未曾有の破壊と殺戮をもたらしその威信を高めた。
*西マトラ
旧バルリー共和国領を中心とした森の深い山岳地帯。中心都市はファザラド。マトラ共和国の首都が旧ファザラドに移管されダフィデストと改称される。
*マトラ低地枢機卿管領
首都ツァミゾール。ルサンシェル枢機卿が管理責任者としてアタナクト聖法教会より派遣された。目下市民の抵抗運動は弾圧中。
*シラージュ伯領
マトラ低地枢機卿管領の一部。農業が盛ん。
*カチビア伯領
マトラ低地枢機卿管領の一部。鉱業がそこそこ盛ん。アタナクト聖法教会に献金しているので貧乏。
*ドゥルード司教領
マトラ低地枢機卿管領の一部。ノミトス跣足修道会系。首都であるツァミゾールと本部の聖使徒大聖堂をマトラ低地枢機卿管領に移譲。
*アイレアラセ司教領
マトラ低地枢機卿管領の一部。旧城主領。地主の騎士爵達が聖シュテッフ報復騎士団を結成して反抗、壊滅した。
*モルヒバル領
マトラ低地枢機卿管領の一部。旧城主領。ダカス山西麓にありモルル川交通の要衝。城は地雷で崩壊して今は無い。マインベルト王国との共同経済活動を特例で行っている。
*マトラ山脈
マトラ山地、バルリー高地を統合した名称。現在は帝国連邦内でのみ使われる。
*ダカス山
マトラ”山脈”最高峰。残虐で知られるエルバティア族が移住した。
○ベルリク=カラバザル・グルツァラザツク・レスリャジン
男:セレード人
帝国連邦総統 > 帝国連邦総統、ウルンダル王
主人公。遂に己の名を冠した”ベルリク主義者”というレッテル貼りが流行。戦争以外にも民族練成という概念を志向する。
○クロストナ・フェンベル=グルツァラザツク
女:エグセン人
帝国連邦内務省長官
通名ジルマリア。粛清に絶頂するだけじゃなくてちゃんと復興活動もしていた。
○ザラ=ソルトミシュ・グルツァラザツク・レスリャジン
女:セレード人
帝国連邦軍のアイドル候補
ベルリクの第一子長女。聡明で物覚えが良い。”ホーハー”という喚声を妖精に流行らせた。
○アクファル
女:レスリャジン部族
総統秘書、親衛千人隊隊長代理
反省したりドラゴンウンココーヒー飲ませたり、クトゥルナムを拳銃で撃って遊んだりとお茶目さん。握力が凄い。
○カイウルク
男:レスリャジン部族
レスリャジン部族頭領代理、親衛レスリャジン一万人隊隊長
笑って百人単位で処刑が出来る童顔。アクファルに振られた。
○ラシージ
マトラ妖精
帝国連邦軍務省長官
お任せしておくと勝手に精強な陸軍を編制してくれる帝国連邦の要。後方勤務で才能を発揮。勿論前線配置でも発揮出来る。
○ルドゥ
男:マトラ妖精
親衛偵察隊隊長
むっつり。ザラに髑髏帽子をプレゼント。
○ゾルブ
男:マトラ妖精
教導団司令
ラシージ以上に目立たずしかし軍に無くてはならない存在。彼が兵の質を保証する。
○ゼクラグ
男:マトラ妖精
教導団副司令 > シャルキク方面軍司令
マトラ奪還の喜びに血の涙を流す。ロシエ戦ではアラック騎兵軍の大突破を許してしまう。
○ボレス
男:マトラ妖精
マトラ方面軍司令
ぷよんぽよんしている。ラシージ相手にもズケズケ言える。
○ジュレンカ
女:リャジニ妖精
ワゾレ方面軍司令
綺麗な顔に傷が入ってしまって可愛くなった。負担、損害の多い戦場を任されることが多い。
○ゲサイル
男:マトラ妖精
教導団砲兵部長 > 中央軍砲兵司令
帝国連邦軍砲兵の神様。この男があの大火力を創造した。
○ミザレジ
男:マトラ妖精
マトラ共和国大統領
以前の見る影もなく老いてしまった。ナルクスという後継者が指名されている。
○エルバゾ
男:マトラ妖精
ワゾレ共和国大統領
マトラ妖精民族主義のタカ派と目される。ランマルカに対して警戒心を抱いている。
○セルハド
男:マトラ妖精
シャルキク共和国大統領、統合支援師団”第二イリサヤル”師団長
前線工廠を整備して軍の火力発揮を継続させ、薬缶投射砲の開発により化学戦能力を向上させた。ロシエで死神の鎌を研ぎ続けたのはこの男。
○ストレム
男:マトラ妖精
ユドルム方面軍司令 >ユドルム臨時大統領、ユドルム方面軍司令
大規模で容赦の無い作戦によりロシエ北部を恐怖のドン底に突き落とした。
○ナシュカ
女:アウル妖精
料理長
おっぱいぷよんぷよん。飯も美味ければお菓子作りも名人。カカオ菓子を流行らす。
*給仕の古参
お菓子とタンタンが大好き。
○ルサレヤ
女:古スライフィール人:魔族・ゴルゴド
帝国連邦魔法長官 > 帝国連邦魔法長官、秘書局局長、総統代理
魔法長官は正直やる仕事が無いので総統秘書、代理業務を行う。その片手間に歴史書を作ろうと計画。
○ナレザギー
男:メルカプール人
持ち会社組織の長 > 帝国連邦財務長官、持ち会社組織の長
持てる資金を道楽目的で戦争に注ぎ込む南の国の王子様。穀物市場を動かして神聖教会圏の人間を苦しめる。可愛い嫁さんを貰う。
○ニクール
男:ギーレイ人
ギーレイのガロダモ、黒旅団長、東スラーギィ軍管区長、南メデルロマの防衛責任者
タンタン。夜戦とかく乱攻撃を筆頭に頼れるタンタン。兼職しても職を全うするタンタン。
○クセルヤータ
男:竜族
竜跨隊隊長
偵察伝令任務で活躍する発酵珈琲製造機。抵抗さえ潰せば直接降下作戦も出来る。
○トゥルシャズ
女:ケリュン部族
親衛レスリャジン女一万人隊隊長
勇敢に女兵士達を率いる。アラック騎兵軍の大突破を最終局面でも防ぎ切れなかった。
○クトゥルナム
男:ケリュン部族
親衛隊隊員 > 親衛千人隊隊長代理補佐心得、首狩り隊隊長
顔が悪いと一部から不評だったが、戦傷で舌や歯を無くして少しマシになる。首狩り隊を編成し、プリストルやセレル七世といった大将首を獲って男を上げ、ケリュン部族の名声も上げた。
○ハシン・ラッザー
男:チェシュヴァン人
バシィール市長
チェシュヴァン族の中では著名な建築家として知られる。バシィール市開発責任者。
○キジズ
男:アッジャール人
西トシュバル軍管区長、カラチゲイ部族族長、第四ニ騎兵師団”西トシュバル”師団長
若く、部族長になったのも政治的妥協の産物で立場が弱い。ベルリクが可愛がることにより権威向上中。馬上での刀捌きは一流。帽子に干し首を簾のように下げ始めた。
○サヤンバル
男:ラグト人
:ダルハイ軍管区長、ムンガル自治管区長、ムンガル部族長、第六三騎兵師団ムンガル一万人隊隊長
五十過ぎ。ラグト王の称号獲得に熱が入り、先走って三歳のザラに求婚する。
○カランハール
男:プラヌール部族
西イラングリ軍管区長、プラヌール部族長、第六ニ騎兵師団”西イラングリ”師団長
遊撃に精鋭弓騎兵、先頭に精鋭槍騎兵、後続にそこそこの銃騎兵という編制で、優れた騎兵ばかりではなくても十分に戦力として期待出来る戦法を考案して実証した。
○オルマード
男:アッジャール人
旧ガズラウ王 > 上ラハカ自治管区長
調子に乗って上ラハカ王を自称して粛清されそうになった。ゲザー。
○サラー
男:アッジャール人
旧オド=カサル王子 > 中ラハカ自治管区長
ツンツンしてる青少年。向上心はあるがやや命知らず。
○ヒルミシュ
女:ケリュン部族
旧イリサヤル王夫人 > 下ラハカ自治管区長
開発熱のあるおばさん。旦那の旧王は俗世を忘れて内海クルーズを楽しんでいる。
○バルダン
男:ケリュン部族
東トシュバル自治管区長、第四一騎兵師団”東トシュバル”師団長
小賢しく立ち回りの上手い人物。クトゥルナムの叔父で、甥をベルリク近隣に配置し続けることに成功する小賢しさと立ち回りの上手さ。
○シュミラ
男:ヤゴール人
ヤゴール王
大勢を見誤らずにヤゴール王国の軍権を大幅に帝国連邦に移譲。やや神経質か。
○ラガ
男:ヤゴール人
ヤゴール王子、ヤゴール方面軍司令
指揮に遠慮が無い程度に高慢。酷薄そうな顔と言われる。口は悪いかもしれない。
○アズリアル=ベラムト
男:ヤシュート人
ヤシュート王、ヤシュート一万人隊隊長
船と騎馬を使って水陸縦横無尽に機動戦を行う精力的な戦上手。
○リョルト
男:フレク人
フレク王、第三砲兵師団”フレク”師団長
素朴だったが火器に目覚めた。不具になっていた指をダンファレルが治療。人徳で種族入り混じる第三砲兵師団をまとめる。息子が北方探検で面白い骨を拾ってきた。
○マリムメラク
男:チェシュヴァン人
チェシュヴァン王、第四建設師団”チェシュヴァン”師団長
”地リスの金玉野郎”と蔑称されつつもまとまった勢力を保持し生存してきた戦略眼を代々受け継ぐ。建築屋としても有能。抜け毛が凄い。
○”変な”デルム
男:ダグシヴァル人
ダグシヴァル王、第ニ山岳師団”ダグシヴァル”師団長
”変な”というあだ名も含めて名前。際立った奇形。大雑把で好戦的。
○ブンシク
男:アッジャール人
ウルンダル王 > ウルンダル宰相、親衛ウルンダル一万人隊隊長
王としての力が喪失したとなるや宰相となり、息子に霊力を継承する絶好の機会に先頭に立って突撃してカラン三世に一刀両断にされ、その亡骸で軍の士気を高めた。息子の次代宰相は良くやっている様子。
○ニリシュ
男:チャグル人
チャグル王、イラングリ方面軍司令
若く美しく逞しい青年。性根も良くてまるで瑕の無い玉。緒戦では非常に緊張していたが、いくらか敵を殺している内にそれが解けた。
○アリファマ
女:グラスト人
グラスト魔術戦団筆頭術士、グラスト分遣隊隊長
手間こそ掛かるが史上初の戦略級大量破壊呪術を発明。秘術の秘密の一端に、術を酷使すると痩せるという現象が伴うことが判明。
○ギーリスの娘セリン
女:ファルマン人:魔族・アスリルリシェリ
イスタメル海域提督、マリオル県知事
腹は別とはいえ夫の息子を貰って母になった。機嫌はいつも大体良くておリンちゃんにっこり。
○セリンの息子ダーリク=バリド
男:セレード人
ベルリクの第二子長男。セリンに養子へ出された。
○アフワシャン
男:エルバティア人
高級奴隷
イスタメル州総督ウラグマの広義の獣人奴隷。乗り物酔いする。
●ピャズルダ市
帝国連邦呼称マトラ低地にある、伝統的に緩衝地帯としての役目を負う独立自由都市。その役目のおかげで弾圧統治から逃れた。
●バルリー共和国
選出制の大公を戴く貴族共和制国家。過去の国策的なバルリー高地への進出とマトラ妖精の迫害の代償を払わされ民族浄化の憂き目に遭う。現在亡命政府が成立しており、領土は失ったが一応存続している。
*ファザラド
バルリー共和国首都。辺境警備の塔が建ったのが始まり。
*マーレオシュ
地方都市。徹底した破壊、略奪、虐殺を受けて滅ぶ。
○シュチェプ
男:バルリー人
留学生 > バルリー大公代行
バルリー征服時に自殺し剥製にされたバルリー大公の息子。厄介者の難民、値札が付いた歩く小遣いと化したバルリー人民を彼は救えるのか?
●神聖教会
▲槍と秘跡探求修道会
通称アルベリーン騎士団。守護聖人はアルベリーン。カロリナ挺身修道会系だが聖皇の命令で出征もする。聖なる神が世界中に残した神の印を探し求める使命を持つ。武装冒険集団。
▲スコルタ島浄化救済の尖兵修道会
聖なる神の正義の聖領騎士団の中でも武闘派。鎚矛を持った黒衣の姿が特徴的。訛りが酷いフラル語を話す田舎者集団であるあたり、聖なる教育は甘い。
▲聖都巡礼守護結社
聖都への巡礼者を保護する使命を目的とする宗教結社。
▲穢れ無き聖パドリス記念騎士団
守護聖人はパドリス。原理主義派閥。
○ヴァルキリカ・アルギヴェン
女:エデルト人
第十六聖女、聖戦軍指揮官
局地戦でしか使えない聖領騎士団、寄せ集め故に頼りにならない聖戦軍、国外で使えない神聖公安軍、気まぐれなアラック人、操り難いバルマン人、譲歩せざるを得ないロシエ帝国と帝国連邦。課題山積。
○リュハンナ=マリスラ
女:セレード人
ベルリクの第三子次女。聖女ヴァルキリカに人質として養子に出された。ヴァルキリカは僧籍、アルギヴェン王家に影響力は与えられない等の理由によりアルギヴェン姓は名乗れない。
○ルサンシェル
男:グラメリス人
グラメリス枢機卿、聖皇特使 > マトラ低地枢機卿
聖女とヴァルキリカとの連絡役。不幸にも弾圧政策の片棒を担がされる。だって涙が出ちゃう、上司と得意先が化物なんだもん。
○セデロ
男:フラル人
ウステアイデン枢機卿
マトラ低地問題での交渉役として働く。異端が嫌い。ベルリクを真に抽象的な悪魔と表現した。剃り上げてハゲ。
*聖典の中での悪魔
神聖教では悪魔を裁きの御使いとする。恩恵も刑罰も聖なる神が絶対的に与えるものとする。
*アタナクト聖法教会
強力な組織力、資金力、武力を背景に正しき聖なる教えを頑として守ろうとする。聖皇も含めた神聖教会最大派閥。
*カラドス聖王教会
リュムランを本山とする。聖王カラドスを聖人の頂点して頂き、無数の守護聖人を認定し、聖人信仰を重要視している。聖なる種の形のみならず聖人像を崇めている。ロシエで主流。
*カロリナ挺身修道会
第三聖女カロリナが守護聖人。救貧、看護活動等に精力を向ける活動的な一派。エスナル、アレオンで主流。
*エデルト正教会
エデルト王家が政治利用目的に立ち上げた。極光修羅ヴァルキリカ信仰や冬の死神信仰のような土着信仰を排斥しない寛容と言えば寛容な一派。エデルトで主流。
*ノミトス跣足修道会
俗世と関わりを可能な限り断ち、裸足で清貧に過ごし、瞑想や祈祷を主に行って静かに過ごす一派。入信に前歴を問わないので犯罪者や逃亡者の避難先にもなっている。イスタメルで主流。
*公民教導会
神聖教会の中央たる聖皇、アタナクト聖法教会との関係はそこそこに、聖務関係は極力王侯貴族が統制する一派。距離的にも中央から遠く、蛮族との最前線に立っているため独立的に運用される必要性があった。ブリェヘムなど現聖王領域東部で主流。
*庶民派
統制組織を持たず、結果土着に迎合しやすい宗教派閥。強力な組織に属さず地域に密着する思想を共有する。無派閥と混同しやすい。
○バセロ・マルセーイス
男:エスナル人
槍と秘跡探求修道会総長
禿頭の老武者といった容貌。亜神パンキアを討ち取り、一瞬の隙を突かれて大尉に口を狙撃されて戦死。
●ガートルゲン王国
親聖女派。聖戦軍の中では士気が高く、忠実。ロシエ戦のどさくさに紛れて国内反王派閥を粛清してまとまる。
○マロード・フッセン
男:エグセン人
ガートルゲン王
走狗王とあだ名される。決断したらやってしまうやる時はやる男。遺伝的にハゲ。
●ベルシア王国
ロベセダ王国とは姉妹王国となっていて多少は影響力が広い。聖戦軍ではまともに戦わず、新大陸では租借領が獲得出来てまる儲け。
*イルベアラ
ベルシアの新大陸殖民地。ポドワの東にある。特筆するような利権は無い。
*東ポドワ
ベルシアが獲得した新大陸殖民地。ロシエからペセトトに返還され、その上でベルシアの租借領となる。
●聖王領域
旧中央同盟諸国で構成される第二聖王マリシア=ヤーナが守護する領域。ブリェヘム王国、マインベルト王国、グランデン大公国、メイレンベル大公国、ザフリン公国、フュルストラヴ公国が主体。マインベルト王国だけ関係が悪いが、敵にすると安全保障上マズいので過去の裏切りは清算されている。
*ヤーナちゃん農場
聖王マリシア=ヤーナの住所。ワインの名産地。キトリン男爵領とお隣。
○マリシア=ヤーナ・カラドス=ケスカリイェン
女:ロシエ人
第二聖王
”永遠の少女””酔っ払いの気違い””良き農民、変な貴婦人、領主として論外”。仕事はグランデン大公、聖王宰相に丸投げ。夫や友人の死に動揺していない。
*ヘッセ
黒い犬。
*マリュエンス
マリシア=ヤーナの息子。
○アシェル=レレラ・カラドス
男:ロシエ人
聖王配偶者
ヤーナちゃんの影響を受けて明るく元気に育った青年。大尉に心臓を撃たれて暗殺される。
○フィルエリカ・リルツォグト
女:エグセン人
聖王親衛隊隊長、キトリン男爵
セレル八世、アシェル=レレラ、名も無き赤子の仇を取るために大尉一行を追撃。”狼”を瞬時に刺し殺すも、大尉と”馬”の連携攻撃を受けて戦死。アブゾルとの間に出来た長男がいる。
○アルヴィカ・リルツォグト
女:エグセン人
聖王親衛隊隊長補佐 > 聖王親衛隊隊長
フィルエリカの娘、妖艶な長女。親に似て良い男の子を産みたがる。ベルリクにドン引きの恋文を送る。
○ハウラ・リルツォグト=ロシュロウ
女:エグセン人
潜入工作員、商人
フィルエリカの娘、明るい三女。通称ロシュロウ夫人。聖女ヴァルキリカによる神聖教会圏一強体制を崩す為にオーサンマリンを拠点に工作。ロシエ王家と旧中央同盟の関係強化が主目的だった。勿論ポーリくんの相手はその一環であったがロシエ帝国成立という望外の結果が得られた。ヤーナちゃんとは腹違いの姉妹のもよう。
○フェンリア・リルツォグト
女:エグセン人
聖王親衛隊事務
フィルエリカの娘、普通の四女。射撃の名手で”猫”に重傷を負わせた。”狼”が投げた手斧を頭に受けて戦死。
○アブゾル・パンタグリュエン
男:エグセン人
キトリン男爵臣下の騎士爵
フィルエリカに追従して仇を取るために大尉一行を追撃。女には優しくしなければならない等の精神が邪魔をして隙が出来、”馬”の毒矢を受けて戦死。
○ハイベルト・ホルストベック
男:エグセン人
グランデン大公軍元帥、聖戦軍中部方面軍司令
バルマン諸侯領へ侵攻、オーボル川渡河中にヴィスタルム率いるバルマン諸侯連合軍に襲撃されて敗北、川に沈んで行方不明となる。戦死。
●エスナル王国
神聖教会圏西部にある半島国家。収入のほとんどを軍事費に投入しており、新大陸ではランマルカ、ペセトトと消耗戦を続けているので軍だけは精強である。海外殖民地へ注力している。
*エスナル領クストラ
エスナルの北大陸北部の殖民地。ペセトト領と直接接する。ロシエからクストラへ売却された。東部は開発が進んでいるが西部はほぼ荒野。
*オテルマンフレール
エスナル領クストラにある街。港と要塞がある。陥落後は海賊や原住民傭兵に略奪された。
*アラナ諸島
エスナルの新大陸東沖の殖民地。中央都市レラドバレ。ペセトト妖精に迫害されていたシパテク人が多く移住している。
*ファロン
エスナルの新大陸南部の殖民地。多くの現地人がペセトト妖精に迫害されており、救世主であるエスナル人には良く従っている。
○ジェドリケ=アルソ・ブロルーリャ
男:エスナル人
アラナ軍司令官
顔が歪む古傷を除けば紅顔の美青年。”鳥”の歌に釣られて顔を上げ、大尉に捕捉された頭を割れて戦死。
○マリル・プリリス
男:エスナル人。
冒険家、名誉大佐
目の大きい丸顔で闘犬に似る。ファロンの現地部族を掌握する男。雷に重ねた大尉の狙撃を受けて戦死。
●エデルト=セレード連合王国
聖俗南北戦略によりザーン連邦を属国扱いする口実を得て、ブリス川以東のユバール地方の貴族を保護下に置いて勢力圏を拡大した。ただしランマルカとの対決姿勢が明確になりつつあって負担が増加し、東方では婚姻同盟を結ぶオルフ王国が南メデルロマ問題で敗北し、セレード南隣のマインベルト王国が親帝国連邦化するなど完全勝利には遠い。
▲アソリウス島嶼伯領
守護聖人は聖女マルリカと偉大なるシルヴ、一部女神ヴァルキリカ。前島嶼伯シルヴが編制した沿岸戦術特化の水陸両用軍が活躍。高水準で装備と兵士を維持する努力をしているために妥協しないと要略奪。島嶼伯が親帝国連邦派なので要注意。
▲ユバール貴族派
共和革命派との対決姿勢を崩さない旧体制派。ロシエには愛想が尽きたし、神聖教会は地理的にも頼りにならず、屈すれば断頭台。縋れる相手は海賊馬賊のエデルト=セレード。
*ワルザー公領
首都サンバーフ。臨時首都。
*オーベルン公領
首都トトリダット。
*ゲルニム公領
首都ハリーヘイム。エデルトとを繋ぐ補給港として重要。
*スペルト公領
首都ムニーレ。
*ニデベルン公領
当公領のブリス川以東領。首都アースバンデは失った。
*ゴアレンテ公領
首都ゴアレンテ。ランマルカが近々攻撃を行う予定。
*ユバール系公爵号
神聖教会圏では聖皇に認められた王家の長が戴冠するのが一般的だが、過去のユバールでは各公家が王を選出して推薦した。マルフレック王の出現はロシエ王妃女王制以前への回帰。
○ヴィルキレク・アルギヴェン
男:エデルト人
近衛総軍大元帥、第一軍司令官、エデルト王太子
ロシエ動乱に介入してユバール東部に権益を確保。またザーン連邦を事実上支配下に置いた。氷を使うような魔術で銃弾すら止める。
*オーベイン
エデルトの外務卿。ヴィルキレクの腹違いの兄弟で庶子。ロシエ帝国が講和条約会議どころではなくして活躍出来なかった。
*マルフレック
ユバール王。お飾りとして担ぎ出さて戴冠し、何時の間にか消えた。
○シルヴ・ベラスコイ
女:セレード人:魔族・シェンヴィク
近衛総軍第二軍元帥
元帥砲十門でロシエ軍の陣形を粉砕、多数の兵士を殺戮。以降ブリス川以東に敵を一切侵入させなかった。
○シアドレク・ファルブス
男:南エデルト人
ニェスレン公爵、近衛総軍第三軍元帥
シアドレク四世獅子公。予言の奇跡が使える。ユバール軍の軍事顧問として前半は活躍。後半は人道的配慮でストレム軍の魔の手から民間人を救った。
○イレキシ・カルタリゲン
男:ハリキ人
海軍中佐
海軍情報局員。あんな目をしている王妃とか頭のおかしい島嶼伯とか紛争戦争ばかりしている総統とかの間を飛び交って大変忙しい。
○ヤヌシュフ・ベラスコイ
男:セレード人
アソリウス島嶼伯、アソリウス軍司令官
戦争がしたい血の気が多いお年頃。罪人斬殺程度じゃ満足出来ない体。向かってくる要塞砲の重砲弾を切り伏せ、多数の銃弾敵兵を単騎で滅多斬りにする程に”烈風剣”を使いこなす。義母、叔母のシルヴと顔が似てる。叱られたら素直にごめんなさいする。
*人狼兵
エデルトから放逐されてきた極光修羅ヴァルキリカ女神を信奉する凶暴な兵士。エデルトにおいては人狼とは法外追放者のことであるが、この場合は女神の神通力で命を忘れて戦う狂戦士を指す。
○イルバシウス・ユーグストル
男:アソリウス人
アソリウス軍副司令官
アソリウス島騎士団時代の名残もあって通称”副長”。偉大なるシルヴの信奉者。雑な軍司令に代わって軍を引き締める。彼に限らずアソリウス人の信仰は清貧であり、金飾に塗れた教会などは略奪浄化の対象と見える。
●アッジャール朝オルフ王国
アッジャールの大侵攻、王子達の内戦、未亡人戦争、そして南エデルロマ問題に譲歩して国境線を帝国連邦と画定し、油断はならぬもようやく平和が訪れた。アッジャール族のオルフ化が始まっているとも言われる。
*メデルロマ
当南部地方に帝国連邦市民の移住を許可し、徴税と社会保障をしないという灰色の条件で紛争決着がされた。
*スラーギィ=ペトリュク関門
国境線画定前から共通認識をしている境界線。
○ゼオルギ=イスハシル
男:アッジャール人
アッジャール朝オルフ王
親に似て美人。エデルトの王女ウラリカと結婚することにより婚姻同盟を結ぶ。ベルリクから影響を受ける。
○マフダール
男:アッジャール人
大将軍
大宰相オダルの息子。軍事部門の責任者。古強者の様相。シビリメェメェに強い不快感、抗議する。
●バルマン王国
経済破綻をして無謀な戦争に邁進するロシエと決別したエルズライント辺境伯が聖皇に認められ、全バルマン諸侯を臣下として戴冠。国内で反抗する者は容赦無く粛清された。
*ヘルムベル
エルズライント辺境伯領の首都で現在の王都。頑強な防備で知られる。
*エムセン
ロシエとの国境に近い都市。
*パム=ポーエン
ウルロン山脈より北へ流れるポーエン川が西へ屈曲する地点にある都市。
*ヴィットヴェルフィム城
ポーエン川東西に跨っている防衛拠点。
*ブレンゲン
ポーエン川上流の都市。
○ヴィスタルム・ガンドラコ
男:バルマン人
ロシエ王国東部軍元帥、エルズライント辺境伯 > バルマン王
破滅へひた走るかのように見えたロシエを切り捨てて神聖教会勢力に加担し、王となる。息子の嫁候補が悩み。
○ダンファレル・ガンドラコ
男:バルマン人
学生 > 軍医 > バルマン王太子
極めて有能で行動力に溢れて常識に囚われない。解剖学書の出版、医療体制の劇的改善、治療の呪具の発明、発足したばかりのバルマン軍の早期編制をやり遂げた天才。猫好きが高じ、負傷した”猫”の治療を通じて彼女に惚れて求婚した。ランマルカに亡命予定。
*ヴェルフィーナ
南大陸産の大猫。とても賢くて大きい。
●ロシエ帝国
財政破綻からの幾多の政変と内戦を乗り越え、神聖教会と決別して帝政を宣言した。共和革命派も王党派も無く、ただ強さのみを追究する国体が誕生した。無論前途は多難である。
*直轄王領
七十万人口をかつて誇ったが崩壊した旧都シトレ、以前は離宮程度だったが帝都として機能するようにされたオーサンマリンがある。王領としては他にサンタリュネ、ルラルがあって代官が経営する。
*運河防衛線
ポーエン川沿いの要塞ファンジャンモートと都市デュアルニーの地点より北へ、都市カレロブレを経由し、都市ヴァイラードエローまで走る運河。東方防衛の要であるバルマン諸領が敵軍により突破された後の王都最終防衛線として構築された。主要正面であるファンジャンモートには支城として要塞インヴィモートが併設される。
*モンメルラン枢機卿管領
ロシエ内の聖領。カラドス聖王教会の本山リュムランがある。住民は敬虔な信徒が多い。
*オジュローユ公領
ユバール地方の南縁部。王弟などに割り当てられる親王領として、時の王家の都合に合わせて領主が調整される。主要都市としてヴァイラードエロー、地方としてソエランなどがある。
*公領
カラドス王家の分家が領主として割り当てられ、代々閣僚会議の面子を輩出する。
国防卿ノーシャルム公。
外務卿プリエヌ公。
財務卿クォルン公。
内務卿ラサーリン公。
司法卿マンヴェロー公。
宮内卿ポタルド公。
文部卿ダウフェニス公。
産業卿アマンジュー公。
殖民卿パドリョン公。
*侯領
もしくは土侯領。ロシエ化出来ない程に人種、言語、歴史が異なる地方で独立性が高い。王に準ずる扱いであり、量産的な公爵より権威がある。ビプロル、フレッテ、アラックの三領のみが現存。
*南部諸侯
モンメルラン枢機卿管領南部、クォルン公領、ダウフェニス公領東部、アルシャン伯領、スタルサン伯領、リム大司教領、ボグレ大司教領が該当。中途半端にロシエ化したフラル系住民が主流で中央の標準ロシエ語とは違う方言を話し、民族意識が多少異なる。勇者の都市クレトゥ、アソリウス軍に略奪された港湾都市ヴェラコなどがある。
*出番が欠片も無い領
ロデュー伯領、ヴァンネ伯領、アラック領バルカス島。
*ブリス川
ウルロン山脈から北へバルマン王領、オジュローユ公領東部、ユバール地方を抜けてヘリュールーを河口にする大河。
*ポーエン川
ウルロン山脈から北へバルマン王領のパム=ポーエンで西に屈折し、シトレ内を通過して北へ屈折、また途中で西へ屈折した西の港湾都市ランブルールを河口にする大河。
*エルドナ山脈
アラック侯領を東、エスナル王国を西に分ける山脈。
○セレル・カラドス
男:ロシエ人
ロシエ廃王 > ロシエ王、ロシエ王国軍司令官
七世。武人の気質があり、王でありながら最前線で指揮を執る。首狩り隊のクトゥルナムによる決死突撃で戦死。剥製になる。
*ロシエ王
ロシエ王国の最高権威。下位王号に優越する。自称カラドス、聖王であるが非公認である喧伝もしない。
○セレル・カラドス
男:ロシエ人
ロシエ王 > ロシエ王太子
八世。セレル七世のように何か光るものがあるわけではなく地味であった。大尉の大口径狙撃銃による射撃を受けて壁越しに胴体を両断、暗殺される。
○ユキア・カラドス
女:ロシエ人
ユバール女王 > 未亡人
ユバール女王の位は名目的なものである。夫セレル八世が暗殺される衝撃的な光景を目撃して超未熟児を早産。
*ユバール女王
ロシエ王の王妃が兼ねる。ユバール王の娘と婚姻し、その王が死んで領地が転がりこんできたのに由来。
○リュゲール・カラドス
男:ロシエ人
ロシエ王太子、アレオン王、オジュローユ公爵、ロシエ元帥
アレオン王号は無に等しい。セレル七世から武人気質を受け継ぐ。若く経験が不足しており、国難に精神を病む。毒を呷って自殺。
*アレオン王
ロシエ王の第一継承者がその称号を得る。アレオン征服がロシエ第一王子の手によるのが由来。
○ノナン・カラドス
女:ロシエ人
オジュローユ公爵夫人
ロシエの暗部を担当する密偵頭。影武者がいるとか、いないとか。
○ルジュー・カラドス
男:ロシエ人
モンメルラン枢機卿 > ロシエ王太子 > ロシエ皇帝
見た目も冴えなく小心者。御輿としては抜群に軽く、帝国に都合が良い。
○マリュエンス・カラドス
男:ロシエ人
プリエヌ公爵、外務卿
セレル七世の弟。中央同盟戦争の時は冴えなかったが、長年培った信用を生かしてロシエと聖戦軍との停戦合意にまでこぎつけ、ロシエをギリギリのところで救う。その後のどんでん返しは予測出来ていない。
○プリストル・カラドス=レディワイス
男:ロシエ人
ノーシャルム公爵、国防卿
年嵩だが若く見られる。勇猛果敢で時代と地位に見合わぬ前列指揮を執る程。首狩り隊のクトゥルナムによる決死突撃で戦死。剥製になる。
○カラン・ネーネト
男:ビプロル人
ビプロル侯爵
カラン三世。ポーリの父。フレッテ侯爵とは仲良し。薙刀を振るい、武人としては達人の域にあるが大火力の前では無力であった。戦死。剥製になる。
*ビプロル人
神聖教会圏においては広義の人間であるが別種で混血不可。平均で人間より1.3倍の身長、3倍の体重があって骨と筋肉が太く、脂肪も厚い。下顎が頑丈で牙がある。食糧事情が良い貴族だと更に一回り大きい。種族的に高齢になると心臓病を患いやすく短命。
○ポーリ・ネーネト
男:ビプロル人
学生 > 陸軍術士中尉 > オーサンマリン大学術士連隊大佐 > 理術兵器局局長 > 帝国宰相
第七章の副主人公。鉄ではない錆びぬ優れた金属を作り出す魔術を使い、ロセアの提唱する理術の実現に取り組む。友情を大切にし、敬虔で真面目で育ちが良い。多少短気。幾多の困難を乗り越えて覚悟が決まった。ロシュロウ夫人を個人的に聖人としているのはカラドス聖王教会派的な考え。
*ギャトラン
退役軍人曹長、後に先任特務曹長。老人手前の髭の濃い男。銃の扱いもままならぬ即席徴集兵達にロシエ兵の白兵戦は世界最強と嘘を言って自信をつけさせた。
*装甲戦列機兵
ポーリ機関を搭載し、呪術人形技術により不可能な動きを可能にした鉄巨人。その圧倒的な体躯で悪路を走破、敵を威圧して粉砕する。頭部に重火器を装備することにより圧倒的掃射を持つ。
○ウィベル・ジュットパリテ
男:フレッテ人
フレッテ侯爵
御歳百六十の現役。ビプロル侯爵とは仲良し。気さくな爺さん。大火力の投射を受けて挽き肉になり戦死。
*フレッテ人
神聖教会圏においては広義の人間であるが別種で混血不可。夜行性。猫のように黄色い目を持ち、夜目が良く利くが逆に日差しに弱い。聴覚、嗅覚にも優れる。肉魚を生で食っても腹を壊さない。非常に長寿で二百歳近くまで生きる。
○レイロス
男:アラック人
アラック侯爵 > アラック王、アラック軍司令 > アラック侯爵、国家元帥
アラックの輝ける一等星。正体不明の魅力を持ち、理屈はなかなか通じない熱血思慮足らず。しかし後先考えて騎兵突撃など出来はしないのだ。
○ウォル=バリテス・リュッサディール
男:アラック人
学生 > 青年アラック=オーサンマリン騎兵連隊騎兵 > アラック軍騎兵
アレオン南部のマバシャク族の血が入っていて肌が黒い。貴族だがアラック人らしく口汚くて熱血で、敵であっても女に優しい。風の魔術が得意で、宙に呪術刻印を刻む技術を発見した。林檎酒が嫌い。駱駝に顔を踏まれて戦死。
*ラダリオ・リュッサディール
レアラル男爵。中央同盟戦争時にレスリャジン軍に目玉を抉られて隠居している。
○ルアーヌ
男:ロシエ人:魔族
ロシエ新大陸軍元帥、エラニャックとベンシャルダン公爵 > ロシエ共和国大統領
通称”ロセア””バウルメア”。理術の概念を提唱。白髪が黒髪に戻る程精力的に呪術の研究を行い、オーサンマリン大学を作って理術研究を加速させて軍事改革を成功させる。またランマルカの力を借りてロシエの内乱をほぼ終結させる。大尉による執拗な狙撃によって暗殺される。
*モズロー
新大陸軍中将、後に元帥。主体性があまり無い性格で他人の意見に左右されやすい。しかし使いようで、上位者からやれと言われたことはやるので駒としては有用。
*スコルジャン
新大陸軍准将。射撃の名手。ヤゴール騎兵の銃撃で戦死。
*アレオン系公爵号
アレオンにおける戦争で活躍した軍人への名誉称号として与えられることが多い。公領の範囲は現地人領域の上に軍管区として被せている。性質上自治権はほぼ無い。
○パラン=ライーヌ・リンヴィル
男:ロシエ人
海軍海尉、槍と秘跡探求修道会修道騎士
持ちネタは陸者ドン引きの海軍飯。洋上時計に可能性を見る。義眼の呪具で昼に天体観測を行える。大尉に腹部を狙撃されて戦死。
○セバイル・キリリィ・ベフーギン
男:オルフ人
学生 > オーサンマリン大学術士連隊中佐
四十歳を過ぎた旧ペトリュク公家の男。経験豊富な元軍人。小男でしぶとくてハゲ。ジェルダナの存在に気付いてしまい、ヒルドに短剣で刺殺される。
●ランマルカ革命政府
新大陸方面ではロシエを追放、エスナルの力を大いに減じた。加えてユバールに北大陸橋頭堡を築き、妖精勢力の拡大に拍車を掛ける。またロシエ帝国のやや偶発的な出現により、外交政策でも絶対的人間敵視以外の道が開かれた。
*ランマルカ島
首都ダフィドルゴーは工業都市として非常に発展している。軍港都市ニルスフライは小ランマルカ島とその周辺の地形によって内湾化している。
*ランマルカ諸島
ランマルカ島、北ランマルカ島、ハッド島などが主にある。
*ランマルカ領クストラ
首都ニルサスター。西部には革命的部族連合自治州なる原住民自治区がある。
*キューベクス諸島
ランマルカ諸島と新大陸を結ぶ北極圏の列島。島々には補給基地が設置される。冬季は暴風が酷く航路として不便。
*アトルカカン
首都ペルモカン。ペセトト帝国領だがランマルカが租借している。大量の資源を本国に送り出す。
*西ポドワ
ロシエからペセトトに返還され、その上でランマルカの租借領となった。
*北大陸橋頭堡
ユバールの都市ゼーバリ、ヘンセイグ島、ロンヴォル島を武力制圧して橋頭堡とした。
*ユバール革命戦線
人間による革命ユバール政府の身中の虫。何れは政権を引っ繰り返して人間の手から妖精の手に取る予定。神聖教会圏各地から放浪妖精約二百万が集結中。
*ダフィド・ウルキア
人間の思想家ドレアル・ウルキアの養子、ランマルカ革命の首謀者。人のための思想が何故彼によって人間抹殺へ繋がったのか、そこを追究する妖精はいない。
*ハッド妖精
ハッド島に住む妖精。髪はランマルカ人による淘汰の結果黒や茶色などが多い。ランマルカ妖精ほどお固くない。
*ランマルカ妖精
ハッド妖精の中から見た目麗しく髪が金や赤で派手な者が選ばれて品種改良がされ、結果原種と見た目が大きく変わってしまった。
○スカップ
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
通称”赤い鹿”。オルフを合わせた神聖教会圏を、術によって馬と車ごと文字通りに飛び回る。北大陸でランマルカ絡みの陰謀があったらこいつが犯人。戦列装甲機兵に興奮する。
○エイレム
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
新大陸中部南部担当。元両替商の丁稚。ランマルカ革命の初期メンバーで、大尉の身を案じる希少な友人と言っても良い。骨の呪術弾を大尉に渡すことにより任務の成功を確実なものとした。
*ユアック
アトルカカン駐留の義勇軍の将軍。絶滅派。素早い動きに定評がある。
*ジョスマン
アトルカカン駐留の将軍。
○キャサラ
女:ランマルカ妖精
大陸宣教師 > 隠居
新大陸北部担当。元酒場の歌、踊り、劇女優に接客。ランマルカ革命の初期メンバー。遠くから見て分かる金髪巻き毛。老化現象が現れ、判断力に足腰が衰えて歌も忘れた。
○ピエター
男:ランマルカ妖精
大陸宣教師
獣の丘担当。白金髪を三つに編んだ童顔きゃわわな美少年風。瞳と声が魅了の呪術風。寝相が悪い。二人の鱗ババアに触られる。ばっちいね。
○大尉
男:ランマルカ妖精:亜神・猿
陸軍大尉
副主人公。認識番号八番。射撃能力に優れた狙撃の名手で元密猟者。階級の大尉は名誉称号に近い。ランマルカ革命の初期メンバーで高齢だったが亜神化することによる長命を得て老いを避けた。ちょうちょとかしっぽに意識を取られることはあるが一応意志の強い妖精の部類。術的なものを看破する術が使える。赤毛猿。
〇ジェルダナ・ウランザミル・コジロマノ
女:オルフ人
大陸宣教師
オルフ人民共和国が敗北してランマルカに亡命。そしてユバールへ大陸宣教師として舞い戻って来た隻腕不屈の女傑。まだオルフの奪還を諦めていない。
○ヒルド
男:放浪妖精
傭兵 > ヒルド同胞団団長
人間臭めの妖精。虐げられる立場の妖精ながら人間社会の底辺を掻い潜って来ただけに曲者。趣味はシリトリという謎の遊び。
●革命ユバール政府
共和革命派の手により政権が転覆させれらた西ユバール地方の政権。東ユバールの貴族派と戦い、国内旧体制派を弾圧する中、内部からユバール革命戦線に蚕食されており未来は暗い。
*ヘリュールー
旧王都。ランマルカ海軍の砲撃を受けて大半が瓦礫の山となっている。
*諸州
公爵領は全て撤廃されて代わりに行政区分はそのままに州が設置されている。
テンバーレンブ州、州都ドルネス。
ルクション州、州都ダッセン。州内に都市ジュオンルーがあり、その西に廃墟のオスタリーがある。
スタンイリド州、州都メッテルメム。
インゲルワール州、州都ライリージュ。
ニデベルン州、州都アースバンデ。西ニデベルン。
●ペセトト帝国
新大陸の中部と南部の絶対的覇者。人口調整のための儀式戦争程度で勢力均衡を保てる。科学技術に関してはランマルカから玩具感覚で伝えられる程度だが、特異な現象を起こす呪術に関する技術は先進科学や魔術にも追随を許さない。人口のほとんどが妖精で、わずかに生き残る人間は儀式用の家畜である。
*モカチティカ
帝都。新大陸西岸に位置し、汽水のチョカスコ湖に浮かぶ。歴代皇帝が築いた区画が立ち並ぶ。
*ツィツィナストリ島
チョカスコ湖にある大きな島。島内にタワチャン湖があり、その湖にまたネカシツァポル島があって、その島にティトルワピリの赤黒い泉がある。
*シパテク
ペセトト帝国東岸領。元は人間が住んでいたが、キアチェカトル峠を通って侵攻したペセトト軍に狩られて家畜にされ、一部が逃げ切る。クツァルメム、テテルココ、レトテ、エカレス、チラテナ、ホブムセン、ケペチュ、チキルク等の主要都市があり、クレイツァとプトゥミルはランマルカが管理する軍事要塞である。
*エンカナワ山脈
新大陸中部と南部を東西に分断する山脈。キアチェカトル峠と呼ばれる特異な山脈を巨大に貫通する洞穴があり、そこを山脈西方からアティトゥン川が流れてシパテクを通って大陸東岸に流れ込む。
*ツィツィナストリ神
太陽神。くるりと回してわらう、運命を弄んで殺す神。食物連鎖を司る神格。
*ティトルワピリ神
頭と魂を欲する神。見て花を咲かせる、つまり妖精を見守りそして亜神化させる神。頭から異形の肉体を芽吹かせる奇跡。
*ネカシツァポル神
送る神。目を閉じて耳を塞ぐ、つまり何もしない神。世界を創造する際に身を犠牲にしてほぼ無能と化した。死に対する神格を強調する時はキヨリトル神と呼ぶ。
○皇帝
ペセトト妖精:亜神・ゲル状
ペセトト皇帝
粘菌の如き体を持つ不定形で、鳥形態で飛翔すら可能。ペセトト皇帝とは宗教儀式を司る長でもある。
*パンキア
亜神。四足獣の首の代わりに胴体が生えて一人で騎兵となっている姿を取る。総長マルセーイスに討ち取られて戦死。
○花の巫女
女:ペセトト妖精:亜神・鳥
通称”鳥”。治安維持呪術の花輪サービスの使い手。亜神化後は空飛ぶ人面極楽火食い鳥といった姿形となった。飛行能力に非常に優れており、巨体ながらも大陸や大洋横断が出来てしまう。歌と大尉と肉が好き。
●クストラ連邦
独立した新大陸東岸部の旧ランマルカ王国殖民地。属国化することによりランマルカからの侵略、虐殺を防いだ。植民地人、現地人が入り混じり混血し、妖精も差別無く暮らせる。地方分権の傾向が強く政府が弱い。ロシエ領クストラを併合して拡大。
*ダリーバトム
首都。雑多な街並で高層建築物も無く、全域下町の様相。
*アシェロル
ロシエ領クストラの首都。良港を持つ古い港湾都市。
○マティルズ
男:ランマルカ人:獣憑き・狼
請負人
通称”狼”。ランマルカの新大陸入植初期からいる老人。新大陸情勢に良く通じる。金よりも危険や冒険を望んで仕事を請け負う。フィルエリカの稲妻のような剣術に反応出来ず戦死。
○”猫”
女:不明:獣憑き・猫
通称”猫”。ヤンとかヤーなどとしか発声出来ないがしばらく聞いていると聞き分けられるようになる。口が悪くて気が強い少女。ダンファレルの求婚を受ける。
○アーラ
女:モンナウカ族:獣憑き・馬
通称”馬”とインチキ。妖術と称し、見通す魔術と呪術に奇術や占いや薬学でダリーバトムの占い天幕で小銭を稼いでいる。意外に戦闘技術も高いが殺人には慣れていない。憧れのマティルズが死んで精神的に不安定になっている。
●獣の丘部族連合
獣の丘を中心とする、獣憑きを長老会議に頂く連合。緩やかな合議制を取っており原始的。大陸宣教師ピエターが部外者ながら会議の面子として参加している。
*獣の丘
丘というより山といった様相の地形。中央部に下へ降りられる穴があり、道中の道は異界に通じていて落下すると助からない。最奥部には正体不明の獣の神と呼ばれる獣憑きを生み出す存在が鎮座している。
*筆頭六部族
モンナウカ、ワリージ、コール、ベリャーン、エイフォ、チバトの六部族。コール族長は鱗ババア。
●その他新大陸部族
*騎馬民族
ダイワトイ族。鷲羽飾りが特徴。
クロシー族。白黒縞模様の戦化粧が特徴。
リセー族。後頭部だけ長髪を残して剃った辮髪が特徴。
パランサ族。青石と馬の毛飾りが特徴。
キキナチ族。銀飾りが特徴。
*ティエーク族
農耕奴隷制を敷く部族。黒い戦化粧が特徴。人を攫って奴隷にする習慣があるがロシエ人を真似たものとも言われる。ジュワパチンと呼ばれる地の底にある黒い死人の国を信仰する。
●龍朝天政
北大陸東部から中部に進出しつつある大帝国。新大陸西部に橋頭堡を築いたものと推測される。またタルメシャ沖で魔神代理領海軍と戦って勝利し、制海権を拡張中。北部では畜害風が吹き荒れて混乱し、その隙を突かれてロシエに遠征中のはずの帝国連邦から侵略を受ける。
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