1-5.付記
特技0361
僕の名前はコリン・トーマス・ヤング。
ブートキャンプで頂いた
海兵隊上等兵、武器小隊迫撃砲分隊付魔法士だ。
分隊付魔法士の仕事は単純明快。
迫撃砲弾や機関銃に加護を与え、威力を調整することだ。
迫撃砲分隊の場合は副班長と射手も兼ねる。
加護魔法士、
魔法使いとしては基本の基本、下の下の役職だ。
◇
「ロジャー・ヤングより入電! 支援要請! グリッド(軍機により削除)、方位角1-0-4、迅速試射!!」
二〇〇三年一〇月五日、アフガニスタン、カンダハル地方。
六月にアフガニスタンに来たばかりの僕たちも、さすがに四ヶ月も経つと戦場に慣れ始めていた。
「第一班、試射よーい」
「用意よろし」
「撃ち方はじめ!」
分隊長の号令のもと、迫撃砲分隊第一班が六〇mm迫撃砲の試射を行う。
トキン! と軽い音を立てて直径六〇ミリメートルの砲弾が、わずかな白煙とともに飛び出していった。砲の底板の周りに、発砲の衝撃で砂ぼこりが舞う。
二〇秒ほどですぐに着弾。
「方位良し! 増せ一〇〇!」
トキン! とさらにもう一発、迫撃砲弾が飛んでいった。
「
通信兵が交信先の興奮をそのままに伝えてくる。
「迫撃砲分隊、照準合わせ! 直ちに急斉射! 逃すな! ぶちのめせ!」
僕は弾薬手から手渡された迫撃砲弾の尻を、焦らず素早く砲身に差し込んだ。
「半装填よし!」
「ファイア!」
班長の号令とともに砲弾を手放すと、砲弾は重力に従って砲身の中へと滑り落ちた。
トキントキントキンと、小さな砲弾たちが群れをなして飛んでいく。
着弾の結果を聞く前に、続けて渡された迫撃砲弾を半装填し、手放す。
ざっと五斉射で敵部隊は壊走した。
僕の魔法の出番はなかった。
◇
「ポッター! おかげで助かったよ」
中隊キャンプの操車場で装備を解いていると、同じように装備を解いた海兵三人組がぞろぞろとやってきた。
四〇八四訓練小隊の古馴染みたち。
アイスマンことトッド・ヒルビリー伍長。白人。二四歳。
マークワンことニコラス・オニール伍長。オーク。二〇歳。
そしてゴッドスピードことジョニー・ジャクスン伍長。スライム。二〇歳。
「どうってことないよ」
砂埃の舞う中、僕は笑って答える。
そうとも、どうってことはない。
だって僕は何もしていないんだから。
「そう謙遜するなって。マジで助かったんだからさ」
「んだんだ。遠慮すっこたね。武器小隊、バンザイ!」
アイスマンが僕の肩を叩き、マークワンが喝采を叫ぶと周りの武器小隊の面々が声を上げてそれに答える。
偵察に出ていた第三小隊第一分隊は、とある廃村を通りがかった際にゲリラに襲われ、その排除に往生していた。
それを横合いの丘の上から迫撃砲で助けたのが、僕ら武器小隊だったんだ。
「
ピンクの肌をしたスライムのゴッドスピードが、人懐っこい笑みを浮かべてそう言った。海兵隊ブートキャンプの
「お前がちびってんのはいつものこったろ」
「はぁ? そんないつも漏らしてませんけど? むしろお前こそ漏らしたんじゃねぇの?」
「んだァ?」
「ほらヤメレお前ら。また軍曹や曹長に叱られてワヤなごどになるべな」
アイスマンが横から混ぜっ返し、ゴッドスピードがムキになって返す。それをマークワンが仲裁する。
いつものじゃれ合い。
みんなはそれを微笑ましく眺めてた。
僕の自慢の訓練同期。
僕は彼らが大嫌いだった。
◇
それからしばらくの間、同じような日々が続いた。
中隊はローテーションでパトロールと民生支援、時には戦闘に出向き、あるいは襲われ、助け合って過ごした。
しばらくして二人の新入りが中隊にやってきた。ふたりとも女性だった。
マークワンはオークの女の子に夢中になり、ゴッドスピードは黒エルフの女の子を目で追うようになった。
ある日、新入りたちが配属された第二小隊が襲撃されたその夜、アイスマンが僕のコンテナを訪れた。手には缶ビールの六缶パック。
どうでもいいような話をするのに二缶ずつ開け、三缶目を開けるときになってようやく本題に入った。
「お前さ、ゴッディのことが好きだろう」
僕は豪快に吹き出し、アイスマンはのけぞってそれを避けた。
「きったねぇな、オイ」
「……僕がゲイだって言いふらすのか」
第二小隊は女性やLGBTが多く集められている。
独立戦争の頃から魔王軍はずっとそうだ。差別はないが区別はされる。
ほかの国の軍隊よりはたぶんましだろうけど、だからどうだって話。
僕のようなものは第二小隊に転属したほうが、きっと楽に過ごせるだろう。
けれど僕は僕がバイ・セクシャルであることをカミングアウトするつもりはなかった。
僕の思いは僕だけのものだ。
余人に見せるつもりは毛頭ない。
だからアイスマンには強い言葉を使ったけれど、当の彼は唇をへの字に曲げただけ。
的を射ていない反論をされたときの、彼の癖。
「ゲイかホモかバイか知らんけどさ。そんなんは別にどうでもいいんだ」
アイスマンは缶ビールを飲み干し、くしゃりと潰してそのへんに放り投げた。
「お前は新兵訓練のときからずっとあいつのことを目で追っかけてるし、最近はぶっ殺しそうな目で見てる。愛憎ってやつだろうと思ってる。ま、いっそ告って派手に玉砕したほうがスッキリしていいんだろうが、出征中にできるようなこっちゃないよな。そもそもアイツの世界の中心は自分自身と海兵隊で、最近そこに上院議員の娘さんが加わったってだけだ。他のことなんか目に入っちゃねぇよ。だからまぁ、あいつにこだわるのはやめとけ」
その時の僕の顔はどんなだったろう?
アイスマンは楽しそうな顔をしていた。
「なんでそんなふうに他人のことを決めつけられるのさ」
誰かが、なんだか酷くきしんだ僕の声でそう言った。
「さてね。大学でベタぼれした女の子にこんな風に言われたんだ。トッド、あなたは確かに優秀で男前だけど、気にしてるのは自分のことだけなのね、ってさ。俺はそれから周りをよく見渡すように心がけてんだよ。するとどうしたことだ? なんだかお前は煮詰まってるし、お前の上官たちは自分のことで手一杯らしい。仕方ない、小隊は違うが古馴染みだ、一肌脱ぐのもたまには良かろうと、思ったのさ」
「……僕が色恋のために味方殺しをするような阿呆だとでも言うのかい」
「いいや。色恋はあくまで一要素だな。どちらかというと、せっかくの魔法を使う機会もなけりゃ、歩兵として活躍する機会もないことのほうが、ストレスになってんじゃないのか? バカバカしくてやってらんねぇって顔してる」
「決めつけるなよ」
「でよ、お前みたいなやつは、簡単にライフルでフェラの練習するんだよな。もしそうなったらいささか夢見が悪い。とはいえ俺はバイでもゲイでもないから、体を使ってどうこうする気にもならない。戒律にも反するし。本当は傷病休暇取らせるとこなんだろうが、それはお前も嫌だろう? 俺が同じ立場だったら嫌だし。だから二~三発殴られるぐらいでなんとかならんかなぁ、と、思ってる」
アイスマンの笑みが大きくなって、僕は拳を強く握りしめた。
目を覚ましたのは次の日の朝。
朝食の列に並ぶアイスマンの顔にはあざ一つなかったけれど、僕の両拳と脇腹は、ひどく痛んでいた。
◇
そしてまた数日が経ち、彼らがやってきた。
二五二地上襲撃中隊。本物の魔法使いたち。
駐機場と駐車場の間にテントを張って陣取った僕らの前にCH-46Eが四機おりてきて、装具を身に着け機銃を担いだ箒乗りと支援要員たちを吐き出した。
彼らの
フォード・ベクターAB-4F、軽攻撃箒。
全長一.八メートル、全幅一.二メートル。
AB-4Fは魔法使いの使い慣れた箒をボディに差し込んで、魔法力=量子エンジンとして使う。つまりは魔法使いの力量そのものがエンジン性能にもろに反映される。
実際は統制された部隊運動ができる程度には箒乗りたちの魔法力は拮抗しているそうだけど、それはそうなるように鍛え上げられた結果だ。
膨らんだ機首には
サドル前方両脇に生えるスタブ・ウィングには、四連装ロケットポッドか軽対戦車ミサイルかスティンガー対空ミサイル、または軽機関銃ポッド、あるいは軽貨物コンテナを装備できる。
機体下部には七.六二mm軽機関銃を標準で装備するけど、M82A3バーレット対物ライフルやM2重機関銃を吊るす人もいる。
こうして武装したAB-4Fは、とてもじゃないけど箒には見えない。良くて一人乗りのロケットか何かだ。
機体重量は三八kg、戦闘重量は軽機関銃と弾薬二〇〇発、四連装ロケットポッド二個搭載で一二〇kgを少し超える。
こんなものを生身で軽々と扱うには、筋力と魔法力の両方と、それらを冷静に的確にコントロールする頭脳が必要不可欠だ。
そしてそのいずれもが、僕には不足している。
今の僕には縁のない、憧れの装備。
今の僕では成りようが無い、すべての海兵魔法士が憧れる職務。
僕は箒乗りたちをしばらく眺めてから、頭を振って仕事に戻った。
箒乗りの誰かが僕を後ろから見ていたような気がする。
その時僕は、どんな顔をしていたんだろう?
◆
そして、その日が来た。
第二小隊が包囲され、有志連合カンダハル方面軍が危地に陥った日。
グールどもとの戦いが始まった、あの長い一日。
包囲された第二小隊とフォース・リーコンから、支援要請が矢の催促。
カンダハル空港の周りの戦闘は、カナダ軍の戦車と空軍の持ち込んだ火竜が主役で、ブリテン歩兵とウクライナの八二mm迫撃砲小隊が伴奏だった。
ジハーディストたちの攻撃が始まって一時間も経ってから、僕たち火器小隊はようやく空港を離れることができた。
それでもヘリに乗り込めたのは迫撃砲分隊だけ。
残りのライフル分隊と軽機関銃分隊は滑走路警備にあたり、防御線を乗り越えてやってくる敵兵と死闘を演じていた。
J中隊の火器小隊迫撃砲分隊は戦闘に加入していなくて、僕はまた何の役にも立っていない。
◇
二機のCH-46Eに分乗し南に向かって飛ぶ僕らに、何者かが追いついた。
なんと二五二地上襲撃中隊の第三小隊と第四小隊の八名だった。
彼らは馬鹿みたいに冷たい空気を物ともせず、開け放たれたリアゲートから滑り込んできた。
八本の箒は、箒乗りが降りても確かに宙に浮いている。
「地上制圧火力が不足してると聞いた。援護する。途中まで乗せてくれ」
「空港の方はいいんですか?」
乗り込んできた箒乗りに迫撃砲分隊長が尋ねた。
「空港はもういい。火竜であらかた制圧して、今は残敵掃討してる。もうちょっとかかりそうだが。カンダハル市街は秋津洲とリベリオンの連中が抑えにかかった。あいつら兵站部隊なんて大嘘だ。ゼロ・ユニットとリベリオンSASだったんだ」
それを聞いて僕たちは色めき立った。
秋津洲ゼロ・ユニットは現代のニンジャそのもので、カタナ一本でトロルや竜を解体できる連中がゴロゴロしている。デルタやSEALよりよっぽど強いともっぱらの噂だ。
リベリオンSASはブリテン連合の一員として常に最前線で戦ってきた連中で、そもそも練度は僕らのリーコンに負けずとも劣らない。最近はそこにオーガーと殴り合いしてもケロリとしてるサモア人や、精神攻撃ではローマの天使たちすらかなわない東ルルイエのテンタクルズまで混じっている。
カンダハル空港にはそんなのが、それぞれ一個兵站中隊として、合計三〇〇名から四〇〇名も居たってわけ。接近戦であいつらに勝てるのなんて、使徒と呼ばれる上位の天使や悪魔たちだけだ。
「だから手が空いた俺たちも海兵の兄弟を助けに行く。筋は通ってるだろ」
髭面の箒乗りの中尉は、そう言ってウインクしてみせた。
◇
七五号線を遮る低い峠、パパ・シェラ・スリーに到着した僕たちは、商売道具を持ってすぐさまヘリを駆け下りた。なぜか箒乗りの一部も着いてくる。男か女かよくわからない顔つきと体を持った、僕と同じぐらい背の低い、眼鏡をかけた飛行少尉。
気にはなったが、相手にする暇はない。
リーコンの迫撃砲チームを指揮していた一等軍曹が、道路の横、二メートルほど高くなった尾根へ僕たち迫撃砲分隊を手招きする。
「射撃諸元は計算済みだ。ちょっと遠いが今の時間帯は風向きがこう変わるし、ここは高原地帯で空気抵抗も薄い。射程は延びる。射撃諸元はこれでいいはずだ」
挨拶もそこそこに一等軍曹は分隊長に射撃チャートを見せて、砲撃の計画を説明する。
「了解しました」
「それと弾をくれるか? たぶん俺たちの砲で試射を行って、それに合わせてもらうのが早いと思う」
リーコンの迫撃砲と僕ら火器小隊の迫撃砲は、同じ六〇mm迫撃砲だ。当然同じ砲弾を使う。そしてリーコンの砲に合わせて射撃を修正するということは、事実上リーコンが砲撃指示を行うことになる。
もちろん分隊長に否応はない。
そうこうしている間に僕たちは砲の展開を完了させた。
夕闇が迫る砂漠を双眼鏡で見透かせば、六キロメートルほど先の丘の影にゲリラの迫撃砲と、何台かのトラック。少しばかりこちら側には、破壊された迫撃砲と十数発の着弾痕。
その手前二キロメートル、奥の建物がひしゃげ、あるいは炎上している村の中に、ゴッドスピードとマークワンたちがいる。
「発射!」
限界をこえた射程距離。着弾には五〇秒ほどもかかった。
着弾は敵迫撃砲のはるか手前、おそらく一キロメートルほどの地点だった。
「くそ! 上空の風向きまで変わってる!」
「いえ、これぐらいなら大丈夫です。うちの分隊付魔法士は優秀ですよ。ポッター!」
青白い肌をした一等軍曹は歯噛みしたが、分隊長は落ち着いた態度で僕を呼んだ。
「イエッサー!」
「試射が完了するまで、一等軍曹の迫撃砲班への助力を命じる」
「は」
僕は、何で僕なんだ、という顔をしたのだろう。
ドワーフの分隊長はひげ面で僕を見上げながら、片眉をぐいと上げてみせた。
「知ってるぞ、貴様ずいぶん溜まってるみたいじゃないか。いや、それはうちの分隊魔法士全員そうだが、お前は具合が悪くなる寸前だ。よって、命令! ヤング上等兵は武器小隊迫撃砲班、分隊付魔法士の一番槍を担うべし!」
分隊長の下品なたとえに僕は顔をしかめたが、命令自体はそう悪いものじゃなかった。
「アイアイサー!」
「思いっきりぶちまけてやれ!」
◇
魔法使いにとって、感情はとても大事な大事な、力の起爆剤だ。
C4爆薬のようにずさんに扱っても大丈夫、とはいかない。
ちょっとした静電気ですぐに起爆する、信管や
でもその時、僕の心に渦巻いていたのは、たぶん、怒りだ。
アフガニスタンも、グールも、黒エルフも、こんな時まで浮かんでくるゴッドスピードの笑顔も、それから僕自身も。
みんなまとめてくたばっちまえ。
「一番砲、射程調停! 装薬最大!
「
分隊長の号令に従い、心に魔方陣を浮かべ、念じる。
僕が手にした迫撃砲弾の周りに光の輪がいくつも浮かび上がり、まとわりついた。
魔王軍標準仕様魔法、加護・加速は分子運動を加速させる魔法だ。安定した物質には作用しない。つまり、発火した火薬ガスには強く反応する。
それをそのまま半装填。
迫撃砲にはすでに加護・物性強化と加護・衝撃緩和をかけてある。
「半装填!」
「半装填確認! 発射ッ!」
「発射ッ!」
僕が砲弾から手を離し、小さな迫撃砲弾はアルミ製の砲身を滑り降り、砲尾内部の撃針で雷管をつつかれ、装薬と呼ばれる発射用の火薬が爆然を開始する。
普段の五割増しの速度で燃焼ガスが発生し、砲弾に重力に逆らう力を与えた。
バキン! と甲高い音と衝撃波を残して、僕の砲弾は空中へ飛び立つ。
ピュウ、と誰かが口笛を鳴らし、誰かが「やっちまえ! ポッター!」と叫んだ。
僕はやってやった。ぶちかましてやったんだ。
僕がリーコンの迫撃砲から発射した直径わずか六〇mm、アルミニウム合金製のM720A1迫撃砲弾は向かい風の中、通常の射程をはるかに超える六二三二メートルを音速で突っ切り、四〇秒も経たないうちに半装填されていた敵の八二mm迫撃砲弾とまともにぶつかった。
M720A1迫撃砲弾に充てんされた三六〇グラムのPAX-12炸薬にも僕の加護・加速は作用し、度々その非力さを指摘されていた威力を八二mm砲弾並みとした。
敵の迫撃砲陣地は、リーコンが全弾射耗してもつぶせなかった迫撃砲は、周りのトラックや予備弾薬ともども、いくつかの小ぶりなきのこ雲を残して消滅した。
リーコンの一等軍曹も、分隊長も、分隊のみんなも口をあんぐり開けて遠くに立ち上る黒煙を見つめていた。
ずいぶん遅れて、バスドラムを五~六個同時に叩き壊したような音が砂漠を渡ってきて、それで皆は我に帰り、お互い顔を見合わせる。
そこに足元を通る道路のほうから怒鳴り声。
「おい! 今の音とあの黒煙はなんだ!!」
声の主は第三小隊のハンヴィーの車列、その先頭車両から身を乗り出したアイスマンだった。
僕は両手をメガホンにすると、アイスマンに怒鳴り返す。
「敵の迫撃砲をぶっ飛ばしたんだ!」
「ポッターか! 誰がやったんだ!?」
僕は息を大きく吸い込んで、さらに大きな声で怒鳴ったんだ。
「僕だよ、アイスマン! 僕が吹っ飛ばしてやった!! ざまあみろだ!!」
「いいぞ、ポッター!
「ああ!
最高、最高、くそ最高。
何が最高なんだかわからないけど、とにかく最高だった。
とにかく最高だったんだ。
ようやく本来の任務を思いだした分隊長に声をかけられ、迫撃砲に向き直った僕の後ろで、ついてきていた飛行少尉が無線に向かって「何とか引き抜けないか」とか何とか言っている。
第三小隊と第四小隊の残余が、箒乗りや攻撃ヘリと歩調を合わせて突撃を開始したのはそのすぐあと。
僕は
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