第4話

家に帰ってから、彼と飲むことはなかったラムネを開けた。炭酸の音が耳に心地いい。ぬるいラムネを傾けて、考え事をした。

楽しそうな声で話しやがって。私のこの気持ちはどこにやればいい。そんなクズに負けた私はどうすればいい。やめといたほうがいいと言えば良かったか。好きだと先に言っておけば良かったか。

どれも、勇気のない私には無理な話だ。夏休みの一日、いや、半日を彼と過ごせただけで、もう幸せだということにしよう。この幸せで全て終わりにしよう。

「これで最後だ」と、ラムネを一気に呷った。炭酸の強いラムネは、涙の味がした。

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ラムネ 軒下 @NIKONISHIKI

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