デミウルゴスと幼女と誘拐

デミウルゴスは顔の前に手を組んでいるが、閃きを話したくて話したくてたまらないという顔が見えた。

「今日一日、この幼女と行動して分かったことがあります。この人間の母親はすでに存在しない可能性があります」

デミウルゴスは、はっきりとした口調で話した。


「ええええ~そんな~!今日はずっとお母さんがいると思っていたので、かなりショックです。何でいないのでしょうか?」

ツアレはもう探す意味がないのかと思い、悲しみの表情を浮かべた。


「私の推測ですが、この人間はかなりの金持ちの子供だと思います。会ったときから見えていましたが、私は興味がないので無視していましたが、この子が首から下げているメダルのようなネックレスは家の紋章だと思います。街中で何回か見かけましたので」

デミウルゴスは、こんな簡単な話は誰でも知っているよね?と言わんばかりにツアレに話した。


「デミウルゴス様、知っていたのなら、教えてください。私は情報が無いからと、色々考えたのに・・・」

ツアレは少しムカッとした。

「ふん、目の前にいる人間の身なりから普通は推測できますよ・・だから人間は馬鹿なのだよ」


デミウルゴスとツアレの言い合いが止まらないところ、うとうと眠ったり起きたりしていた幼女が目を覚ましてしゃべりだした。

「ママに会いたい!お母さんに会いたい~お母様に会いたい~!!」

何故か幼女は、3種類の言い方で母を呼んだ。


「会いたい、会いたい、言ってても会えないものは会えないのですよ」

デミウルゴスは何の躊躇もなく、言った。

「その言い方は無いんじゃないでしょうか~!!!」

またツアレがデミウルゴスの態度に対して意見した。


「あああ、もう人間は嫌いです。セバス、このうるさい人間二人をどうにかしてください。私は面倒くさいです」

もともとやる気がなかったため、デミウルゴスは逃げ出したい気分だった。


「では、この女の子が本当に誘拐されて、金持ちだとしたら・・・誘拐犯や御付きのメイドなどがこの街の中にいるかもしれないので、その方面から探しませんか?」

セバスが三人をどうにかすべく、提案した。

「そうですね!!セバス様の言う通り!!誘拐犯かメイドを探しましょう!!」

ツアレがセバスの提案にすぐ賛同した。


「ゆーかいはん?ごはんなの~?わたしはゆかい~たのしいよ~♪」

良く寝たためか、再び幼女の歌が始まった。


「らんらんらん~ゆかいなごはんは何ごはん~?ゆ・ゆ・ゆ、ゆかいだよ~♪」

楽しくなってきた幼女はテーブルから離れて、踊り始めた。


「本当に女の子は踊りと歌が好きなのですね~元気いっぱいで良いね~」

ツアレは微笑ましく女の子を見ていた。

「そんなにテーブルから離れると危ないですよ。踊り子じゃあるまいし。人間は踊りに何の意味を持っているんだか・・・」

デミウルゴスは呆れ顔だった。







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デミウルゴスのんびり物語 きりんじ @kirinjisann888

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