デミウルゴスと幼女と閃き
ツアレは新しい言葉を学習し、デミウルゴスは幼女の可能性を考えていた。
「この幼女はもしかしたら親がいないかもしれませんね・・・どこからか逃げ出してきたのかもしれません。」
デミウルゴスが今まで一緒にいた時の事を考えて、可能性を話す。
「そうなんですか~私はてっきりお母さんがいる子の迷子だと思っていました。」
ツアレはお腹がいっぱいになって眠ってしまった幼女の頭を撫でながら、話した。
セバスが「そうですね、その可能性は私もあると思います。ここに住んでいる子なら知り合いの人間に会ってもおかしくないのに、誰もこの子を知らないようだった。そうですよね?デミウルゴス?」
「ええ、あの最初にこの幼女を置いてこようと思ったバーの人間は、誰もこの幼女を知らない雰囲気の視線でしたし、交友関係が広そうなバーのママでさえ初めて会う子への対応でした」
「デミウルゴス様、それはたまたま知らない人に会っていただけで、ここに住んでいないとは限らないと思いますが・・・」
ツアレが右に首を傾げる。
「それは無いでしょう。」
きっぱりとデミウルゴスが否定をする。
「何でですか!?」
ツアレが詰めよる。
「冷静に考えてみてください、派手な色の衣装を着た眼鏡と渋い執事風の男性とメイド服の女性に金髪の幼女。どう見てもこのグループは目立ちませんか?こんなに分かりやすいグループはいませんよ?なのにどうして誰も声を掛けないのでしょうか?」
得意げにデミウルゴスが話す。
「それはただ奇抜で話しかけにくかったとか?」
ツアレが次は左に首を傾げて話す。
「奇抜で話しかけない?それは無いでしょう。亜人やモンスターなどが共存しているこの街で奇抜な存在は他にもいますよ?」
デミウルゴスが言い返す。
「私だって・・・」とツアレが更に言い返そうとすると、セバスが制止する。
「言い合いをしていてもこの子の親は見つからないですよ、ツアレ。可能性を絞っていきましょう?」
セバスが優しく諭した。
「そうですね、セバス様の言う通りです。熱くなってしまい申し訳ありませんでした」
ツアレが素直に謝罪をした。
「この幼女は誘拐をされたのかもしれませんよ」
デミウルゴスは何か閃いたようだった。
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