「思わず出ちゃった一言」を聞く


 (なんじゃそりゃ)

 

電車の中でスマホでニュースをチェックしながら、私は何とも言えないモヤモヤ感を拭えずにいた。


この微妙な気持ちは困ったものだ。


自分には関係ない、他人への対応に憤慨するというのは、なんだか偉そうで居心地が悪い。

しかし

(やはり、それはないだろ?)

と言いたくなる気持ちが湧いてくる。


人に言えば、正義感から盛りあがる。

それもそれで、自分は安全地帯に身を置いて、高所からの批判で後味が悪い。


「ギャグかと思ったら、マジな対策?

世界一おバカな学校としてギネス認定したいっ !!」

(第41話 教師間いじめの東須磨小、カレー出すのやめます !?)



へ?


なんて言いました?


突如聞こえてきた声に顔をあげる。




「「想像を絶するだらしない男」を、今後タレントとしてどこが起用していくのか、たいへん興味深いです。」

(第43話 チュートリアル徳井義実、申告漏れ納付金払わず!)



はぁ??


なんや、そのコメント!


でも……

言い得て妙!


このユーモアと毒の匙加減よ。

才能とはこういうことか!



それな!



星新一を彷彿させる絶妙な一言。


そう、あなたこそコメント界の星新一!


笊蕎麦を啜りながら、次の一言をまつ。


「思わず出ちゃったひとこと!」

作者 森緒 源


https://kakuyomu.jp/works/1177354054890913471

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