16.読み専が解いた読者選考2

 ■ストック重要

 

 12月に投稿を始めた時点で、約半年で30話分くらいまではなんとなく書き終えていました。これは実は幸運でした。そこまで書いてあった自分は偉い。

(なお、一文字目を書き始めたのは2018年5月)

 いえ、自慢ではなくて、なぜこれが重要か?

 

 この30話分のエピソード。これは、いわゆる「」と呼ばれるものです。

 なろうで長期連載の作者がたまにつぶやく「ストックが切れそう」という言葉。最初何のことか分かりませんでしたが、つまりは、実際に執筆している話は、投稿されているエピソードよりかなり先なのだと。

 ストックがあることで、執筆自体が不定期でも、安定した投稿が可能になるのです。キューイングですね。

 これは、ぜひ実践する必要があります。です。必須です。

 

 私の予定では、ストックを消費しつつ、100話位を投稿するつもりでした。

 

 

 さて、「読者選考期間終了時点までに本文が10万文字以上」という条件。

 一話あたり2000文字として、50話が最低ラインですね。

 

 理想は、既に10万文字以上書き終えて推敲まで終わり完成済み(完結・未完はどちらでも)。未発表。投稿はコンテストが始まったら機械的。これがベストだと思います。

 

 なお、ここで重要なのは、(話数)です。

 

 後で述べますが、私の取った手段では、毎日投稿する必要があります。

 なので、コンテスト期間中60日あまり。良くて60話。少なくても50話を用意する必要があります。それ以上、例えば120話とかあればなお良いです。

 

 これは、適当にエピソードあたりの文字数が下がるように分割すればいいと思います。

 

 

 

 ■なろうのアクセス解析

 

 カクヨムコン4開始後、小説家になろうの方にも同時に投稿を始めました。

 2018年12月12日のことです。

 

 そして、毎日PVと星とランクを記録。

 なろうは、約10分おきにPVが確認できます。そして当日と前日の比較が簡単にできます。この情報を使って、一日の何時に投稿するとPVが伸びるかという検証ができました。

 もちろんなろうとカクヨムでは違いますが、その程度誤差です。

 

 です。私はその解析ログをみてPVの様子を確認しました。

 

 なお、カクヨムではグーグルの分析ツールが設定して使用できます。

 じつは私、当時そのことに気づいていなかったのです。なので、そちらを使うとより詳細な情報があったかも知れません。

 まあでも小説家になろうのあのした表示は意外と使いやすいですね。

 

 

 ■毎日投稿

 

 当時、私はなろうで小説を読みふけっていました。

 複数作品同時にです。ブックマークが300とかあります。

 さて、その時、超お気に入りと内容以外でどんな小説を優先したか?

 がある小説です。

 更新があると、更新通知の上位に表示されるからですね。

 そして、そういう小説は人気です。人気があるから毎日更新なのか、更新があるから人気なのかは、まあそれを考えるのは別問題ですが。

 

 もう一点。トップページでの新規投稿の一覧。ここからもよく作品を見つけていました。

 

 その時の経験をもとに、方針を決めました。

 

 PV獲得のため、投稿は毎日、しかも朝晩の2回。12月12日から始めて、完結した2月3日までそれを続けました。

 

 もう一度言います。。だいたい

 

 途中、昼の12時前を含めた、一日3回投稿の時期もありました。

 完結後、選考締め切りまでの最後の一週間は一日一回でした。

 まあ、少しくらい変動しても大丈夫ですが。

 

 さて、これをするには、です。

 14話あれば一週間、毎日2話投稿ができます。

 もしくは二週間毎日1話投稿ですね。

 

 私がストック30話分あったことがなぜラッキーだったか?

 30話あれば、2~3週間は定期投稿しながら執筆できる。その間に残りの未完の部分を完成させればいいのです。

 

 ちなみに、投稿する時間ですが、これは、朝の通勤、昼休み、夜のくつろぎ時間(平日なら夕方、週末なら夜遅く)。この三つの時間帯が有効です。

 毎日アクセス解析を見ていた経験上、この時間帯に投稿するのが一番目につくことが分かりました。なろうのアクセス解析様々ですね。

 週末は少し遅い時間にずらす方がいいでしょう。

 

 なお、話数が少ない場合は、毎日1話でもいいかもしれません。かなりの妥協ですが。

 

 

 ■ランキングのアルゴリズム

 

 さて、コンテストのランキングですが、実は二種類あります。

 トップページで見られるコンテストの週間ランキング。もう一つは、おそらくコンテスト主催者だけが見ているであろう、通算ランキング。

 

 まずは、コンテストの通算ランキングは、したの数ので決まります。これは既知の事実です。

 通常のコンテストではないランキングの累積ランキングを見ると分かります。星の数+フォロワーの順になっているからです。

 つまり、フォローされて星3がつくと、4ポイントあるということですね。

 

 さて、通算ランキングに関しては、という事が重要で、開始時点でたとえ星1000とかあっても関係ありません。内部的には全員ゼロからのスタートです。

 もちろん、星1000あるような作品や、商業作家、固定ファンのいる作家の作品はあっという間に星がつきます。


 この秘密の内部通算ランキングに対して、通常目に触れる「週間ランキング」。

 皆が一喜一憂するやつですね。

 

 さて、ここでおそらく誰も気づいていないをお教えしましょう。

 カクヨムは、週間ランキングに関してな設計です。

 

 どういうことか?

 

 ランキングに対する底上げがあるのです。

 

 これに気づいたのは、私の作品が開始早々90番台以内のランクまで上がったときです。

 開始当初は300番台でした。

 90番台だと、トップページに載るのでそれなりに目立ちます。

 投稿し始めて1週間目あたり。

 

 おかしい。

 

 それが私の直感でした。PVも星もない。なのになぜ?

 

 IT技術者として冷静な自分がいたので、ランクが上がったからと言って舞い上がりはしません。一体どういうアルゴリズムなのか? わたしはカクヨム期間中ずっとこれについて考えていました。

 そして、過去の、カクヨムのサイトのコンセプトについて語ったインタビュー記事やその他を鑑みて分かったのです。投稿開始から7~10日間、底上げされていると。

 

 この期間、ランクが不自然に上がります。

 これは、カクヨムからあなたへのボーナスなのです。そして、そのメッセージとは、

 「参加有り難う。ランクをある程度底上げしてあげましたよ。1週間ほど人の目につき易いですよ。その後それを維持できるかどうかはあなた次第ですよ」

 です。

 

 さて、この期間をどう活用するか?

 ここで、毎日2回投稿が生きてきます。

 

 とにかく人目につくようにして、最初の7から14話を読んでもらう。そして読者の心をつかむことができれば、大成功です。

 それができて、この期間内で星とフォロワーを獲得できれば、かなり上位に食い込み、維持できる可能性があります。

 

 つまり、

「最初の7日間できるだけ話数を多く投稿してPVを稼ぎ、しっかりした序盤でがっつり読者の心をつかむように構成を考え、できるだけ星とフォロワーを確保する」

 

 これがです。

 

 残念ながら、私はこのブーストを有効活用できませんでした。

 小説自体の序盤でのつかみ。これが全くなかったのです。

 まあそれに、この仕組みに気づいたときには既に遅かったわけですから。

 当初100番以内にいたのが、1週間後、一挙に300番台へ再び下落。そう、週間ランキングの怖いところですね。

 

 少しへこみました。

 でも、でした。ひたすら投稿するのみ。

 12月中旬で、一日あたりのPVは100程度でした。

 

 なお、期間中他の作品も似たような挙動をしていることを確認しました。星もPVも少ないのに、最初に上位に現れる。そして、一挙に落ちていく。明らかな状況証拠だと思います。

 

 なお、ランキングを計算する要素は他にもあると思います。読み専の星優先だとか、応援ハートが影響するとか、なんとかかんとか。

 真実は分かりませんが、最終的には星とフォロワーの数の和が一番重みがあると思います。

 

 なお、自主企画参加者同士しのレビューはカウントされないという点ですが、それはまああまり関係ないでしょう。

 それよりも、自主企画参加により人の目につくメリットの方が大きいです。

 なので、積極的に自主企画に参加するといいと思います。

 私は期間中、自主企画に参加していました。

 

 

 ところで、300位あたりまで落ちたあたりで、その後停滞した時期、かなり諦め感がでて、心が折れかけました。

 なにせ、執筆活動なんて生まれて初めてのことです。本業の仕事もあるし、睡眠時間を削っての作業。かなり疲労もたまっていました。

 それでも続けられたのは、数人の応援ハート&コメントで励ましていただいた読者のおかげです。この場で改めてお礼申し上げます。いやもう何度お礼を言っても言い足りないくらいです。


 

 続きます。

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