練習

 朝、森の中を探索していると、道からモンスターが出てきた。

 巨大なモンスターだった。

「ファイヤー」

 昨日と同じ呪文を唱える。モンスターは瞬く間に消えた。

「思ったんだけどね」

 玲香は言う。

「杖の練習したほうがいいと思うの」

 二人は小屋のあるところまで帰っていった。

 すると小屋には人がいた。

「あんたらは誰じゃ?」

 小屋の主のおばあさんが言った。

「魔法使いです」と圭が言った。

「奴隷です」と言いたくなさそうに玲香は言った。

「魔法使い様か。いやはや」

 老婆はそう言った。

「あのこの辺りで住めそうなところがここしかなかったので、昨日使わせてもらいました」

「そうじゃったか。私は昨日街へ出ていたのじゃ」

 老婆はそう言った。

「そんなことより練習しましょ」

 裸の玲香を見ているとなんだか動物のようだ。仕草が可愛いのは生まれつきだろうか。

 近くに岩場があったので圭は杖でそこを指した。

「ファイヤー」

 炎が出てくる。

「他に呪文はあるのかな?」

「あるんじゃない?」

「サンダー」

 何も起こらなかった。

「トロピカルファイヤー」

 虹色の炎が杖から飛び出した。

「どうやらファイヤーっていえば炎が使えるらしいね」

「そうね。それより喉が渇いた。おばあさーん水飲んでいいですか?」

「どうぞ。どうぞ」と老婆は言った。

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奴隷(なぜか裸)と魔法使いのモンスター討伐 renovo @renovorenovo

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