「なんでも食材あるわね」

 朝起きると裸の玲香が圭に声をかけた。

「服はないの?」

「なかったわ。でももう慣れちゃった」

 裸のまま玲香は食材を火で調理していた。

 朝食ができあがると圭はテーブルの椅子に座った。

「おいしい」

 一口食べると濃厚な味がした。

「ねえ、今日はどこに行くの?」

「昨日の男の話によると、モンスターの駆除で召喚されたらしい。だから今日もとりあえずこの辺りで駆除をしよう」

 圭は目の前に座る玲香のことを見つめていたが、目のやりばに困った。

「何じろじろ見てんのよ? 恥ずかしいんだけど」

「いや、胸大きなと思って」

「はぁ」

 玲香はため息をついた。

「もう私裸でいるのなれちゃった。ここには圭しかいないし、いいわよ。サービスするわ。どうせ誰も見ていないし」

「そうしてくれると僕も助かる」

 圭はそう言った。

 二人で朝食を食べ終わると小屋から二人は出た。小屋の外は森が目の前にあって、何がいるのかとても物騒だった。

 玲香は隣で大きく背伸びをした。大きな胸が揺れた。圭はそんな玲香のことを見つめていた。

「何よ? まだ私が裸でいること気にしてるの?」

「なんだか慣れないなと思って」

「いいじゃない」

 玲香はそう言って、森へ向かう。首に付いた鎖がじゃらじゃらと音が鳴った。

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