第2話 鳥籠の無く、親を探す雛
俺が目を覚ますと直樹が居た。そして、天井が白い。ここは病院見たいだ。
「直樹、なんで俺はここに」
「タバコなんて吸うからだよ」
検査入院をしていた。直樹は検査では全て良好で、俺だけ要検査が多かった。俺みたいな人間がいないかと、周りを見渡す。ここは4人部屋だ。だが、3人は居ない。当然、直樹は該当していない。
「なんで俺だけなんだ」
「ちょっと外見てみろよ」
重い体を起こす。いい日差しが目を細める。だが、目を思わず広がる。
「なんなんだ、これ」
「ゾンビって言えば分かりやすいかもな」
「どう済んだよ」
「ここから出るには戦うしか無い」
「病み上がりで戦えるのか」
「だが、武を置いてはいけなかった」
「戦うよ。近くに武器はあるか」
「消火器ぐらいだな」
「十分だ」
俺は先ず、近くの商店街に行った。もう電気が使えない世界に自動販売機は使えない。バールでこじ開けると3カートンくらいありそうなタバコを見つける。
世紀末にはタバコは必須 渋沢慶太 @syu-ri-
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