第肆話〈山郷決戦〉
虎ノ門事件(後)
『
――その言葉の意味するところを、私は
/
【今上天皇
世が、国が乱れれば
幸いにして未遂、と付く通りこの暗殺は失敗している。ただ、ある種の生まれていた
本来の皇居の存在する
皇室守護の近衛師団――そして、
/
「……機で見ればそう考えるのが
いっそ平坦な声色で、
「
この日ノ国において、対霊的な意味合いで最も『強い』者は誰か。それは今、心労により休息を摂っている依花に他ならない。人知を――否、人理を超えた霊力と、契約刀霊〈
そして、
「陛下と近しい場っつっても理由が無ェ。花守の中にそんな不敬者は居ねェだろうよ」
とすれば、と視線は花守隊の参謀へと注がれた。
「……十中八九、軍部でしょうね。総理が抑えているものの、あと僅かな場所にまで見えてしまった
くっだらねぇ、と
〈虎ノ門事件〉は人の
「失礼します!
言葉の通り、尽くす礼より先に扉を開けた花守に視線が集中する。隊長・
山郷伊之助。〈夕京五家〉の一、山郷家の当主であり、幽世へと堕ちた南の
「申し上げます! 神守・迫間の両区より統率された霊魔軍勢の攻勢を受けたとのこと。『至急応援求ム』、以上です!」
――そして。この時勢の軋みに
「……先に
〈山郷決戦〉は、こうして始まったのだ。
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