プロット Ⅲ

●→設定  ○→Episode


㊵テストの翌日、自分が属するクラスの教室でクラスメイトから囲まれた花子は『氷像が凄かった』などと持ち上げられて、嬉しかったが氷像の出来から構われているだけで、自分の価値観に共感して慕っている訳では無く、魔法の技術を慕っているだけだから、勘違いしてはいけないと自分に言い聞かせた花子は一時的に注目を集めただけで有り何らかの対処は不要だろうと深く考えずに判断したが、学校で由香、宗次と交流する時間が短くなった事で、自分が太郎で有り古代魔法を積極的に肯定はしないが否定もしない二人は一緒にいて楽な存在で有る事から、自分を知らず自分の表面しか見ていない人たちに囲まれても自分を隠す為に意識する時間が長くなった事で息苦しさが溜まり精神的に披露した花子は、慕う人々を無下にしたら心象が悪くなるから、過激な言動は出来ないが、二人との時間を優先したいと言って、取り巻きになりつつある人々から遠ざかった

>帰宅する準備を行っている由香と宗次に『一緒に帰って良い?』と聞いた花子は『先ほどまで花子を囲っていたクラスメイト達に視線を向けた宗次から『花子こそ、良いのか?』と聞かれて『うん』と答えた花子に『せっかく慕われているんだ、その勿体ないだろ』と宗次から言われて『確かに、慕ってくれるのは嬉しいけど、それよりも、二人の方が大切だし、一緒にいて楽しいから……ダメかな?』と遠慮がちに言った花子の少し不安そうな表情を見た宗次はみんなより自分たちを選んでくれた事が嬉しくて、自分を気遣って太郎だと告白した善良さな花子がみんなを気遣っている事を知って、花子をかけがえのない友達だと自覚し始めた宗次は自分よりみんなを優先した方が良いと言いながら、自分たちを選んでくれて喜んでいる自分が恥ずかしくて『俺は構わないぞ』とツンとした返しをしてしまった

>クラスメイトとは違う、特別な存在だと言われた様で嬉しい由香は、二人と言われた事に不満を抱いた自分が、嫌な奴だ、と思った

>自分は特別だけど、特別なのは自分だけではなく、自分は一番では無い事が気に入らない由香は自分の強い独占欲を実感して、軽んじた宗次に申し訳ないと思いながらも口にしても良い事が無い言葉を吐き出さず、『俺は構わないぞ』と言った宗次に続いて『一緒に帰ろう』と花子を誘った

>宗次から『俺は構わないぞ』と言われた花子は自分を少し深く知っている宗次から大切だと言われている様で嬉しくなり、不安な表情は消えた花子は由香から『一緒に帰ろう』と言われて、氷像を作る魔法を見せてから距離があるような二人の様子から、能力の差を実感して少し距離を置かれているのでは、と考察して、二人と距離が開くのは嫌だなと思っていた花子は、二人と共に居られる事が嬉しくて、少しの間、無自覚にニコニコしていた。


㊶由香と同じ魔法学校の女学生、朱美あけみは宗次の同級生で有り、花子が由香を庇ってから宗次と由香の仲が急接近して、花子を含めた三人で活動するようになった宗次との距離が遠くなった事に不満があり、なぜそうなったのか? と考えた朱美は花子が来てから、花子が由香を庇ってから、花子が二人の仲を取り持ってから、などと思い浮かび、全部、花子が原因で有り、宗次が遠のいたのは花子のせいだ、と三人が共に活動し始めた頃から思い始めていた朱美は、花子が居なければ、と自分の行動不足を自覚せず、上手く行かない原因や要因を他責している

>孤高を気取る由香が気に入らない、と考えていた同級生たちと、宗次から好かれている由香が気に入らない、と考えていた朱美は、動機が違えど同じ敵を持つ同類であり共闘する仲でもあった彼女たちはグループを形成して由香を仲間外れにしたり、虐めていたが、花子や宗次が由香と交流し始めてから、孤高を気取っていた奴が、自分も得られていない親友を得た事が気に入らず、嫉妬して何とか貶めてやりたいとグループの意思がより過激に成り始めていた

>より過激な方向に進みそうなグループの方針に『ちょっと、やりすぎじゃない』と言った朱美は『そんなことないよ』と言い返されて、やりすぎは良くないと諫めたりグループを抜け出したりして、グループで形成されている嫉妬の空気に反抗したら、自分が迫害されたり虐めの標的になると考えた朱美は『そうだね、これぐらい当然だよね』と自分を守るために同調した

>グループに属する未央みおが『テストで恥かかせようよ』と提案して、それはやりすぎだと思った朱美は他のみんなが『良いね』と同調する中で一人だけ反対意見を言う勇気は無くて肯定してしまった

>『魔法石を劣悪な物と取り換えて失敗させよう』と提案した未央に賛同意見が集まり、前に『ちょっと、やりすぎじゃない』とグループの方針に抱いた疑問を口にしてからグループの構成員から反抗的な存在と思われていたのか『朱美がやって』と実行犯に指名された朱美はやりたくない、と言いたかったけど、此処で言ったら自分が標的になる、と考えたら、言う勇気は出なくて『分かった』と頷くしかなかった

>自分が犯人だと気付かれたら、と悪い方に考えてしまう朱美は、そわそわしながら由香の事を意識していた影響か、朱美が由香を虐めていたグループの一員だと花子が来る前から知っていた宗次は、朱美の不審な行動を陰から観察し続けた末、朱美が由香の魔法石を取り換えた現場を押さえる事が出来た

>好きな相手から責められる朱美は、宗次から嫌われた、と思って、泣き出してしまい、悪い事を注意したらいきなり泣かれた宗次は対処法が分からず困っていると、魔法石を取りに来て、泣いている朱美と側で困っている宗次を見て、宗次が何かやったのかな、と考えてしまった由香は、恋する女子の味方であり自分を虐めていたとは言え、その原因が宗次なのだから、と考えたら、気付かない宗次が太郎(花子)に重なって、不満を抱いた末、宗次に『なに泣かせてるのー!』と八つ当たりしてしまった

>『俺はただ注意しただけだ』と弁解する宗次の言葉を聞いて朱美を見た由香は、自分がテストで使う魔法石を入れている袋を握りしめている朱美が恐れや不安から怯えている様子が見て取れて、宗次に八つ当たりして悪いと決めつけた悪事を自覚した由香は宗次を見て『ごめん』と言ったら、急に謝られて返答に困り『ああ』と答えた宗次は泣いている朱美を何とかできないか? と言わんばかりに、同じ女子である由香へ助けを求める様な視線を送った

>宗次から助けて欲しい、オーラを感じ取った由香は『朱美さんだよね』と朱美に向きながら言ったらぐしゃぐしゃした声で『うん』と肯定された後、朱美さんは私のテストを台無しにするつもりだったんだろうけど、度胸が無い彼女が考えたとは思えなかった由香は淡々とした口調で『私の魔法石をどうするつもりだったの?』と聞いたら途切れ途切れに『魔法石を、取り換えて、失敗、させようと、思って』と作戦を告白した朱美に『そっか……』と言って泣いている朱美のおでこにデコピンした由香は痛みに悶えながら困惑する朱美に『これで許してあげる、もうしないでね』と言ったら『もうしません』と言った朱美に『よろしい』と言ってこの話題を終わらせた由香は宗次を『行こ』と言ってこの場から離れる様に誘ったら振り絞る様な声で『ごめん、なさい』と朱美から言われた由香は『今度、お昼ご飯を一緒に食べよぉ』と言い残して、口を挿めず何も出来ない宗次を連れてこの場を去った

>泣き終わった朱美は由香とお昼ご飯を食べる為にグループから抜ける事を決意して、失敗した事と抜ける意志を伝えたら『裏切り者』や『愚図』と言われたが、グループでは手に入らない、害意を向けた自分に優しくしてくれた由香と親友に成りたい気持ちは、グループに反抗する程の勇気を朱美に与えた。


41.1この出来事はテスト当日の待ち時間で起った。


41.2『ごめん、なさい』と謝ったが過去に行った全てを謝った訳では無いと律儀に考えてすべてが清算された訳では無いと不安を抱く朱美はきっかけが無いと許してもらえないかもれしない事を許されない覚悟を持ちながら謝る事が出来るほどの勇気は無くて、由香ならきっと許してくれる、と期待しながらも、虐めなどに加担した人を自分は許せないかもしれない、と考える朱美が、由香なら許してくれると思い込めないのは少なからず自分を基準に考えているからか、自分の不安を押し切れてしまうような機会が訪れないかなと期待しながらも、その機会を自分作るべきと考えた朱美は、他人任せな待ちの姿勢である自分が情けなくて、勇気が欲しいと思うのだった。


㊷テストの翌日、昼休みの時間に成り、昼食を食べようと食堂に向かう準備を行っていた花子は朱美を連れて『一緒に食べよー』と声をかけてきた由香の姿を見て、虐められていたグループに所属していた朱美と行動を共にする由香の意図が何かは分からないが、由香自身が決めた事を自分が朱美の事を信用できないからと、証拠も無しに朱美と距離を置くべきだ、などと出来すぎた助言を行って、由香との関係を乱したくない花子は、今は様子を見る段階だと判断して『良いよ』と返答したら、宗次にも『ご飯食べよー』と言った由香に『ああ、ちょっと待ってくれ』と答えながら準備を行う宗次が朱美の存在を指摘しない事から、何かあったのかな、と思って気になったが詮索して良いのか判断できず、無難に相手から話題するまで待ってみる事にした花子は由香、宗次、朱美と共に食堂へ向かった

>由香を虐めていたグループに所属していた筈の朱美は、テスト後からそのグループのメンバーに怯えている様な雰囲気を感じた花子は、何かが有った事は間違いなくて、同時期から由香が積極的に朱美を誘っている事から、朱美はグループから疎外される事、つまり、グループの指標である由香を愚弄する事から逸脱する何かを行ったのではないか? と考察した花子は、そんな朱美を仲間に引き入れている由香が当事者であると確信し始め、朱美に対する宗次の接し方が優しい事から、宗次も関わっていると考えて、最近、四人で活動する事が多い状況で自分だけが知らない何かが有るって事が気に入らない花子は疎外感を感じて、表現はしない様に気を付けながらも内心では不満を抱いている

>隠していた不満が漏れていたのか、宗次から『どうかしたのか?』と心配された花子は『何が?』と聞き返したら『いつもならもっと、こう、自分から由香に話しかけているだろ』と宗次から指摘された花子はそんな自覚は無くて『そうかな』と言ったら『もしかして、朱美の事を気にしているのか?』と意外そうに言われた花子は、自分が強い存在だと勘違いしている宗次が気に入らず不満を抱くのは言葉に出来るほど、根拠がないはずなのに宗次は自分を分かっていると勘違いしていた花子は拗ねる様に『そんなことない』と言っていたが、気に入らない、事は自覚しつつも何故かは分からない自分の心にイライラする花子は、宗次から『そうだよな、お前だけ知らないもんな』と言った後、由香と朱美に『ちょっと良いか?』と声をかけた宗次は由香から『なに?』と言われた後『朱美の事を花子に話しても良いか?』と聞いた

>花子が敵意を抱いていたグループに属していた朱美を良く思っていないかもしれない花子と一緒にいる事で花子に苦しい思いをさせていたのかも知れない、と自分の軽率な行動を自覚して花子に対して罪悪感を抱きながらも表面的に敵意を向けずに交流している花子は大人だな、思う由香が花子にも朱美の事を理解して欲しいと思うのは、自分が朱美の事を仲間だと、友達だと思っているからで、嫌々ながらグループの同調圧力に屈して、過ちを犯したが、非を認めて謝ってくれた、あの出来事を知ってもらえば、花子も朱美を受け入れてくれる、そう思いたい由香は、あの出来事を話したいが、朱美が苦悩した出来事を勝手に話すのは良くないと考えて悩んでいた由香は花子にしたいして『あの、えっと、聞いてくれませんか、』と勇気を出して言った朱美を支えたくて『私からもお願いできないかな』と後押しした

>本人が話したいと言ってきたんだから聞いても良いんだよね、と心の中で自分に言い聞かせた花子は『聞かせて』とお願いして、急かさない様に気を付けながら、テストの時に起こした出来事と顛末を知った

>由香を虐めているグループに属した理由は言えなかった様子だが、なぜ、由香や宗次と朱美が仲良くなったのか、を知れた花子は、自分の居場所から抜け出す為に仲間の意に反した朱美の勇気は容易に出来る事ではない、結果的であろうとも、そう考えた末に、敵意なく、害意なく、仲良くしようと接近する朱美を追い払う正当性は無く、必要性もないと判断した花子は『話してくれて、ありがとう』と言って『これから、よろしくね』と好意的な態度を示したら『こちらこそ、聞いてくれてありがとうごさいます!』と言う朱美の勢いに少し驚いたが緊張していたんだろう、と捉えて、四人で行動し始めてから、今まで思い悩んでいたのかな、と考えた花子は、朱美は良い子だな、と心の中で評して、仲良くできると良いな、と思った。


42.1由香は朱美の事を意識していて、朱美との距離感を掴みかねていた花子の心情に気付くのが遅れていた。


㊸昨日、終業式を終えた学校は夏休みに入ったが、花子が通う学校は帰省するも寮に居続けるも自由であり、太郎ではない自分が陽子の家に帰るのは不自然だと考えている花子は夏休みの間も寮生活を送る予定だった

>夏休みに入り学校に通わなくなった影響か朱美と会う機会は減った花子は、朱美から告白された後日、自分は性転換した太郎だ、と告白せずに隠している状況に気付いて、勇気を出して告白してくれた朱美と異なり、信じてもらえないかも知れない、とか、信じてもらえても嘘つきと軽蔑されたり、古代魔法を信じているなんて、と侮辱されるのではないか? と考えてしまい、告白する勇気が無くて、告白しない方が荒波が立たないのではないか、などと考え出した自分は、朱美に釣り合っていないと思い、自分は朱美と並び立つことが出来るほどの人間なのだろうか? と考えたら、そうは思えなくて、勇気を出した朱美は凄いな、と実感した

>一月ほどの夏休みは、時間に余裕が生まれる事から、家族と交流する人や勉学に励む人など、様々だがテストの準備期間中、剛士の手伝いを後回しにしてもらっていた花子は、約束通りに手伝うため、剛士の工房へ頻繁に出向いていた

>夏休みに入ってから初めて三蔵の家に行き、古代魔法で治療した三蔵に後遺症などが無いか、と聞きに行ったら『異常は感じられないし、医者からも正常だと言われたよ』と良い状態が続いている事にホッとした花子は三蔵から『プレゼントが有るんだ』と言われて上質な木箱を渡された

>木箱に見合った中身は何だろう? と思いながら慎重に木箱を開けた花子は入っていた魔法石を見て驚き『これって……』と呟いたら『欲しがっていた稲妻の石だと思うんだけど』と三蔵から言われた花子は現代魔法学的には価値が低い失敗作、黒色魔法石、故に、市場に出回る事が無い関係で入手が困難な魔法石が手元にあるなんて、何と言葉に表せばよいのか、分からず稲妻の石を見つめている花子は三蔵から『治療のお礼だ』と言われて『治療の報酬はお金で貰ってる』と言ったら『あの程度で払いきれないほどの物を僕は貰ったんだから』と三蔵から言われたが大げさだと思っている花子は『一生、歩けないまま、生きていくはずだった僕に歩いて生きられる身体を与えてくれたんだ、歩く事で俺が手にする物は全部、君の御蔭でもあるんだから、これでも足りないぐらいだよ』と熱弁された花子は熱量の違いを感じながらも、感謝される事は嬉しくて、感謝の気持ちを無下にすべきではないと考えて、委縮する程の贈り物を受け取り『ありがとう、大切に使うね』と三蔵に感謝した


43.1稲妻の石が黒色に見える三蔵は『本当にこれが稲妻の石なのか?』と半信半疑だったが古代魔法使いの残した文献から探し出してくれた人を信じて、花子にプレゼントして結果的には正解だった事にホッとしている。


❻知覚できない魔素は黒色に見える事から黒色の魔法石は魔法学的に失敗作である黒色魔法石と呼ばれ、黒色の魔素も他の魔素と同じ手段で粒子になる事から魔法を使用する事は出来るが魔素だと認識できても、それがどの様な魔素なのか分からない状況では魔法を意図的に成功させることは困難であり、黒色魔法石は魔法を失敗させる要因であると現代魔法学では考えられている(多くの人は現代魔法学的観点の魔法使いの素質がある人、より少ない魔素しか識別できない)

>現代魔法学で用いる魔法石は限定的である事から、黒色魔法石を用いて魔法使いの素質があるか試す事は無く、現代の魔法使いが使わない黒色魔法石が市場に流通する事は無く、魔法石職人や魔法石ギルドを除けば、黒色魔法石を見る人は少ない事から、四大属性が間違っていると考える現代魔法使いは居ない?

>魔法石職人、全員が現代魔法に詳しいとは限らず、魔法石の価値は『この職人のこの魔法石は成功しやすい』的な感じで決まる事から、ブランドを大切にする職人が多い事から、魔法石職人の多くは現代魔法学や現代魔法使いの機嫌を損ねない様に意識している

>魔法石ギルドは魔法石職人の把握し、評価する事で魔法使い達に魔法石や職人の情報を提供し、手数料を得る事で運営している

>魔法石職人に魔材を売る仲介人でもあり直接魔材を手に入れる魔法石職人が居ない訳では無いが、魔材を手に入れる為に使う時間を魔法石の製造に使いたいと思う職人は多い

>現在の魔法石ギルドは魔法石職人や魔法使いが魔法石の売買を行う事で成り立っている組織であり、両者の関係が悪化せず、良好である事を望む事からトラブルを避ける為に魔法石ギルドが間に入る時は問題が起こる可能性を考慮して両者に契約書をかかせている

>昔、とある魔法石を黒色魔法石と主張する魔法使いと黒色ではないと主張する魔法石職人が言い合いになり両者の関係が険悪に成った事が切っ掛けで魔法石ギルドや問題を起こしていない職人が巻き込まれた末に、解決しないまま終わった出来事を経験した魔法石ギルドは、自分たちの立ち位置を明確にすべきと判断した魔法石ギルドは、現場で魔法を用いる事で民衆からの評価を高めている魔法使いと異なり、魔法使いが魔法を行う際に用いる魔法石を作っている魔法石職人は民衆からの知名度や注目度が低く、同様に、魔法使い系のギルドより魔法石ギルドは民衆からの知名度は低く権威も弱い事から、魔法使いや魔法使い系のギルドに対して喧嘩しても勝てないと判断して、謙虚な姿勢を取る事で争いを回避しようと考えた魔法石ギルドは、魔法使いや魔法石職人を商売相手と定義し、過剰な偏りを減らし、魔法石職人や魔法使いがもめても、魔法石ギルドの落ち度でない限り、魔法石ギルドはその件に関わらず、個人の問題だと結論付けて、魔法石職人にある程度の自主性を意識させながらも、技術や魔材、人材、依頼、など魔法石に関する支援は行うとして、曖昧で魔法石職人に寄っていた魔法石ギルドの立場を修正して明確にした

>魔法使いに屈して魔法石職人を守らない魔法石ギルド、とも捉えられる結論に情けない、と評価する魔法石職人も居たが魔法石職人の地位が低い事を自覚している職人たちは問題を個人間に留める方針の魔法石ギルドの結論に肯定的であり、自分たちが気を付ける事で問題を起こさない様に努力する方向で活動している

>魔法使いと魔法石職人の間柄は、個人や社会、組織によって異なり、良好な関係を築いている人たちも居れば、険悪な関係に成り、トラブルが絶えない人たちも居る事から、魔法社会で度々問題に成っている

>現在の魔法石ギルドは、魔法石ギルドに属する魔法石職人や魔法石店の状況を把握して必要であれば支援したり、魔法石を試験する事で質を評価し、魔法石店を利用する魔法使いたちが欲している魔法石を買いやすくしている

>魔法石ギルドが行っている魔法石の試験は同じ職人が同じ魔材、同じ製法を用いて作った魔法石を使って魔法を何回も行い、記録した魔法の成功率から魔法石の質を評価する事で、同じ職人が同じ魔材を使い同じ製法で作った魔法石の質をある程度、魔法石ギルドが保証する事で魔法石職人、魔法石店、魔法使い間で起り得るトラブルを減らしている

>多くの現代魔法使いは他者から受ける魔法使いや自身の評価が好ましいものが多く憧れを向けられる事も少なくない事と、魔法石職人がそのような評価を受けない事を比較して、魔法石職人より魔法使いの方が格上であると言った価値観を持つ持っている事から魔法使いを下に見ていると捉え得る言動を行った魔法石職人の態度に怒ったり不満を抱きがち

>魔法石ギルドは魔法使いに不満を抱く魔法石職人(そのような傾向がある)と魔法石職人を見下している魔法使い(そのような傾向がある)に挟まれて苦労している。


㊹雷を起こす魔法を試したいが古代魔法に分類されるそれを街中で行えば、注目を集めた末に現代魔法学を妄信する人々から攻撃されると考える花子は試す場所が無いかと思い悩んでいた花子は三蔵から『家の別荘を貸そうか?』と提案されて『良いの?』と聞いたら『ああ、多分?』と自信なく答えた三蔵に『健蔵けんぞう様にお願いしてみない事には』と会話に割り込んだ隼人の言葉に『って事なんだけど』と続いた三蔵に『可能なら、お願いしたいけど』と遠慮がちに頼んだ花子の言葉を聞いた三蔵から『だそうだよ』と促された隼人は『保証は出来ませんよ』と予防線を張った

>三蔵から『どうせなら、友達も招待したら、どうかな?』と提案された花子は、以前、身体的には歩けるようになったが、現代社会の常識では治らない病気が治ったと知られる事を危惧して、学校に通っていない三蔵から学校の様子を聞かせて欲しいと頼まれた花子が学校で起った出来事などを話す際に由香と宗次など、古代魔法を安易に否定しない友達が出来た、と語っていた時、二人に興味を示していた三蔵が二人も誘わないか? と言うのは会いたいからなんだろう、と考えながらも、友達を誘うなら朱美も誘った方が良いだろうと考えた花子は自分が太郎であり、古代魔法を安易に否定していない由香と宗次と異なり、自分が太郎と知らず、古代魔法に関してどう認識しているか分からない朱美を、古代魔法を試す為に行く別荘に誘って大丈夫だろうか、と考えてしまう花子は、朱美から拒絶されないか不安を抱き、恐れている

>友達を誘ったらどうか、と聞いた後、花子が即答できず、答えに困っている様子から、何を危惧しているかは、分からないが『遊びに行く感覚で誘ったつもりだったけど、不味かったか?』と聞いた三蔵は花子から『そんなことないよ』と友達を誘うこと自体は嫌がっている様子は感じられなかったが花子から『聞いてみるね』と言われて、心配事がある事は間違いなさそうだと確信した三蔵は、その原因や要因を知りたいと思いながらも、踏み込んで嫌われないかと不安を抱いて、聞きたいけど聞けなかった。


㊺三蔵から別荘を使わないか? と誘われた日の夜、朱美を誘わずに由香と宗次を誘ったら朱美を仲間外れにする事に成り、それは参院が仲良くなった理由を自分だけが知らずに寂しかった事と同じような悲しみを朱美に抱かせる可能性がある、と考える花子は、仲良くなろうと勇気を出した朱美に今の自分は向き合えない、そう思いながらも、古代魔法を信じていると告白したら嫌われるかも知れない、自分が太郎だなんて信じてもらえないかもしれない、それなら、自ら荒波を立てるべきではないんじゃないか、何て、言わない理由を考えて逃げていると自覚してはいるが、望まぬ結果と向き合う程の勇気はなくて、そんな弱さも告白しない言い訳にしてしまう自分は弱い奴だ、と考える花子は決断の時が迫るなか、決められない状況から逃げ出したかったが、誰かに押し付ける事は出来ず、逃げた先にも終わらぬ苦しみがあり続ける事に気付いていながら対峙しない自分の弱さを実感し、相手を知らぬ自分には朱美の最適解は分からず、人間関係の難解さを再び実感した

>魔法石の製造に用いる魔溶液作りを手伝わせている花子の調子が悪いのか集中力が欠如している様に見えた剛士は作業を中断させて『体調が悪いのか?』と花子に聞いたら『悪くない、と、思う』と自信なく答えられた剛士は、魔法に関して此処まで調子が悪くなる事は無かったと記憶している事から有るとすれば人間関係か、と考えて『由香と何かあったのか?』と聞いたら『……ちがう』と即答は出来なかったが否定した花子の言動から、由香ではないが人間関係、それも花子が大切な近しい人間か? と考えた剛士は、俺に関係する事なら、俺の前では隠すはずだが、俺の前で気を抜いているって事は、俺とは直接の関係が無い人物……、と考えて思い浮かんだのは、由香が連れてきた友達、宗次か朱美の二人だった

>花子の事を把握する為に以前、由香から聞き出していた情報から考えたなら、花子が太郎だと知っている宗次より、その実態を知らない朱美の方が可能性は高そうだ、と考えた剛士は『朱美と何かあったのか?』と聞いたら『…………』花子から答えが帰って来ず、当たりだと思った剛士は『話してくれないか?』と頼んだら、相談したいがして良いのか迷っている、そんな様子の花子に『朱美と親しい由香や宗次たちとは違って、俺とは遠いから、俺と彼女の関係が悪化する心配は無用だぞ』と言い、促した剛士は、朱美から告白された事やそれに釣り合わない隠し事をする自分はなこの不出来さを花子から告白された

>告白された内容から、隠し事をしている罪悪感に苦しみながらも、告白して拒絶される可能性を恐れて告白できないが、避け続け、逃げ続けても罪悪感に付きまとわれる事から、どの道を選んでも苦は避けられない、そんな状況に追い込まれている花子が答えを見つけられず立ち往生している、そんな状況だと判断した剛士は無責任と自覚しながら『やりたい事をやれば良いんじゃないか?』と言ってしまったが、それが出来るなら悩んでいないよな、と考えて『他人事な俺だから言える事なんだが、お前は人の事を気にしすぎている、考えてみろ、どっちを選んだって程度の差は有れど、お前は苦しむんだ、それなら自分が望む結果に繋がり得る手段を選んだ方がマシだろ、なんせ、このまま立ち止まっていても苦しみから逃れられないんなら、足掻いた末に苦しんだ方がマシだ』などと無責任に語った剛士は、苦しんでいる花子は太郎とは異なり女の子だからか、今まで見た事が無いほど弱々しく見えて、自分で自分を苦しめる様子を見ていられなくて、魔法に関しては立ち止まらない普段とは別人に思えて、今までと異なる花子(太郎)を守りたくて、他の誰かを蔑ろにしてしまった

>花子(太郎)を知ることが出来たからか、魔法石職人ではなく人である自分が信用されている、頼られている、そう思ったからか、調子に乗っている剛士は、動かなければ損をすると考えてダメもとで告白しようと決意したのか、少し調子を取り戻した花子から『ありがとう』と言われた剛士は、優秀な仕事仲間ではなく、妹の友達でもない、何か別の愛おしさを抱いた。


45.1自分を利己的に見ず、知って欲しい、理解して欲しい、そう思うからこそ、理解されず拒絶される可能性を気にして不安に成り、告白する勇気がない花子は体系化する為にたった一つの答えを追い求める魔法学は人ではなく魔法と向き合う性質上、正しさを追求し続けるだけで良い事から、気兼ねなく行え、誤りのない理屈こそ正しく、覆せぬ正しい理屈は否定しがたい力を有する事から、矛盾なき理屈を追い求める事が正しさであり、体系化されている、する事柄だけに、一つの正しさを追い求める魔法学は、各々が異なる正しさを追い求める事柄より、容易であると花子は考え、対人関係は体系化された学問と同一視できず、苦手な分野だと認識している。


45.2剛士の語りを聞いて、朱美の望みを考えず、理解して欲しい、と言う自分の望みを押し付ける事に決めた花子が、知らない事に怯えて苦しみ続けるより、自分勝手に動いても良いだろうと、考えられたのは、たとえ、朱美から拒絶されても、古代魔法の体系化に大きな影響は無いだろうから、失敗しても数人の心が傷つくだけで、隠し続けながら、発覚する事を恐れて生活し続ける方が、決着が着いて過去に成るより、今で有り続ける方が嫌だと考えたからなのかもしれない。


45.3虐めっ子から由香を庇ったのは過去の浅はかな自分の行動が由香を苦しめている罪悪感から、宗次に自分が太郎だと告白したのは太郎が失踪した事で謝れず罪悪感に苦しむ原因が自分に有る罪悪感から、でも、朱美は、隠し事をしている罪悪感は有るんけど、隠し通す方が波風は立たないし、隠し事の一つや二つ親しい間柄でもあり得る事で、交流が減る学校を卒業までの間、自分が罪悪感を我慢して隠し続ければ、朱美を傷つけないなら、何て、考えもしたけど、その苦しみを剛士に気付かれて、自分の心を大切にしろって言われた気がして、その気遣いが嬉しくて、自分が思っているより自分の心は耐えられないって教えてくれた剛士に感謝している花子は、朱美に抱く罪悪感に囚われて、自己満足な自己犠牲に浸って全ての魔法を体系化する自分の理想を蔑ろにしていたと気付いたから、目的を見失っていた自分に気付けたから、覚悟を決められた。


45.4花子は今の感情を意識するあまり、未来への意識が弱まり、罪悪感に囚われて、他人を気にしすぎていたが、剛士の御蔭で自分の事を強く意識できた花子は、自分の望みが何なのか、それに気づくことが出来た。


㊻朱美へ告白する前に、共に行動する事の多い、由香と宗次に話して、二人と共に居続けるべきかを判断しておくべき、と考えた花子は、三蔵から桐生家の別荘に行く期間を教えられた後日、二人に『三蔵の別荘に行くんだけど、一緒に行かない?』と誘ったら『良いのか?』と宗次から言われて『うん、三蔵から、二人に会いたいから誘って欲しいって頼まれて』と言った花子は『私は良いよ』と言った由香に続き『そう言う事なら俺も行く』と言った宗次の言葉を聞き終えた花子は『朱美も誘おうと思うだけど』と言ったら、宗次から『そうだな』と言った後『明日会うから私が伝えておく?』と由香から提案された花子は『お願いできるかな』と提案を受け入れたら『うん、まかせて』と言われた後、深呼吸して息を整えた花子は『二人に話しておきたい事があって』と真面目に語りだしたら、何も言わず耳を傾けてくれる二人に感謝しながら『別荘に行った時、古代魔法の実験を行う予定なんだけど、その時、朱美に私が太郎だって事とか、古代魔法を使える事を話そうと思っているんだ』と告白したら、何も言わない宗次と違い、由香から『なんで?』と抱いたであろう疑問を聞かれた花子は『前に、三人が仲良くなったきっかけを告白しれくれたでしょ』と情報の確認を行ったら『うん、テスト後のあれだよね』と由香から言われて確認が取れた花子は『朱美は勇気を出して告白してくれたのに私が隠し続けるのは良くないんじゃないかって最近、考えていて……』と言ったら『それは、仕方ないんじゃないか? 朱美がそれを知らなくても共に行動で居る――って言うか、その方が今の関係を続けられるだろうからな、無理してまで知らせなくて良いんじゃないか』と言う宗次に『そうなんだけど……、でも、ずっとモヤモヤしてて、この前、剛士さんの仕事を手伝っている時に、そのせいで気遣われちゃって、今のままだと、何時か失敗しそうだから』と言った花子は『そうか』と言い告白する理由に納得した宗次の様子から理解してくれたと感じられた花子はホッとした

>『なんで、その事(告白する事)を(話してくれたの)?』と由香から聞かれた花子は『もしかしたら、今の関係が変わるかもしれないから、二人の意思を確認しておきたくて』と言ったら『そうなの?』言い関係が変わる事に疑問を抱いている様子の由香と異なり『間違いなく変わるだろうな』と断言した宗次に『なんで分かるの?』と由香から聞かれた宗次は『花子から私は太郎だ、なんて告白された瞬間の俺は花子の告白が冗談か何かかと思うくらいには信じられなくて、古代魔法を実証された今でも本当にそんな事(性転換)が有るなんて信じがたい気持ちではあるんだ』語っているが由香と花子はそれを静かに聞く様子を見ながら、一呼吸置いた宗次が『俺はお前(花子)が太郎だから信じているんじゃなくて、俺の為に告白してくれたお前を信じているから、告白された後も一緒に居られるんだが、お前から告白された朱美がどう思うかは分からない、もしかしたら、変人だと思われるかも知れないし、最悪の場合は拒絶されるだろうな』と言ったら、反射的に『そんなこと……』と言った由香は、朱美はそんなこと(拒絶)する子じゃないと言ったが、それに対して『今の魔法社会は古代魔法は実在性を否定しているのは知っているよな』と由香に聞いた宗次に『うん、学校で習ったし』と答えた由香に『俺は古代魔法が有ろうと無かろうとどっちでも良いんだが、そう思わない奴らも居るのは知っているか?』と聞いた宗次に『うん、学校の先生にも居るね』と由香が答えたら『もし、朱美が古代魔法否定派だったら、どうだ?』と宗次から言われて『それは、でも、そうと決まった訳じゃ』と言う由香に『その可能性は十分、考えられるぞ、なんせ、現代の魔法使いは、そのほとんどが古代魔法否定派だからな』と言う宗次の言い分に何とか『だけど、私たちみたいに』と反論した由香に『確かに俺の様に花子を受け入れる奴もいるだろうが、朱美がそうかは分からないだろ?』と聞かれて『それは……』としか言えず、明確に答えられなかった由香に『だから、覚悟しなくちゃいけない、朱美が俺たちと違うかもしれないって事を』と言った宗次から『そうだよな』と同意を求められた花子は自分の意図を察してくれた宗次に感謝しながら『うん』と答えた

>由香から『本当に言うの?』と聞かれた花子は『言いたい』と答えたら『言わなくても良いんじゃないかな、その方が……』と言う由香から危ない橋を渡りたくない様子を感じ取ったが『これは私の自己満足なんだ』と内心を告げた花子は『自己満足……?』と言い直ぐにはピンと来ない様子の由香と異なり、何も言わず静観する宗次は自分の事を分かっている、そう思った花子は由香に対して『うん、自己満足、勇気を出して告白してくれた朱美に、隠し事をし続ける自分が情けなくて、みっともなくて、気に入らないから、告白したい、ただそれだけの事なんだ』と言った花子は、何となく察したのか何も言わない由香の姿を見据えながら『このままじゃ、私は夢を叶られないかもしれない』と言ったら、由香から『夢?』と言われ、叶わないとはどの様な意味か? と疑問を抱かれた花子は『私の夢は全ての魔法を体系化する事なんだけど、その為には、さっき、宗次が言っていた古代魔法に否定的な人たちと対立する機会もあると予想してるんだけど』と言いながら頷く由香を見て、続けても良いと判断した花子は『そうなった時、今みたいに友達から拒絶されたくないからって隠し続ける事は出来ないと思うんだ』と続けたら、拒絶される事を受け入れる事が認められない様子の由香から『それは……』と言いかけられたが『由香や宗次みたいに私の夢を拒絶しない人も居るだろうし、朱美もそうかもしれない――けど、今の私にそれは分からない』と言った花子は『拒絶されたくないからっていつまでも隠し続ける事は出来ないと思う』と言った後、息を整えて『だから――』と言ったら『本気……なの?』と由香から割り込まれた花子は『うん、本気だよ』とはっきり告げたら、『そっか、それなら仕方がないのかな』と、受けれいてくれたのか、諦めたのか、分からなかったがそう言った由香に『ありがとう』と感謝した花子は『なんで感謝するのさ』と言った由香から『成功させてよね、それと、手伝える事があるなら手伝うから言ってよね』と言った後、『俺も手伝うぞ』と続いた宗次の言葉を聞いた花子は、最終的に自分を否定しなかった二人の気遣いが嬉しくて、再び『ありがとう』の気持ちを言葉にした。


46.1朱美<花子<由香<自分が優先順位な宗次は自分の心証が悪くならず由香の関係性が弱い事から花子の悩みに感情的な反応が薄かった影響で冷静に考えられたが、宗次=朱美<花子(太郎)<自分が優先順位な由香は自分の心証が悪くはならないが花子(太郎)の心証が悪くなる様な事を花子が行おうとしている事に不満を抱いて、朱美から花子が嫌われない方法を必死に考えたり、告白しなくても良いのではないか? と必死に説得してしまった。


46.2由香は、冷静な宗次の事を冷たいと思ったが、宗次の語る正論に反論することが出来なかった末に感情的な言い分を行うも、自分よりしっかりと考えている花子に敵う思い付きは無くて、夢を持ち出されたら、夢を否定してしまったら、花子を、太郎を否定する事に成るから、それを否定したくない由香は、自分では花子を止められないから、止めるのではなく、少しでも成功する確率を高める方針に変えた。


㊼古代魔法の実験以外に、別荘で何をするのか? と言う話題で『三蔵は遊べる川や湖があるって言ってたよ』と言った花子に『なら色々、準備しないと』と言った由香に『準備?』と聞いた花子は由香から『そう、水遊びするなら水着とか有ったほうが良いと思うし』と言われて『そうなんだ』と他人事のように呟いたら『そうなんだって……』と言う由香が困惑気味な理由が分からない花子は宗次から『お前、水着持っているのか?』と聞かれて『持ってないよ』と答えたら、宗次から『じゃあ買わないとな』と言われた花子が『なんで?』と疑問を口にしたら『お前、川で遊ばないつもりか?』と宗次から聞かれて『うん……そのつもりだけど』と当然だと言わんばかりに答えた花子は『そんなの駄目だよ!』と断言した由香から『せっかく水遊びできる別荘に行くのに、そんなの、駄目だよ!』と重ねられた花子は押され気味に『そうなのかな……?』と弱い疑問を口にしたら『そうだよ!』と言った由香から『そうだよね!』と同意を求められた宗次がこの空気が過激に成る内容に『そうだな』と同意したら『ほらね!』と味方を手に入れてまで水遊びに拘る由香の意図や気持ちは分からない花子は、折れた方が良いんだろうけど、なんでそこまで? と考えたが分からなかった花子は何も言えなず困っていたら、工房から休憩しに来た剛士から『由香の言うとおりだ』と言われて『そうなの?』と聞いた花子は剛士から『ああ、普段から魔法の事ばかり考えているんだから、たまには子供らしく、遊んでみるのも良いと思うぞ?』と言われて、魔法は好きでやっているから苦は無いんだけど、確かに最近はそればっかりかも……、考えて、息抜きは必要なのかな? と思った花子が『うん、そうだね』と同意したら『そうと決まれば、水着を買いに行かなきゃ!』と言った由香から『花子、借りて良い?』と聞かれて『ああ、良いぞ』と答えた剛士の言葉を聞いた由香は引っ張りながら『早く行こう』と花子を連れ出す様子を見ていた宗次は、さすがに水着を一緒に買えないし、この後、何しよう……、と考えていたら、剛士から『工房に来るか?』と誘われた宗次が『良いんですか?』と答えたら『ああ、構わない』と言われた後、『試して欲しい魔法石が有るんだ』と剛士から頼まれた宗次は暇潰しにはちょうど良いかな、と考えて『喜んでお手伝いします』と答えた。


47.1㊻と㊼は剛士と由香の家で起った出来事。


47.2せっかく別荘に行くのに水遊びより魔法の事ばかりな花子は、私と遊ぶより、私と一緒に居るより、魔法を優先するのかな、彼にとって私はその程度の存在なのかな、と考えてしまった由香は、そうじゃないよね、失念していただけだよね、私と遊びたくないんじゃなくて古代魔法の実験を意識しすぎていただけだよね、だから、私と遊ぶ事は嫌じゃないよね、それを認めたくて、一緒に遊ぶには水着が必要で、花子用の水着を持っていない花子が水着を買ったなら、それは私と遊ぶためで、だから、何としても水着を買わせたくて意地に成っていたのかも、由香は剛士に甘やかされている感じだから相手に折れさせる我が儘さ、頑固さがある感じ。



㊽や❼以降は作る事が出来れば『プロット Ⅳ』で

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古代魔法の体系化 ネミ @nemirura

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