第5話 光
莉緒の場合
はっと莉緒は顔を上げた。
____そうだ。
思い出した。
ここが本当の居場所だ。
「____ケイ。」
前を歩くケイにそっと声をかけた。
「..........何?」
ケイは、後ろを振り向いていった。
「思い出した。」
莉緒はそう言って、にこっと笑った。
「__ごめんね、今までいなくて。」
そして、うつむいた。
「...................いいよ。」
まるで喧嘩した後の園児のような感じで、少し長い沈黙があった。
くしゃっ、とケイは莉緒の頭をなでた。
「もう、いいから。」
そして莉緒が顔をあげ、少し微笑んで
「..........ありがとう。ケイ。」
そういったそうだ。
異世界恋愛転生 こうめ @shintamasaitoshin
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