玉子丼と玉葱の卵とじ
玉子丼の材料は玉葱、卵、出汁の素、塩、みりん、醤油、水。砂糖はお好みで。玉葱が無くても玉子丼とは言えそうだが、何にも具がないのも何なので一応。そして三つ葉などを足す、あるいは玉葱ではなく長ネギにするなどは自由だ。
玉葱を薄切りにして水と調味料を合わせた汁で煮る。材料が煮えたら卵を割り入れる。どんぶりに盛ったご飯に掛ければ出来上がり。
実に簡単だ。簡単なだけに火の入れ方や味付けの塩梅で結構な差が出ることだろう。よく判らなかったりするが。
一方、玉葱の卵とじの材料は玉葱、卵、出汁の素、塩、みりん、醤油、油。砂糖はお好みで。具が無くてはただの卵焼きになるので、ここでは玉葱が必須だ。
玉葱を薄切りにして油で炒め、出汁の素、塩を入れて更に炒め、十分に火が通ったらみりん、醤油で味付けをして卵を割り入れる。卵にそこそこ火が通ったら完成だ。
これまた実に簡単だ。
そして何たることか。水と油の違いだけで同じではないか!
卵とじを油で炒めずに水で煮たならいよいよ同じだ。
そもそも玉子丼の元だろう親子丼自体、鳥鍋の締めに卵を割り入れて卵とじにしたものをご飯に掛けたのが始まりだと言う。
そしてこの卵とじの段階のものを親子煮と言ったのだとか。
玉子丼と卵とじも同じこと。ご飯に掛ければ玉子丼、別皿だったら卵とじとなるのだ。
でも、案外味わいが異なるのであった。
貧しい食卓 西居ちき @akasatana
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