あとがき

あとがき(ネタバレなし)

 完結から何年も経っていまさらですが、あとがきを残そうと思います。


 まずは長大な本作を最後まで読んでくださった方々へ、本当にありがとうございました。レビュー、応援等も大変ありがたく思います。


 少しでも良いなと思う部分がありましたら★評価をして頂けると継続する力になります。


 本作は初めての長編作品でしたが、それ以前にWeb小説自体もそうでした。とにかく「本格的なハイファンタジーが書きたい!」という気持ちばかりが先行して、一心不乱に打ち込んだのを覚えています。荒さもありますが、熱量のある作品になっていると思います。


 ライトノベルよりは海外ファンタジーを意識した作風で、流行を追うよりは普遍的な、長く読まれる作品にしたいという想いはありました。しかしながら扱っているテーマは現代日本的です。最後の竜騎士ランスベルの家族は、依存関係やすれ違い、未成熟な親兄弟、といった問題を抱えています。ファランティア王国はドラゴンの守護を自国の戦力と勘違いしており、内海を挟んだ隣国は拡大志向の大国で、ついには侵略されてしまいますが、平和を当たり前にしてきた人々は暴力に慄くばかりです。


 視点となるたくさんのキャラクターたちもそれぞれの人生が垣間見えるように描いたつもりです。どうでもいいキャラクターは一人もいませんが、この構成には向き不向き、好き嫌いがあったかもしれません。硬めの文章とともに読み難さにつながってしまったという自覚はあります。


 動乱の時代においてキャラクターの死は避けがたいものでしたが、それがただの終わりや消失ではなく、その後の物語に影響を残していくように意識して描きました。そうしてつながった最終章に、希望を見出してもらえたなら幸いです。


 完結後も、同じ世界を舞台にした作品をいくつか書いています。今後も増える可能性がありますので次項に分けてご紹介させて下さい。


 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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