女学生のA・Kは、神託のために夕方にて洞窟で蛇と戯れることが日課だった

 女学生のA・Kは、洞窟で蛇と戯れることが日課だった。蛇も彼女を気に入っているか、彼女が灯した灯火だけは寄るのだそう。

 ある年、女は村の御供として選ばれた。彼女はその日まで洞窟を行き来していたが、儀式の前日に洞窟に入ったきり戻らない。村人達は儀式のため、火炎瓶を洞窟に投げ込み焼き払った。

 焼き終えた直後、村人達は洞窟の奥に向かったが、死骸の一つもない。あるのはただ、真新しい女学生の制服のみが乱雑に脱がされて残っていた。

 彼女の行方は未だに分からないが、以降この村の女は赤い蛇目を持って生まれるという。

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