次回予告
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デスクトップの
「おいおい、どうすんだよ。予測率が計算不能とかさぁ……完全にお前が気まぐれを起こしたせいじゃねぇの」
歯車の
「俺の気まぐれではないよ。ラトラナジュが必死にねだって
「確率の悪魔がよく言うぜ。本気になりゃ、あの子の選択を潰すことも出来ただろうにさ」
「予想出来ないことは選択できないものさ。確率として存在しないのだからな。だからこそ、無いものを創り出す彼女が愛しいというもの」
「へいへい、素晴らしい愛じゃあねえの」
「愛だ、そうだとも」アランはそこで僅かに表情を
「時々、ラナちゃんが可哀想に思うけどな。俺としては」
「ほう?」
「あんたの狂った愛情深い願いさえなければ、もう少し穏やかな人生を歩めただろ。あの子も」
「何を言い出すかと思えば」アランは鼻先で笑った。「狂っていない願いなどあるものか。それはお前も身に
思わぬ反撃に、テオドルスはぎこちなく目をそらした。まさにアランの言う通りなのだった。
誰も彼もが狂っているのだ。アランは死に
自分たちに足りないのは、信頼だとか敬愛だとか、そういうお綺麗なものなのだ。テオドルスがそのことに気づいたのは、アランと共に百度ほど世界を巻き戻した頃だった。だが、同じく確率の悪魔の言葉を借りるならば、そんな不確かなものに
テオドルスは黒髪を
「……まぁ、楽しむのも程々にな。カディルの野郎は手が吹っ飛んだからって頭に血が登ってるみてぇだしさ。悪手を打てば、被害もそれなりになるぞ」
「負ける気もないくせに、よく言ったものだ」
「そりゃ、お前もだろ」
「無論そうだとも。ラトラナジュのためにも、敗北という確率を選ぶわけにはいくまい」
くつくつと喉奥で笑うアランへ、テオドルスは肩をすくめた。時間が巻き戻る直前、エドの短剣によって破壊されたパソコンをテーブルに置く。プレアデス機関と直に接続されたデスクトップをしばし見やり、彼はキーボードを叩いた。
プログラムが起動し、無数に開かれた黒の画面が一つずつ閉じていく。今回の世界では、プレアデス機関による予測が
いまだかつて、ラナの意思で時間が巻き戻ったことはなかった。だからこそ予測困難なわけだが、一度反抗してしまった以上、アラン・スミシーという悪魔が二度目の反抗を許すはずもない。
ラナ達は
あるいは。
期待に満ちた予想を、テオドルスは苦笑いして否定する。
そして、最後に残った黒の画面が閉じた。
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> EP5:AL2O3 泣きだす君に祝福を
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