16世紀あたりの「太陽の沈まぬ帝国」スペインをモデルにした、海賊たちと帝国海軍が織りなす海洋&海戦ファンタジーとなります。
そう聞くと「え? じゃあ歴史マニアじゃないと分からないんじゃ?」なんて思う方もいるかもしれませんが、そんな心配は御無用!!
作者の文章力が遺憾なく発揮されており、スラスラと読める作品に仕上がっていますので、堅苦しい印象を感じずに読み進めることができますよ!
さらに「魔導書」や「悪魔召喚」といった男心をくすぐるワードが出てきますので、心がいつまでも少年時代な男性諸君(ちなみに私もその一人!)は、心を躍らせながら読めること間違いなし!
女性の方々もイケメンの殿方や可愛い少年の奮闘っぷりを想像しながら読めば、悶えること請け合いです!
また、作中の登場人物が良い意味でキャラが立っているので、この作品を読めばきっと「推し」キャラができるでしょう。
なお、私個人の「推しキャラ」は時代遅れな騎士道を貫きつつも、その語り口調が東洋の武士っぽいドン・キホルテスという人物。
スペインの国民的作家が書いた著名な作品の主人公に酷似したお名前になっていますが……。これ以上は述べません!
詳しくは本編を読んでみてください。私一押しの作品です!!
Xの企画で参りました、
ひととおり楽しく読ませていただきました。
覇権国家の時代背景と宗教的、魔法(ファンタジー)的な絡みが秀逸な設定ですね。
掴みどころのない首領や時代錯誤の騎士。
錬金術師に魔法使い。
船団を組んで戦うときに彼らがどういった役割をするのか。
それをお話の中で想像するだけでも面白いです。
終盤、大海戦での混戦で登場人物たちがやりあう部分が特に楽しかったです。
キャラクターたちが個性豊かで互いに因縁があるところも良かったです。
また、大航海時代の知識があると船体についても想像ができて面白いですね。
(逆にガレオンやカノン砲を知らないと、砲撃や斬り込みが何の話やら、となりそうでした)
全体として惜しむらくは、名前の馴染みのなさ、でしょうか。
スペイン語圏の言葉は馴染みがないので頭に入り辛いです。
そのため前半の人名が多く出る部分で誰が誰だかわかり辛い感じがありました。
出航前後でキャラクターの出てくるペースが早く、誰がどの勢力でどういう個性で、何をしたいのか、と掴めないままお話が進んでしまった感がありました。
また、海賊と護送船団と羊さんの3勢力がありましたが、これも理解が少し遅くなりました。
互いに因縁があったことは中盤でよくわかりましたが、もう少し前半で掴みがあったほうが思い入れも出て良かったかもしれません。
エピローグのお嬢様の爽やかさのおかげで読後に清涼感があり良かったです。
使い捨て?にされてしまった海賊たちの哀れさが地味に尾を引きました(笑)
色々と勉強させていただきました、ご参加ありがとうございます。
これからも頑張ってください!