匙を投げる。#10
かかりつけのメンタルクリニックにも通院のたびに相談していた、母の思い込み便秘ノイローゼ。
相談し始めて3回目くらいに、これ以上は本当に母がどうかなってしまうと切羽詰まった気持ちで、もし何の打つ手もないのなら、ただ黙って壊れていくのを見てるしかないのかと泣きそうになりながら訴えたら、先生はびっくりして「そんなに困ってるなんて今初めて聞いた」とのたもうた。
この先生は診察の間、机に向かってパソコンのカルテを開いて、前回の書き込みをコピペして、書き換える部分を選択して削除して、新しい文章を打ち込んで、また別の部分をコピーして、ほかの部分に貼り付けて…と、パソコン作業をやりながら患者や家族の話を聞いている。つまり、これまでこちらの言うことを真剣に聞いてないか、聞いていても「作業」と同時進行で上の空だったか、すぐに忘れてしまっていたかだったのだと気づいて、こんな先生に頼ること自体間違っていたんだとさえ思った。
またしても「大腸科に相談して」と言うので、もうとっくに相談してるけどラチがあきません(と今までも報告してるはずなのに)と言うと、最後に「こちらでは何も打つ手はないから、あとは入院するしかないよ」と言い放って来た。
に、入院!?
もちろん母は、絶対拒否の構えだ。
いやいや、拒否する以前に、さすがにそれは冗談でしょう、病気じゃなくて思い込みなんだから。っていうか、何もしてくれようとしなかったうえに、事態に気づくといきなりサジを投げ、ついでに明後日の方向へ丸投げかっ!?
私たちはワラにもすがる気持ちで、こんな先生に何を期待して来たのか、と情けなく、こうして見るとずいぶん無駄にここまで時間も症状も引っ張って来てしまったんだと気づいた。
やっぱり自分たちで何か考えなくてはならないのか。。。不毛な闘いは、さらに曲折していく。
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