前のエピソード――ノイローゼvsストレス。#8

汚い話ですみません。（お食事中の方にはおすすめしません）。

下剤のせいで下痢をし続けているのに、便秘と思い込み、しまいに母は、硬い便を直接的に出そうと考え始める。

トイレの床にしゃがんでビニール手袋をつけて…具体的に書くのはやめますが、ご想像通りのことをやるようになった。

出る物はないのに、腸は下剤のせいで狂ったように動き、常にひどい下痢状態なので、便座から下りて床にしゃがむ時や搔き出そうとする時に、常に水分や粘液が垂れて来ており、便座もトイレの床もいつもベタベタに汚れていた。

それを私が訪問した時に、毎度毎度掃除する。でも、母はまたすぐトイレに行き、数時間で同じ惨状になるので、掃除をしてもしてもキリがなく、私も心底参ってしまった。

なによりも、自分がトイレに行けないのだ。母のトイレの間隙を縫うのは、なかなか難しかった。今トイレが空いたからこの家事が終わったら入ろうと思っていると、終わる前にまた母が入る。それに、あまりに汚れている場合は、掃除しないと入る気になれない。

この闘いの半年間、私はほとんどの場合すぐ近くのスーパーのトイレに通い、母が先に寝てしまってから母宅のトイレを掃除して、自分が寝る前にやっと母宅のトイレを使える、という状態だった。

朝もガマンしていて、スーパーが開店してからそこのトイレに駆け込む。

こんなんで、もう母のところに行くこと自体がイヤでイヤで、憂うつでしかたがなかった。

でも、そんなことは言っていられない。母の精神も体もどんどん壊れていってるように見え、どうにかしなくては！　でも、どうしたらいいかわからない！

このことがずっと心に重くのしかかり、こちらの精神と体調も不調を来していた。

救いを求めて、肛門・大腸科の病院と、認知症の薬を出してくれてるメンタルクリニックにそれぞれ何度も相談した。しかし、お互いに相手の領域だと言って、こちらの窮状の割りにはあまり親身になってくれず、八方手詰まりだった。

特に、一番頼りにしていたメンタルクリニックにはガッカリさせられた。

もともとは認知症進行を遅らせる薬をもらうのに月一通院していたのだけど、便秘問題が発生してからはそのことを毎月相談し続けていた。

お腹に対してノイローゼ状態なので、そういうことが気にならなくなるようなメンタル的な治療はできないか、今もらっている睡眠薬を、夜中にトイレに起きないくらい強めの物にできないかなど、素人が思いつくようなことをお願いしてみるのだけど、いつも結論は「誰かが２４時間ついてないとどうしようもない（＝医師自身にできることはない）」だった。

本当に、どこの誰にもどうすることもできないの！？