不思議と科学の狭間で

書籍化もした「科学喫茶と夏の空蝉」よりちょっと前の話?です(それぞれ単体で独立しているため、どちらから読んでも大丈夫です)。短編集。

文章量が気にならない、流れるような読みやすい文章、一風変わった喫茶店の空気、魅力的なキャラクター達とこの世界観を気に入っているのですが、いざこうして感想を書こうとすると、逃げ足の早い猫でも抱えていたみたいに、自分なりに掴めていたはずがするっと逃げられてしまう。

コレは緋子さんが不思議を体験するのではなく、七佳ちゃんの話を通して見聞きするから、読む私も断定がしにくいのかも。(緋子さんも断定を避けているように思う)七佳ちゃんもヒヤッとする事をサクッと言うし、(アレは結構怖い)何かは起きてるからほのぼのとも言いにくい。

まあそんな難しく考えないで、あるがままと雰囲気を味わってほしいと思う作品です。小説家のカワイイ下心見える兄ちゃんカワイイ。酒屋のオジサマ素敵。鳩川さんの小市民っぽさ(とその割にヤバイとこ)好き。私も緋子さんの夜のだらしない姿見てえな(誤解招き過ぎ表現)