第48話 アップルとおまけ

「発表します!」

 アップルから何らかの報告がある。

「パチパチパチパチ!」

 ジュライがアップルに拍手する。

「「あなたをたべてもいいですか?」を書き終えました!」

 無事にアップルの主演作が書き終わった。

「パチパチパチパチ! アップル! おめでとう!」

「ありがとう! ジュライ!」

 アップルとジュライは作品の完成をお互いに祝う。

「しかし! 総文字数9万8500字で、10万字に後1500字足りません。ということのおまけです。」

 アップルは正直な女王である。

「なんてアップルは純粋なんだ!」

 ジュライは、アップルを純粋で汚れの無い人間だと信じている。

「特にやることも無いので、もしも第2期があったらと考えて、まずは第1期の総論でも言っておきましょうか。」

「そうだね。でも第2期なんてあるのかな?」

「伏線は恐ろしくあるから、書けなくはないわよ。第2期。」

 この物語は、10万字という文字数を気にして、無理やり10万字で終えようと毎回、窮屈な作品構成になってしまっていたので、今回の様に、キリの良い所まで書いてみようということで、スタートした。

「神の使徒も、ジュライを入れても3人しか出ていないから、あと9人も残しているんだから、余裕の第2期は書けるわね。」

 単純計算、第1期で神の使徒が3人だったので、第4期まで書けることになる。

「まさか!? アップル、僕以外の2人の神の使徒の名前を忘れたんじゃない!?」

 ジュライは、アップルを見ていて嫌な予感がした。

「そ、そ、そんなことある訳ないじゃない!? 覚えているわよ!?」

 動揺するアップル。

「じゃあ言ってみてよ。第1期に登場した二人の神の使徒の名前を。」

 まるで浮気を問い詰める様に厳しいジュライ。

「アップル2とアップル3よ!」

 本当はアップルは、神の使徒の2人の正式名称を忘れていた。

「むむむっ!? 間違いではないかもしれない!?」

 ジュライは、アップルに上手いことはぐらかされてしまった。

「セーフ!」

 アップルは、両手を横に広げて安全をアピールする。

「もし第2期があるなら、一気に残りの神の使徒9人を登場させても面白いかもしれない。」

「でも、そのためには9人のキャラクター設定をしないといけないよ。」

「それも重労働ね。」

 アップルは、キャラクター設定が面倒臭いので大嫌いである。

「しかし第2期は無理だね。」

 どんなに壮大なストーリーを考えていても、第2期は無理である。

「どうして?」

「アクセス数がない。」

「そうなの?」

「カドカワ・カクヨ〇に至っては、29アクセス! 10万字書いて、これだけ人がいないとなると、制作の続行は難しいね。」

「29アクセス!? そんなに人気がないの!? 私の超大作!?」

「カドカワ・カクヨ〇だけだよ。他の小説家になろ〇では、1万アクセスを超えてるし、アルファポリ〇も1万ポイント超えてるからね。」

「じゃあ、カドカワ・カクヨ〇だけ、おかしいのね。」

「そうなんだ。第5回カドカワ・カクヨ〇コンテストでも、カドカワ・カクヨ〇運営側の人が賞を受賞した的な大人の事情も透けて見えるし、普通の運営なら、複垢使用している感じの胡散臭い人の作品を大賞にしないでしょう。」

「確かに。あと読んでもすごいと思わない。なんでこれが大賞なのと思ってしまうレベル。」

「カドカワ・カクヨ〇運営は、人が増えたと実績を大喜び。複垢で星の水増しやアクセス数の増加を貢献者扱い。おかしいと思わないのかな。」

「全て不正はカドカワ・カクヨ〇運営の運営方針なんでしょう。大賞を取りたかったら、まずはカドカワ・カクヨ〇の契約作家になりなさいってことね。」

「10代でも社会のグラフの数字の推移が理解できれば、不正って分かるからね。」

「だから第5回カドカワ・カクヨ〇コンテストの結果が出て、誰もいなくなったんだわ。」

「第1回からカドカワ・カクヨ〇コンテストは、何も変わっていない。それより酷くなった気がする。」

「まだ、それでヒット作連発なら許せるけど、1作もヒット作が無いんじゃ、次々と新人さんがデビューできる環境じゃない。」

「カドカワ・カクヨ〇と書式が同じのラインノベ〇も始まるし、そちらが純粋だと信じて移動する人が多いだろうな。」

「それにカドカワ・カクヨ〇の書籍作品て、小説家になろ〇の作品を引き抜いてきているだけだし。」

「さようなら! 私の第2期!」

「はあ・・・。」

 ため息がこぼれた。

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