21話 鋼也/迷い道にピリオドを

 何もかもが結果論だ。

 まがいなりにもこの数週間、どんな形であれ他の種族と交流を深めた結果。


 オニに世話を焼かれ。

 ドワーフにからかわれ。

 エルフと敵対し、庇いあい。


 俺の行動の結果と、確かに言えるだろう。だが俺だけの行動の結果、と言う訳でも無い。


 桜だって、俺に出来ないような方法で他の種族と交流を深めていた。

 ……ああ。ご都合主義かもしれない。

 だが、手繰り寄せたそれでもある。


 俺と桜が手繰り寄せた助力ご都合主義


 だから、それは俺を助け………それに助けられて、俺は桜を助けに行こう。

 革命軍。カードとしての皇女。どうなるにしてもその先は、桜の望むような世界現実ではないだろうから。


 だから……。


 *


 だから俺は

 勿論、“夜汰鴉”に羽が生えてるわけじゃない。力技だ。

 で空高く舞い上げられ、そのまま急転直下―――眼下には桜と扇奈、そして革命軍の姿。


 FPA――革命軍の“夜汰鴉”は10機。ろくに武器もなくボロボロのFPAを着ているだけの俺に真っ当にどうにかできる戦力ではないだろう。

 だが、話の通りなら、俺がそれらを相手取る必要はないはずだ。

 俺はただ、桜を拾って逃げれば良い。


 落下落下落下―――。

 その最中に眼下で動き。

 扇奈が俺に気付いたらしい。鋭い――常人には反応できないような速度で突如扇奈が動き、その場に居た革命軍――一人だけFPAを着ていないその誰かの首に太刀を掛ける。


 人質、か。

 それを横目に、扇奈と入れ替わるように、俺は桜の目の前に着地した。

 足元で雪が舞い上がる――人工筋繊維が着地の衝撃を無事に吸収しきる。


「私に構うな!皇女を確保しろ!」


 生身の革命軍兵士――襟を見る限り少佐か――が扇奈に刃を突きつけられながらも声を上げる。


 その声に、視界の端で、革命軍の“夜汰鴉”が動き掛ける。あちらも軍人だ。状況に即応しようとしているのだろう。


 だが、その動きはすぐさま、一様に止まった。

 革命軍のFPAは今、動きたくても動けないのだ。


 エルフの異能力。念動力。作用するのは生物以外―――俺を浮かせたことと言い、今10機当然の様に足止めしていると言い、強すぎるな、クソ女アイリス

 ………味方で助かったな。


 とにかく、これなら状況の難易度は低い。

 俺は、桜に目を向けた。


「……逃げるぞ、桜」

「はい!」


 桜は即答する。見慣れたような笑顔で、見慣れたような仕草で。

 ………ほんの僅かに、違和感がある。


 桜は、状況にそぐわない表情を浮かべているような気がした。

 革命軍の目の前――捕まればどんな目にあうかわからない、そんな状況のはずだ。怯えるか竦むか……よくこの状況で笑う余裕があるものだ。


 いや、振り返ると桜はずっとそうだったか?そもそも多種族同盟連合軍の基地に逃れた時点で――今となっては信頼し切れてしまうのに妙に感慨があるが――敵のただ中のお姫様だ。それが、ずっと笑っていた。


 ……俺が見落としていた違和感はこれだったのかもしれない。

 これを見落とした結果。桜の笑顔にただ甘えた結果、見なくて良い地獄を見に行かせるまでに知らずに追い詰めてしまった。


 今の、その笑顔も同じなのか。なら、俺はもう、それを見落とさない様にしよう。


 ………どうあれ、まずは逃走だ。


 俺は桜を抱え上げる。華奢な身体だ。FPAなしでも持ち上げるのは容易だっただろう。

 

 それから、俺は一度振り返った。


「………扇奈。お前は?」

「気にすんな。……格好つけさせとけよ」


 振向かず――人質に取った革命軍の少佐の首に太刀を掛け続けながら、扇奈はそれだけを言った。

 この場で俺と桜が逃げ出した後、扇奈はどうするつもりなのか。

 何の策もなしに動いている、とは思えない。こいつなら大丈夫だろう。そう、信じるほかにない。


 俺は万能じゃない。だから他人に助けられてここに来た。俺一人に全て掬い上げる事は出来ない。

 ………ここで俺がのんびりしてる分だけ、周りの負担が増えるだけだ。


「………世話になったな」


 紅地に金刺繍―――その背中にそう声を投げ、俺は動き出す。


「ありがとうございました!」


 そう声を上げる桜を抱えながら、俺は山岳へと跳び上がる。


 最後にちらりと見た扇奈の横顔は、笑っていた。相変わらず自嘲気味に、そして同時にどこか吹っ切れた様に。



 *



 目的地は戦域2-1南東部旧街道沿い。そこに、イワンが用意したバイクがあるはずだ。サバイバルパックもある、と言っていたか。


 振り返ると、最初に俺が欲しがったと装備だ。あの頃は帝国に帰る為にそれが必要だったが、今はその国から逃げる為に使うというのは、ずいぶん皮肉な話だ。


 雪と枯れ木の森を駆けて行く――レーダーは機能していない。ジャミング、イワンが言っていたそれが機能しているのだろう。この分なら、問題なく逃走できるか――。


 ―――そう、何もかも楽に済むはずもないな。なんせ、俺の人生だ。


「あ………駿河さん!後ろに、」


 桜が警告の声を上げる。

 ………背後に、“夜汰鴉”がいた。肩を白く塗った革命軍仕様、その手には妙に懐かしいような気もする携行速射砲20ミリを抱えてもいる。

 数は3。


 イワンが用意したジャミングは効いている。通信も妨害しているだろう。増援ではなく、伏兵――アイリスが見落とした分3機、か。

 通常編成なら偶数で行動しているはずだ。3機いるなら4機目がいるはず。そいつはどこかに隠れているか、………通信が妨害されている状況の中で、本隊に連絡を取りに行ったか。


 どうあれ、こちらに武器はないし、生身の桜を抱えてもいる。撃たれたら終わりだ。

 枯れ木の合間を縫うように――乱数機動を取る俺を、革命軍の銃口20ミリが追う。


 だが、銃声が響き渡ることはない。銃口は俺を追うだけだ。


「………撃ってこない?」

「多分、ですけど………私が居るからだと思います」


 俺の疑問に答えを与えたのは桜だ。

 桜は、この状況の割りに平然と続ける。


「革命軍は桜花が欲しいそうです。革命が上手く行ってないから、正当性が欲しいんだと思います。だから、ほら。……間違って殺しちゃったら大変でしょう?」


 挙句、笑顔だ。俺が見慣れたのとまったく同じ笑顔で、桜が言うのは打算的で、どこか破滅的な言葉。

 ………何かが、おかしいような気がする。何かがしまったような、そんな風に見える。

 それも、最初から、か。俺が見ようとしなかっただけで。


 状況に対してどうとでも諦められるのだろう、この子は。どんな状況であっても、自分が飲み込めば済むと考えて、笑えてしまえる。

 ………俺とは意味の違う、ある意味の自殺だ。自分を殺す事に慣れ切ってしまっているのか。


 ……今更、の話だ。今更、それを指摘する権利は俺にはないのかもしれない。見落とし続けていたのだから。見抜かずに惹かれていたのだから。

 だから、それは駄目だと糾弾することは出来ない。簡単に変わるようなモノでも無いだろう。

 けれど。


「私を抱えてる限り無事ですよ?なんなら、このまま暴れてもらっても――」

「桜」

「はい?」

「どんな状況でも、俺はお前を盾にする気はない。例えそれが最善だとしてもな」


 ここで盾にしてしまえば、俺は革命軍やあのクソ爺と同じになってしまう。

 “桜花”を使う。………そんなことがしたくてこうやって連れ去ったわけじゃない。


 今更かもしれない。俺に桜を糾弾する資格はないだろう。けれど、お願いぐらいはしたい。


「…………自暴自棄は止めてくれ」

「……………」


 桜は驚いた様に目を見開き、笑顔のまま固まった。

 禁句タブーだったか?

 だとしても、連れ去っていることまで含めて今のこの状況は全て俺のわがままだ。

 一つくらい、要望が増えたところで何か問題があるか?


 俺は大きく跳ねる――眼下には崖。10メートルも無いだろうそこから飛び降り、一時的に追っ手革命軍の視界から完全に逃れる。


 着地――問題なく衝撃を吸収しきった上で、俺は桜をその場に下ろした。


 桜の顔からは、表情が消えている。考えを廻らせているのか、……俺はよほどの禁句タブーを口にしてしまったのか。

 フォローはしよう。、な。そう、この先があるんだ。

 この先を俺が作る。


「桜。ここで待ってろ。すぐ済ます」


 途端、桜の顔に表情が戻る。心配するような。


「え、ですが、武器………」


 止めようとする桜を置いて、俺は崖の上へと跳び上がった。

 追っ手をどうにかする必要がある。素手で、ボロボロのFPAだが、かといって放置したら逃げるどころじゃない。捲くのは不可能、もしくは確実性が低い。

 追っ手3機、武装もありこちらと同性能のそれ全て、行動不能にするのがベストだ。


 結局、俺もいつもの自殺か。だが、完全にいつも通りではない。

 俺はもう、死にたいとは思わない。この無茶は、だからただの意地だ。


 一国のお姫様を攫って逃げるんだ。このくらいの無茶は通さないとままならないだろう?


 崖の上に着地する―――革命軍は視界の中に3機すべている。

 左に2機。右に1機――一番近くにいるのが右の一機だ。


 そちらへと向けて、着地とタイムラグほぼなしに標的ターゲットを選定し、ボロボロの“夜汰鴉”は駆けた。


 視界の方々で銃口が上がる。正面の一つ、左で二つ。

 全力で駆ければ、よほど腕が良いやつじゃなければ左からの弾は当たらないだろう。

 問題は正面の標的ターゲット

 そいつが撃つか俺が肉薄するか、どちらが早いかの勝負。


 そして、1度崖の下に落ちて、視界から消え突然現れた分のアドバンテージが俺にある。


 ―――勝ったのは俺だ。


 ダダダダダダダ―――

 正面の一機、その銃声が上がり、銃口は跳ね上がる。

 懐に飛び込んだ俺に腕で上げられ、あさっての方向に飛び去る20ミリが。


「クソ、――」


 舌打ちしかけたその革命軍の顔面へと、俺は突進の勢いのまま手を伸ばす。

 殴りとばしはしない。勢いのまま顔面を掴み、そのまま引き倒し地面へと叩きつける。


 ガン―――重苦しい音と共に、雪をまくりあげ、その下の地面へと革命軍の“夜汰鴉”は後頭部を強かにたたきつけられる。


 “夜汰鴉”自体は無事だろう。ただ、中身はこの衝撃に無事ではすまないはずだ。FPAの人工筋繊維アブソーバーは人体とほぼ同じ構造。受身を取らなければ対処できない衝撃がある。

 

 眼下の革命軍は動かない。気絶しているだけ、だと良いが、殺してしまったか?流石に手加減できる状況じゃない。生きているかどうかはこいつの悪運次第だ。


 それに、悠長に生死を確認できる状況でも無い。


 左にまだ2機いる―――その銃口は俺を追っている。

 真っ当にやったらここで俺は死ぬだろう。だから、卑怯に行こう。

 動かなくなった革命軍の“夜汰鴉”――足元のそれを持ち上げて、の様に構える。


 左の2機は発砲しない―――俺を狙うと生死不明の味方にあたる可能性があるのだ。撃たないだろう。………撃てないだろう?

 少なくとも一瞬迷いは生じるはずだ。そして、その一瞬の迷いを


 俺は宙へと放り投げる――動かなくなった革命軍の“夜汰鴉”を、だ。


 寒空に、肩を白く塗られた“夜汰鴉”が舞う。

 視線を、注意をそちらに向けないわけがない。仲間の安否、状況の意味。思考が止まるはずだ。


 ――その一瞬の間隙を縫う。


 視界から外れるように、側面から大回りに、左側にいた革命軍の“夜汰鴉”へと肉薄する――。

 相手からすれば、一瞬俺が消えた様に見えるだろう。

 だから、こんな感想になる。


「速、――」


 残念ながらそれを言い切らせてやれるほど俺の動きは遅くなかった。

 全力の蹴りを革命軍の即頭部にお見舞いプレゼントする。


 脳が揺れ、朦朧としたままにだろう、革命軍の“夜汰鴉”は吹き飛んでいく。


 ………しかし、確かに速いな。パフォーマンスの調子が良い。病み上がりだぞ、俺もこのボロボロの“夜汰鴉”も。イワンが何かしたのか?他は、武装がない分身軽、とかか?

 同性能の相手にこうも先手を取れるとは………。

 まさか、覚悟を決めたから強くなったなんて、そんなチープな話のはずも無い。


 ……能力評価は後だな。

 まだ、一機残ってる。桜を待たせてもいる。……手早く済ます必要がある。


 最後の一機――その銃口が俺へと向く。

 俺の手元に動かない革命軍はもうない。今蹴り飛ばしたからな。ただ、代わりに、そいつが持っていた速射砲20ミリが落ちていた。


 拾い上げる―――だけの時間はない。俺は、それ20ミリを、最後の革命軍へと向けて蹴り飛ばした。

 銃声が上がる。放たれた弾丸が、宙にある速射砲を躍らせる。


 踊り砕ける速射砲。一緒に巻き上げられた雪と破片が舞い散る向こう。

 ………俺の姿はそこにはもうない。


 最後の革命軍は影を見たはずだ。自分へと落ちる、寒空を遮るを。


「上――」


 見上げた時、目の前には俺のかかとが振ってきていただろう。

 ……育ちも足癖も悪くてな。リアクションを聞いてやれるほど俺に余裕も無い。


 蹴り落とされて地面に叩きつけられ、それで、最後の革命軍も俺の足元に倒れる。

 動かない。蹴り飛ばした奴も動かない。


 ドサリ――そんな音がする。最初に投げた奴が、今落ちたらしい。そいつも、動かない。

 ………無力化できたようだ。所属的には、ついこの間まで仲間だった奴らだ。死んでいないと良いが。


「………悪いな」


 その言葉のほかにしてやれることはない。……俺はもう選んだ。

 黒い鎧が雪に沈むその光景に、俺は背を向けた。


 すぐさま、崖を飛び降り、桜の元へと向かう。


 当然の話だが、桜はまだそこにいた。

 俺が飛び降りてきた先、上を見て、それから桜は俺を見る。

 ………やがて、桜は少し困ったように、拗ねたような表情で、言った。


「………自暴自棄はやめてくれって、駿河さんには言われたくないです」

「確かにな」

「……簡単には、変わらないと思います」

「変わるまで待つさ。いや……一緒に変わろう、か?」


 そんな事を言った俺へと、桜はほんの少し呆れの混じった笑みを見せた。


「駿河さんはもう、変わったと思います」


 ………どうだかな。

 とにかく、一時的に危機が去っただけで、状況はまだ終わったわけじゃない。

 先を急ぐべきだろう。


 わざわざ、どこかふざけるような気分で、俺は仰々しく仕草を交え、桜へと手を伸ばす。


「さて、殿下。……逃避行の続きと行きましょう」

「はい。………よしなに」


 呆れを交えながら、桜もまたふざけたような調子で、差し出された俺の手を取った。



 *



 ………俺が、変わった、か。

 そんな自覚は差してない。俺は、俺のままだ。


 元々、こうだ。ただ、………部隊を、俺の家族を置いていく羽目になって、それで、許せなかっただけだ。全てを。


 今はもう、許せているのか?

 わからない。わからないが………。


 惚れたからってお姫様を連れて逃げたって言ったら、あいつらは笑うだろう。

 そんな風に思う。そんな想像に笑えてくる。


 ……やっと、俺も、前を向いたってだけの話かもしれない。



 *



 戦域2-1南東部旧街道沿い。

 バイクを見つけるのは苦じゃなかった。空小屋の横に置いてあったのだ。寂れた小屋とは対照的に新品同然の、サバイバルパックやら何やらを載せた悪路適応型の自動二輪オフロードバイク


 “夜汰鴉”を小屋に隠し、俺はバイクをチェックする。……もっとも、イワンが整備したのであれば必要ないだろうが。


 今の所追っ手はない。ジャミング、足止め………もろもろ世話になった結果だろう。

 後はここから距離を取るだけだ。


 バイクのチェックを終え、立ち上がった俺へと、桜は問いを投げてきた。


「……これから、何処に行くんですか?」

 ……………。

「………駿河さん?もしかして、考えてなかったとか………」

「桜。……俺は、病み上がりで寝起きだ」

「知ってますけど………」

「とにかく、ここから離れる。……後のことは、ゆっくり考えれば良い。時間ならこの先、幾らでもある」

「………そうですね」


 桜はどこか寂しげに微笑んだ。

 おそらくだが、素で笑うとそうなんだろう。未来に反射的に恐怖を覚える人生だった。

 ……それも、ゆっくり変えれば良い。変わらなかったとしても、それで俺が桜を見捨てるわけも無い。


「………あ、」


 と、不意に桜はそう声を上げた。それから、コートのポケットから何かを取り出す。

 それは、飴、だろうか。包まれているそれを開き、桜はその包み紙の方を見て、俺に差し出してくる。


「……扇奈さんがさっき渡してくれたんです。これ………多分、ここに逃げろってことだと思います」


 渡された包み紙には、座標が書き記されていた。緯度経度の大まかな位置と目印。

 ……そこに何があるのかはわからないが、今更扇奈を疑うはずも無い。


「……あいつには世話になりっぱなしだな」

「そうですね。……また、会えますよね」

「ああ」


 俺は頷く。……何の根拠もありはしないが、これっきりではないはずだ。あいつはそう易々くたばりはしない。そう、信頼しよう。


「よし。宛が決まったな。行くぞ。……ああ、それから。俺は甘いものが苦手だ」

「……嘘でしょう?」

「飲み込んでおけ」

「……はい」


 やはり少し呆れを交えながら、桜はそう頷いて、飴を……紅色のそれを口に含んだ。



 *



 旧街道。一体いつ作られたのか、ただ地面をならしたっきり、整備も何もされていない悪路。晴れた冬空の下をバイクは走る。


 寒風が顔に当たる。後ろで、桜の髪もたなびいているだろう。


 扇奈から渡された座標に何があるのか。この先どうなるのか。俺にはわからない。

 ……わからない事が多すぎるが、驚くほど不安がない。


 一つだけわかっていれば良いのだ。

 背中に桜がしがみついている。その温もりがある。


 それだけ、わかっていれば良い。

 ………それだけで、俺は、十分だ。



→ 21話裏 扇奈/雪道に足跡を止め

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890150957/episodes/1177354054890950988




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