第1話 過ぎゆく日々



「ちょっと見ないうちに、見違えたね!」


「どうして君がここに?」


「やだなあ。待ち合わせしたでしょ!? 放課後にデートしようねって」


「そんな……だって、君は」


「あ、いいんだよ別に。待ってるの、嫌いじゃないから。

 あなたのこと考えたり、あったら何をしてあげようかって思ったり……」


「でも……僕は……」


「……知ってるよ。手を見たら、わかっちゃった」


「なんで……」


「なんでもなにも、私は、あなたに会いたいかったから、待ってただけだよ」


「来なかったらどうする気だったんだよ!」


「ずっとまってるに決まってるじゃない! 来るまで、ずっと……」


「どうして……そこまで……」


「わたしは、ただ、最後にあやまりたかったから、それだけだよ」


「だってそれは、仕方が……」


「ごめんね! あの日、待ち合わせに間に合わなくって」


「あの日……君は、事故で……」


「はあ、すっきりしたよ! じゃあ、さよなら! 幸せになってね!」



 お話自体は、深いことは考えていません。後悔もしていません。安易にでも人が死ねば、いい話がかけるの法則に従ってかいてみたよ。


 昔、つきあっていた女の子が交通事故で死にました。その時、待ち合わせだった場所は、男はなかなか近寄ることはなかったのです。それから月日がたち、結婚している。男だけが大人になっている。女性側は、死んだあと、待ち合わせをすっぽかしたことを後悔し、地縛霊となっている。そんな感じに書いてみました。

 最後まで幽霊なのは隠せてたかな。あっさりわかったかな?

もしかしたら、何かの機会で生きていて、本当に待っていた、っていうのがハッピーエンドなのかな……? 

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月宮雫のSS 月宮雫 @shizuku_tkmy

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