ただ一言、全力疾走である。勢いがすごい

 究極の一点突破、爆走系の主人公が、全力で異世界を楽しむ。

 そんなイメージで読み進められる、なんとも言えない楽しい良作。

 最弱の主人公が努力(?)で成長し、世界を駆け回る姿は今の王道ストーリーでもあるのですが、この主人公はさらに一癖があります。
 本が好き、文学が好き。ただその一点で、突き進んでいる姿は美しくもあります。それでいて、空気が読めない鈍感系の主人公ではなく、さらにその上の気を使いすぎて暴走する系主人公でしょうか。

 いずれにしても、文章のテンポが良くストレスなく読めるでしょう。
 たまに、複雑怪奇な理論が展開されますが、その辺は気合いで読みましょう。決して、斜め読みしてはいけません。ごめんなさい、けっこうしています……。

 一読の価値はあります。