隷従の首輪は異世界をR18にしてしまうとんでもないアイテムだったようだ。思春期のオタク達の手に渡る前に可及的速やかに暴発させねば。

 異世界生活十六日目 場所コンラッセン大平原


「まず第一に、勘違いして欲しくはないが俺は奴隷制度反対派だ。自由な人生を奪うことは何人にも許されぬ行為だと思う」


 俺は別に奴隷制度を利用したいとか、そういう気持ちは微塵もない。

 昨今、奴隷を連れている主人公が出てくる異世界モノも多いが……まあ、アレは後述する理由で別問題ということで。


「……なら、なんで草子君は奴隷を助けようとしないのよ」


 そう言ったのはビッチリーダー改め柴田八枝だ。……いや、貴女に発言を許した覚えはないんですけど。まあ、答えないと面倒だし。


「それじゃあ、白崎さん。なんで奴隷を助けたいの?」


「それは、奴隷になっている子達が可哀想・・・だからよ」


「可哀想だからか。……可哀想ねぇ。確かに尊く素晴らしい感情だと思うよ。震災に遭って可哀想だから募金をしよう。生まれつき恵まれなくて可哀想だから援助をしようって。そう言った感情がきっかけで救われた者達も確かにいるのだから、それを悪いことだとまでは言わない。……だけどね。一つだけ言わせて欲しいんだよ。てめえらは何様なんだってな!」


 そもそも前提から間違っている。可哀想だという感情の根底にあるものを理解せず、無意識のうちに可哀想だと思っているのだから厄介だ。


「相手を可哀想だと思うということは、その心のどこかに相手を自分より弱者だと見下す視線が存在するということを意味する。オリエンタリズムの特徴の一つ、生産性の高さと共通するところだな。まずは、単純に可哀想だという安易な考えで動いているところの問題を指摘したい。……まあ、これは精神的な問題だ。相手を弱者とは考えず、自分と対等な立場にあると、そう考えて行動すれば問題はない。……要するに『してあげたんだから』という感情を捨て去れということだ。まあ、無理だろうけど。……奴隷解放をした自分に酔い痴れたいなら回れ右してお帰り下さいということだ」


 まあ、こちらの方は意識の問題であって、大きな問題は別の方にあるんだけどな。


「……なんで説明が講義形式になっているのか分からないけど、北岡さん」


「はい? なんですかぁ?」


「正直なところ、今回の奴隷解放自体は白崎さん達の実力で十分に解決できる。勿論、冗談抜きで。……で? 奴隷を解放したらどうするの?」


「解放したらですかぁ? ……どうするんでしょう?」


「……だろうな。奴隷を解放した。はい、終了にはならない。奴隷を解放するということは奴隷だった者達を野に放つということだ。自分の力だけで生きないといけないということだ。……なら、援助をすればいいって? いつまで援助を続ける気だ? お前らが援助をしなくなったら元奴隷達は死ぬ。要するに依存関係だ。『舞姫』のエリスじゃないが、依存すれば依存するほど失った時の衝撃は大きくなる。……女子高生の感想、豊太郎サイテー! じゃ済まなくなる。お前らは奴隷を救いたいのか、殺したいのかどっちだ? 奴隷だった時よりも絶望的な状況に追い込んでどうする? 上げて落とした時の方がダメージが大きいんだよ!」


 上げて落とすのはリアルファイトの方が熱いカードゲームアニメのファンサービスだけにした方がいい。実際にやると死者が出る。

 いや、あっちでも死者は出なかったけど結構ダメージが出たんだっけ? 今明かされる衝撃の真実ゥとか? 奥様方がお怒りだ……怖や怖や。


「要するに奴隷解放をするためには元奴隷が普通に生きていけるようにアフターケアまでバッチリ済ませることが必要だってことだ。それができないなら、ソイツに奴隷解放をする資格はない。奴隷解放をしたライトノベルの主人公は、その後に大体はアフターケアをバッチリしている。そのまま主人公の奴隷にしている場合でも両者合意の形になっているのがほとんどだ。……白崎さん達に果たしてそこまでのことができるかってことだ」


 まあ、主人公だし。普通にそれくらいのスペックは持っていると思ってたんだけど、まさかの無反応!? 何この静寂!? 何この間!? ……一体なんの時間なの?


「……えっ? 無理なの?」


『「「「「「「「「無理に決まってるでしょ!」」」」」」」」』


 いやぁ、自信もって断言されてもねぇ。だって君達それをしようとしてたんだよ。

 というか、何気にビッチ達参加してた!? 俺、発言許した覚えないよ。(二度目)


「んで? 結局どうすんの? ビッチDを救い出すならついでに奴隷組織ぶっ潰してもそこまで労力変わらないし、寧ろ奴隷商人とことを構えずにひっそりとやる方が体力使うからぶっちゃけどっちでもいいんだけど。ちなみに、一応アフターケアまでバッチリできるプランもあります」


「流石は草子さん。……それならもっと早く言って欲しかったです」


「リーファさん。俺が嫌いなことが何か知ってるか? 頼って当然って顔をされることだよ。いつも頼ってばかりだとありがたみが薄れるだろ。やって当たり前だなんて思われるならやりたくなくなる。――俺は泣きつかれたら未来の道具を出してくれる青い猫型ロボットじゃないんだ。救うなら自分の力で責任持って救え。……まあ、今回は俺以外に適任がいない訳だし、奴隷制度は嫌いだし、なんとかするけどね」


 ……本当に甘いよな、俺。多分もうナメられてる。どこかでガツンとナメてかかったらヤバイ相手だって教えこまないと面倒そうだ。


「……草子君。そんな簡単に言っているけど、相手は得体の知れない商人よ。草子君は強いかもしれないけど、本当に勝てるの?」


 ビッチリーダーさん、心配ご無用です。というか、お前ごときに心配されるほど落ちぶれちゃいないさ。


「この程度のことに“天使様”が出るまでもございません。取り巻きAだけで充分です」


『「「「「その“天使様”より遥かに強い取り巻きだけどね!!」」」」』


 ただのステータスがバグっただけのモブには過大評価です。……ありがたやー? そういえば、似たような雰囲気のライノベがあったよね? 俺は王子の取り巻きじゃないし、悪役令嬢の味方はしないよ(ただし、性格によりけり)。


「目標、奴隷商人討伐。奴隷達のアフターケア。五人揃ったビッチを八つ裂きにする。『オタク連中消すべし、不良しばくべし、ビッチ八つ裂きにするべし!』」


「「「「なんで私達消されること確定なのよ!!」」」私達、草子君には迷惑を掛けてない筈よ。……確かに、白崎さんの取り巻きだからってナメた態度を取ったのは悪かったわよ。――というか、なんでオタク達まで殺されるのよ!! 友達でしょ!!!」


「……全く罪人が罪を理解していないとは。自称断罪人のサディストの女看守を召喚するぞ! お前らが『ぎゃあつかぎゃあつか』喚いているのがうるさ過ぎて読書に集中できなかったんだよ。そりゃ恨むよね!? そして、あのオタク共は都合のいい時だけ利用しやがった。万死に値するのは当然さ!!」


 白崎達がジト目を向けてくる。何か変なことでも言っただろうか?

 殺人の動機って大概そんなことで? ってことだよ。だけどね、本人にとっては切実なのだよ。


「それじゃあ、ビッチ狩りに参りましょうか?」


「「「「色々簡略化されて、私達が狩られるだけになってる!?」」」」


 ビッチ達の絶叫がコンラッセン大平原に響き渡ったとか渡らなかったとか。どっちかって? 俺が知るかよ!? ……あっ、『ビッチ絶叫』は発売しないそうです。――てか、発売しても買うわけないじゃん!? そんなの買うくらいならフョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーの『罪と罰』を買った方が有意義だよ。



 【全マップ探査】によるとコンラッセン大平原の外れに古ぼけた洋館があり、そこに奴隷商人のグループがいるらしい。

 ……さてと。救出するのだから大魔法で一掃は無理だろうし、ここは【魔法剣】の練習でもしてみますか。


「【魔法剣・闇纏ヤミマトイ】」


 刀剣に変化させたエルダーワンドに闇を纏わせ、そのまま洋館に乗り込む。


「侵入者か。……アハハ、バカめ! 俺達のアジトに女連れで来るとは。自分から囚われに来たようなものだ」


「あのさ。立場分かってる? 君達は、俺にとってハンティングゲームの獲物なんだよ。狩られる側なんだよ。……というか、お前が捕まえられるって簡単に言ってる女子達って相当強いんだけど。つか、俺よりも遥かに強いよ? 頭の中に蛆虫でも湧いてるの?」


「――言わせておけばぁ! 〝凍てつく氷よ、槍となって貫け〟――〝氷槍アイスランス〟」


「〝全ての魔法を粉砕せよ〟――〝マジカル・デモリッション〟」


「魔法を無効化する魔法だと! そんなもの、ある筈……」


「あのさ。もっと違う反応ないの? 年若いエルフとほとんど変わらないよ。……じゃあ、今度はこっちのターンだ。ドローはしないよ、カードゲームじゃないし。――Envelopperオンブルベ avecアベック les ténèbresテネーブル/hacherアッシェ


 奴隷商人の仲間のおっちゃんをみじん切りだ。

 闇の力で補正したんじゃなくて、ちゃんとみじん切りにしたんだよ。凄くない? このエルダーワンド捌き。どう考えても無職ニートの技術じゃないよね!?


「……血糊ついたけど、洗濯は後でいいか。どうせ汚れる訳だし。んじゃ、次に行きますか」


 またも、奴隷商人のおっちゃんが現れる。ちなみに洋館の中にいる奴隷商人は全部で十六人。その一人が奴隷達と一緒にいるようだ。


Envelopperオンブルベ avecアベック les ténèbresテネーブル/Fenteファント pleineプレン luneリュンヌ


 円を描くようにエルダーワンドを動かしてから中心を突いたら魔法陣が出現して切っ先がでっかくなっちゃった!

 ……うん、意味が分からない。分からないがこれが【魔法剣】なんだろう。……多分。


「草子君、それ本当に【魔法剣】なのか! 私が使ってるのと明らかに違う気がするのだが」


 朝倉、そう言われてもな。適当なんだから俺にも分からないよ。

 試したら似たようなことができるんじゃない? 勇者パーティのメンバーなんだから少なくとも無職ニートよりは優秀だし。


 しかし、ちょっと突いただけで敵の上半身が吹っ飛ぶって最早突きじゃないよね! 下半身だけ残った死体ってめっちゃグロテスクだよ。……まあ、俺は大丈夫だけど女子達は大丈夫なのだろうか? 特にビッチさん達大丈夫? 顔が真っ青だよ。顔が真っ赤っかじゃなくて良かった……のか?


「しかし、なんかオーバーキル過ぎるな。もっと威力低くてもいいけど。……斬撃って飛ばせないのかな?」


 【飛斬撃】のスキルって老害タブレットにあったっけ? まあ、老害タブレットには【魔術学最終研究】無かったけど。というか、あったら完全に講義だよ! スキル選びが大学の時間割作りに成り果てるよ! 卒業まで後何単位必要だから、このスキル取ろうだよ! 卒業ってなんなの!? 異世界を卒業するの!? 卒業したら地球に帰れるの!? なら、とっとと卒業させて下さい!!!


Envelopperオンブルベ avecアベック les ténèbresテネーブル/Croissantクロワサン deドゥ luneリュンヌ envoyéアンヴォワイェ


 適当にやったら斬撃が飛ばせた。何人か奴隷商人が死んだ。【飛斬撃】のスキルを手に入れた。……スキルポンポン手に入るけど異世界はイージーモードなのだろうか? というか、なんで俺だけ特別なのだろうか? ……バグなの? やっぱり俺って存在自体がバグなの!? デバックされたり2.0にフォーマットされたりするのだろうか? ……ここ、電脳空間じゃないよ! 電脳空間で自由自在に行動できる人の独壇場じゃないよ!!


 ……ふう。とりあえず一人以外は全員撃破したか。

 全く手応えなかったよ。技の試しが終わってからはただの作業だった。


 さて、この分厚い扉の奥に親玉がいるらしいんだけど、どうしよう。何って言って入るのがいいかな? 「たのもー」だと道場破りだし。……うん、あれだな。四回ノックだな。


「失礼しますー」


『「「「「「「「なんで職員室に入る雰囲気で敵の親玉の待ち受けている部屋に入ってるの!?」」」」」」」』


 ……ダメだった? でもこれ社会の常識だよ。ノックは二回じゃなくて、三回でもなくて、四回だよ! 二回はトイレのノックで、三回は親しい人に対してだから。……そっちじゃないって?


 中には髭面の男がいた。周囲に美女な奴隷を裸同然で侍らせているようだ。……それ、商品だよね? 傷つけて大丈夫なの!? それとも貴方専用の奴隷?


「何者だ!」


 えっ? 名乗らないとダメ? つい最近似たようなことがあったよな。あの時はどうしたんだっけ?


「日本文化研究学部国文学科浅野天福ゼミ大学公認特例ゼミ生の能因草子と申します」


『……草子君、多分そういうことじゃないと思うわ』


 違ったようだ。なら、どうやって自己紹介しろと? 「泥棒です」って? 信じてくれたからって空を飛ぶことも湖の水を飲み干すことも無理だよ。だって俺、無職ニートだもん!? 堕王子でも王子(仮)でもないよ!!


「まあ、いい。女達を侍らせてヒーロー気取りでやってきた勘違い野郎よ」


「……いや、勘違いしてるのはそっち。女を侍らせているハーレム主人公じゃなくて、ぼっちにして欲しいのに何故か勝手について来られる無気力系無職ニートなモブ」


「……口上言っている時に訂正入れないでくれないか。いいところなんだから」


 どうやら口上だったようだ。止めてはいけない奴だったようだ。……なんなの!? 奴隷商人なのに厨二病なの!? 多分恋は無理だと思うよ! 一方的に支配してるんだから。


「女達を侍らせてヒーロー気取りでやってきた勘違い野郎よ。よくここまでやって来た。……そういえば、俺の仲間達ってどうなったの!」


「いやぁ、雑魚かったっす。弱過ぎて途中から作業になっていたっす。……ゴンタッスさんだっけ? あの人は可哀想だったな。上半身吹っ飛ばされてお陀仏になって。南無阿弥陀? 南無妙法蓮華経?」


『「「「「「「「「いや、それやったの草子さんだから!? なんで他人事なの!?」」」」」」」」』


 あれ? そうだったっけ?


「……よくも俺の仲間を! てめえには絶望を与えないといけないようだな! お前の大切な仲間が泣き叫びながら犯されるところを見せてつけてやろう!!」


「……王道パターンだな。R18になるんでマジでやめて下さい!!」


『「「「「「「「「心配なのはそっちなの!? 私達の心配じゃないの!?」」」」」」」」』


 いや、そっちの方が重要だし、ビッチ共は心配する価値ないでしょ。

 まあ、この世界は紛うことなき現実であってライトノベルじゃないんだけどね。


「喰らえ!! 【催眠術】」


 みるみるうちに白崎達の目が虚ろになっていく。光が消えていく。……いわゆるレイプ目?

 というか、俺には使わないの?


「なっ、何故お前には効かない!!」


 使われていたようだ。まあ、俺には【状態異常無効】があるからね。……あっ、だから効かないのか。遅えよ、俺。


「だが、お前の仲間は操った。そうだ、コイツらにお前を襲わせよう。仲間に手は出せないだろう」


「〝痛みを理解したまえ〟――〝ダイレクト・ペイン〟」


 白崎達と奴隷商人が侍らせていた奴隷、全員の意識をブラックアウト!


「まさか、仲間に手を出すだと!? お前それでも人間か!」


「お前には言われたくないっす。じゃあ、消えて――〝世界を構成する有象無象よ、元素となって、新たな世界を作る糧となれ〟――〝エレメント・スキャター〟」


 エルダーワンドを奴隷商人のリーダー、フランシス=ホーキンスに向けて呪文を唱える。

 鈍色の魔法陣が一瞬現れ、消えるのと同時に奴隷商人が青白い輝きを放って四散した。



 終わったようだ。あまりにもあっけなかった。

 最後までサ行……じゃなかった作業だったよ。


「〝精神を癒せ、輝く光〟――〝マインド・ヒール〟」


 全員に精神回復を掛けて復活させた。術者のフランシスが死んだので催眠術は解けたようだ。

 というか、名前の元ネタが奴隷貿易で有名なジョン・ホーキンスとフランシス・ドレークの合わせって安易じゃない? この人絶対航海してないよ!? 後悔は……どうなんだろう? 死人に山梔子クチナシだし。……口なしだった。最近誤変換が酷すぎるなぁ。


「とりあえず、手分けしてここにいる奴隷をここに連れて来てくれないかな? その間に俺は隷属の首輪的なものの解除方法を調べてみる」


 奴隷達のことは白崎達に任せて、俺はその間にフランシスが居たところの側で倒れている奴隷に近づき、首輪に向かって【看破】。


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・隷従の首輪

→奴隷を縛る首輪だよ! 奴隷を従わせるよ! 従わないとペナルティが発生して身体中を激痛が駆け巡るよ! 激痛を強烈な快感に変化させることもできるよ! 大量の魔力を流し込むと魔力回路が壊れて外れるよ!

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 隷じゃなくて隷か。一字違いで大違いには……なってない!?


 しかし、とんでもないアイテムだせ。【使役】とかフェロモンの指輪がちゃちに見えてくるぜ。……誰とでも仲良くなれる魔法よりはまだマシだろう……プク様万歳……ヤバイ、思い出しただけで屈服しちゃいそうだ。――まだダンス動画すら見てないよ!

 絶対思春期男子に持たせちゃダメな奴だよね。一つでくっころも快楽堕ちもできるようだ。このままだと主に女騎士さんとか姫騎士さんとかが大変なことになる。……もしかして、エルフ美少女とか豹人族の女の子とかビスケット大好きな魔王様も危険?

 オタク達に悪用されたらマズイ。可及的速やかに魔力を流し込んで暴発させよう。……ところで魔力注いだ勢いで首とか吹っ飛ばないのだろうか? そっちの方が大変だ!?


「……草子君、言われた通り全員連れてきたよ。それで、どうすればいいの?」


「隷従の首輪の解除方法が分かった。大量の魔力を流し込むと魔力回路が壊れて外れるらしい。確か、白崎さんって【魔力操作】のスキル持ってたよね? アレ使って首輪に魔力を流し込んでくれないかな?」


「分かったわ」


 とりあえず、奴隷達に一列に並んでもらって順番に解除していく。予防接種なのだろうか? 簡易地獄なのだろうか? 白崎さんは白兎に……なっていないようだ。


 しかし、人数も多い。約半数が獣人だ、ってそれはどうでもいいか。

 時間掛かりそうだな。だけど、白崎しか【魔力操作】持ちいないし……試しにやってみるか?


 ……できた。普通にできちゃった。調子に乗って色々試していたら【魔力操作】、【魔力付与】、【魔力治癒】、【魔力制御】も手に入った。


 とりあえず、全員外し終わった。十分ぐらいかかった。そのうち約半分は俺がやった。……あれ? いつの間に追いついた? 後半ほとんど遊んでいたのに?

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