前編短編CM『トリプルマジックストリート 第一部』
霜月二十三
主人公は聖女の守り人四人といっぱん人
オレの名はウリッツァ、この夏から十六歳だ。生まれてすぐ両親を亡くした孤児同士
それからマナ様の過去とか探る内に、何度も出てくる「名前を最後まで呼べないあの人」。
そいつに両親を殺された
「ああ、ごめんなさい、大丈夫ですか?」
「おお、少年か、特に怪我はないぞ!」
「ああ、なら、よかった……」
じゃあな! とウリッツァは少年、もとい彼に別れを告げる。
彼は家に帰り、洗面所の鏡を見つめる。
「少年、ね……あいつにボクの年とか本当のことをいろいろ言ったらどんな反応するんだろ」
しばらく想像して今考えても仕方ないと小さく笑った彼は、ただいまチェルシー、と声をかける。チェルシーと呼ばれた少女は、おかえりの後に彼の名を呼ぼうとしたら彼に抱き締められた。少女の匂いは彼の愛しの今は亡き祖母の匂いと同じような匂い、背丈も祖母と同じくらい。ただ短く切られた波うつ髪と不意の抱擁に戸惑う瞳は桜色だった。
前編短編CM『トリプルマジックストリート 第一部』 霜月二十三 @vEAqs1123
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