蜂の幼虫
引っ越し作成が失敗に終わったコアシナガバチの巣。幼虫は餌を与えないと死んでしまいます。蛾や蝶の幼虫なら自分の足で食べられる葉を探して歩きますが、蜂の幼虫は手も足もない、歩くことも移動も無理。
こう考えると蛾や蝶の幼虫はなかなかに手がかからない子だったということが身に染みました。葉っぱさえ切らすことなければ、飢え死にも脱走もしない。
アブラムシを取ってきたのはイイのですが、これをどうやって食わすか。ということで、爪楊枝の先にくっつけて食べさせようとすると、アブラムシが当然歩いて逃げ出します。
やはり潰さなければならないか……
ちょっと気がひけますが、ぷちっと潰して口元にもっていくと、まあ……食べなくはないです。しかしあまりおいしいものではないのか食いつきがいまいち。
このゴマ粒の4分の1ほどのサイズのアブラムシを潰して1回ずつこれまた小さい幼虫の口へ運ぶという労力に見合わない塩な反応でした。口元につけたままにすると、しょうがないから飲み込む、というような。
どうしたらいいんだ……
試しに食べ終わったヨーグルトのカップから、爪楊枝でちょっとすくってあげました。まあ当然反応はうっすーい。
こまった、こまった、でも今日はこれしか食べもんがないので、アブラムシで我慢してもらいます。
やっぱ昆虫ゼリー買ってこないとダメかなあ。明日出社前にホムセンに寄ろう。
ようやく営業再開したホームセンターによりまして、昆虫ゼリーを物色。こんなに量要らないよ……
10個パックとかないの? 50個も30個も要らない。
あまりの量にちょっと他をあたります。そうだ、肉食魚とかカメの餌とかで、ミミズとか魚とか海老とかのお肉をすり餌にしたようなもんないかな~
見たところ乾燥フードしか見つからず、出来るだけ「動物のお肉」が入ってるのを選びます。
100%お肉はやはり見つからず「イモリの主食」という粒粒に「フィッシュミール」「オキアミミール」が入っているのを見つけました。それ以外にも植物の種とか小麦粉とか入ってましたが、急場はこれでしのごうと購入。食べてくれなくてもなんかの餌にすればいいや。
そして帰宅後。スポイトで数滴水を垂らした中に餌を2つぶいれふやかします。使い勝手悪くて工作用にしてた、金属製耳かきの背で押しつぶしドロドロにします。
それをまた爪楊枝の先にちょっとつけ、食べてくれーという思いで口元につけると……
食べた!
よ、よかった、何とかしのげる。
食べている幼虫の口をよく見てると鯉の口みたいに見えてきました。左右に開く部分と、下に開く顎?のような部分とみえて、食べ物ではないただのつまようじやピンセットが口元にいくと「んっ」という感じで口を一文字に閉じます。
逆に欲しいときは人間の赤ちゃんのように「あーん」と待っている(ように見える)のでちょっとかわいい。
でもやはり本当に始めの超空腹のうちは食いつきがいいのですが、途中から「えーまたこれかよ」みたいな反応になってきます。楊枝の先3回くらいの量でお腹がいっぱいになるのか、それともお味がお気に召さないのか、口の動きがものっすごい遅くて「イマイチ」なのが伝わりました。
本来のものと違うものあげてるんだからしょうがない。そもそもこれをあげていいのかもわからない。
やはりこれだけを食べさせ続ける訳に行かないな、とまた悩むことになります。
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