片腕のカマキリ
昨日、カマキリを見つけました。大きな体。オオカマキリでしょうか。バッタらしきものを食べていました。もう小さくなっていて何という種だったかのは分かりませんが、オンブバッタでしょう。その辺にいっぱいいるし。
しかしどこかいつもと見え方が違います。何かが違和感・・・・・・よくよく見ると、このカマキリ片腕!
右側の前脚が、人間でいうと二の腕っぽいところしかありません。関節から先のクイッと挟む鎌自体が無くなっていました。何か壮絶な戦いがあったのでしょうか……
しかしこうして生きているということはその戦いに勝って生き抜いたのでしょう。
左腕一本でもこうして獲物はゲットできる様子。頑張れよー、と思いながらその場を後にしました。
そして翌日。まだ同じ場所に居ました。じっとしています。
目の前に小さなヒシバッタがぴょんと飛んで出てきました。くりっと顔をそちらに向けるとそろーっと近寄り……
パシッ!
残念、狙いが外れました。が、そのバッタも自分の真後ろに鎌が飛んで来たのに気づいていないのか動じません。チャーンス!もう一回……
パシッ!
また狙い外れました。今度は気づかれて逃げられてしまいました。
やっぱり片方だと狙いにくいのか、ただ単に的が小さくて狙いにくかったのか。
でもこうやってまだまだ狩りをしようという気概があれば大丈夫。まだ生きられるでしょう。
平地を歩く分は難はなさそうですが、何かに上るときは引っ掛ける手先が無いので少々不便のようです。
脱皮をすると欠損した足が戻るという話を聞いたことはないでしょうか。
幼虫の時だけに限られますが、ナナフシなんかすぐ脚とれちゃうけど脱皮を繰り返して再生します。
カマキリも、まだ幼生の頃であれば鎌を欠損しても脱皮する度少しずつ再生するようです。カニやエビも鋏が欠損しても戻っていった話もあるし、節足動物うらやましいなあ。
完全変態の虫でも敵から逃げる際足を自切するのがいますが、成虫だと取れたらお終いです。再生は不完全変態の最大のメリットと言えるでしょう。
(不完全変態の虫の全てが脱皮で元に戻るというわけではないそうです)
しかし再生するのは幼生の時の話。ここまで成虫になってしまうと、もう再生するまでにはいかないかなあ……。というより、この後脱皮回数残ってるのかなあ。万一脱皮しても1回くらいじゃ元には戻らないでしょう。
頑張って生きるんだよーー。
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