このきのこなにきのこ
生き物は生き物であることに間違いありませんが、ちょっと系統をずらして。
先日、綺麗な紫の光沢をもつ甲虫(オオセンチコガネ)を見つけた際、この公園に寄ったのはなんか面白い奴いないかな、というのともう一つ理由がありました。
公園から遠いところでなんだかクヌギの木の幹に茶色いものがついているのが見えました。あれ、よくみたらその木だけじゃない。他の木にも何かあります。枯れ葉でもくっついてるのかと思ったのですが、やたらボリュームがある……。
近寄るとそれはキノコでした。しかもびっしり、いっぱい。
根元のほうから上の方まで、割れ目からみょきみょきと小さいのが顔を出していると、集合体恐怖症の方でなくとも「うわっキモ」と引いてしまうような感じ。
それが大きくなると、シイタケのように丸くて傘のようになっていればまだかわいげもあるのですが、なんだか傘のふちが薄く上にそっくり返っていて、破れてるしやたら茶色だし小汚く見えました。
形としたらエリンギがやや似ています。エリンギのカサを薄くしてもうちょっとのばして、色を上から下まで焦がしたように茶色にしてカサの端をぼろぼろにすればきっとこれになる。
そしてこれだけ生えていてもきっと毒なんでしょう。人間はだれも手は出していない感じ。虫も見えず、アリが付近を歩いていたのと、ハエのような飛ぶ虫がたかっているくらいでした。
木の根元には、むしって落としたのか、枯れて落ちたのか、真っ黒になって妙な臭いを放つキノコの残骸が落ちていました。オオセンチもここの近くで見かけましたが、キノコはスルーしていました。
その数日前にも、公園のテーブルの上に何か置いてありました。誰か帽子でも忘れたんだろうかと思って近寄ったら、超でかいキノコ。かさの厚みも結構あるし、直径も自分の手をパーにしたより少し小さいくらい。(注:手は小さいです)。
茎のようなところも長さがあり持ちやすい円筒形です。
子供が面白がって取っておいて行ったのでしょうかね。これは木ににょきにょきしているのとまた少し違う形をしていました。机から生えていたわけではありません。
みたらその付近にある足元の草の陰から、それに似たキノコがみょんみょん。犬が散歩の途中間違ってかじったりしないのかなあ。ハクビシンや狸はこういうの食べないのかなあ。
いずれのキノコも写真を撮って帰ってきて、ネット検索で見比べても全然わかりません。
びっしり生えていたやつはクヌギ、コナラに生えてたはず。夏中スズメバチとカナブンがたかっていた木だから木の種類は間違ってないと思います。樹液が出ていたあたりにも威勢よく生えていました。
で、その数日後。母と買い物に出てその公園前を通ったのですが、きれいさっぱりキノコはなくなっていました。木の隙間に見えた小さい奴すらです。
寒かった日があったから? それともいきなり30度になった日があったから? もしくは寿命?
枯れてしまったか腐ってしまったか。私の素人目じゃ生えていた痕跡もわかりません。
母が推測します。
「子供が食べると危ないから、役所の人が取っちゃったんじゃない?」
あーなるほど! 確かに危ないですよね。むやみに取って食べて病院送りになったとか、犬が齧って下したりしたら今のご時世管理責任問われちゃうし。変なキノコなら死んじゃうかもしれない。勝手に取って食べるのも悪いんだけどさ。
あのキノコたちがやばキノコなのか安全キノコなのか、何で一斉に消えたのか気になります。
どうせだったら松の木の下にマツタケとか生えてくれればいいのになあー。でもアカマツが単体で2,3本生えてるような公園じゃ望めませんね。
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