多頭飼育崩壊気味

 ほんの数日前、剪定した柚子の枝からアゲハの幼虫および卵を見つけて、切った枝とともに家に置いていたところ、飼育崩壊気味になってきましたので毎日のようにリリースしております。


 まず拾ったときから終齢のむちむち君が、昨日帰宅後行方不明になっていました。そろそろ徘徊に気をつけなきゃな、と思った矢先。

 蛹になる前にだす下痢便が糞受けにしていたお菓子の空き箱に落とされていたのを見て、「ああやばい、部屋の中放浪している……」



 部屋の中ならまだいいです。他の部屋に行っちゃったら大変。幸い家族は見るだけで怖がるような弱っちいメンタルはしてませんが、本来居るはずないイモ虫が目の前に現れれば悲鳴の一つもあげるでしょう。

 昨日は自分の事が終わったらひたすら部屋を這いつくばってました。でも見つからない……どこいったんだよーー。戸棚の裏も探したのに。

 知らずに潰したら大変なので、何をするにも警戒しながらそーーっと過ごしています。

 2週間後くらいに突然家の中でちょうちょが飛ぶトンデモメルヘンの世界が広がるか、早い段階で怪しい蜂や寄生蠅が飛ぶか……それとも何も出てこないか。怖いよー



 先日水の中にドボンしてしまい、何とか助けた個体ですが、一時吹き返したもののやはりだめでした。もうすぐ終齢だったのに……。

 脱皮前の変化としてお面がずれ、体も下の緑の色や目玉模様がうっすら見える所までいったのに、やはり相当なダメージを負ってしまったようで脱皮できずにお亡くなりになってしまいました。可哀そうなことをしてしまった。もっとちゃんと早く手をうっとけばよかったのに。



 その後、もう2匹今度は生まれたばかりの小さいのがドボンしてしまいました。どうやらアルミホイルと枝の隙間から落ちてしまったようです。

 このままでは皆溺れてしまう、と一旦ペットボトルから水を抜きました。新しい枝を1枝入れて、枯れ枯れになったら取り換えよう。


 

 もう一つ心配なのが、自分で外へ放したかどうか把握できなくなってしまったせいで「ナガサキアゲハ」の幼虫の姿が行方不明です。どっか勝手にいっちゃったのか、行っちゃってたら確実に部屋のどこかで死んでいそうな気がしてやっぱり怖いよー 逃がしていればいいんだけど……



 とにかく頭数が多すぎ(捕獲当初は卵状態含め22匹くらい?)て、初日に4匹健康そうなのをリリース、翌日3匹脱皮が完了したのをリリース、今朝は脱皮したしてないにかかわらず、ある枝一本についていたのをまとめて4匹リリース。その間に3匹水難事故でお亡くなりになってしまったり、原因が分かりませんが脱皮が出来ず葉の上で亡くなってしまったり、先の通り行方をくらます子がいる一方、卵も孵化して2匹増えるし残ってる子もよく食べるしで、葉の供給や糞の片づけが追い付かなくなってきました。糞に酷い臭いがしないのが救い。古くなった葉の方が臭いくらいです。



 明日は晴れるというので、台風が来ないうちに元気なアゲハちゃんは早めにリリース予定です。

 柚子に戻した子も、他の虫に食われたり寄生者にやられたりしてないか心配です。でも人間はこれ以上どうにもできないので、自力で頑張ってもらうしかありません。



 犬猫を増やすだけ増やして飼育崩壊している人をニュースでみますが、可愛いから、可哀そうだからで増やすとどれだけ危険か、たった1日イモムシだけで身をもって体験しました。私はブリーダーにはなれないな。


 こっちはまだせいぜい畳半畳のスペースほどで収まってますが、犬や猫のように大きくて跳び回る生き物じゃ本当に手が負えなくなる。それと、こっちはいざとなればリリースする場所があります。他人様の敷地は問題外ですが、幼虫が元居たのは自分ちの敷地内の柚子の木。遠方から持ってきた虫でも、外国産の虫でもありません。離した世界は捕食者がいっぱいいる危険地帯なので、頭数は自然とバランスが取れていくかと思います。

 でも犬猫はそうはいかない。その辺にリリースしたら社会問題! ちゃんと責任もって世話するって、どんな生き物も大変です。

 子供のうちから虫を飼って世話する癖をつけたり生き物のふれあい方を学んだりするのも大事な勉強なんだろうなとおもいます。世のお母さま方には顰蹙かいそうですけど、お子さんが何かとってきたら温かい目で見てやってください。

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