寄生虫いろいろ 1
何回か「寄生」のお話をしたいとおもってます。以前この種も取り上げて欲しい、というコメントも頂いたので、ちょっとずつお話してみようかと。
私が初めてこの「寄生虫」をみたのは小学生の頃。モンシロチョウの幼虫につく「アオムシコマユバチ」。有名どころの寄生バチです。
あおむしの体から、うぞうぞにゅるにゅるとクリーム色の小さな虫が「生えて」きて、そのまま繭を作っちゃう。こわいーー!こわすぎる!
寄生にもパターンがいろいろあって、こんなふうに幼虫に寄生する奴、卵に寄生する奴、一度に何匹パターン、もしくは一匹のパターン、蛹になってからがチャンスの奴……成虫につく寄生虫だっています。
大体全パターン見ておりますが、いつみても、どれ見ても人間目線では気持ち悪いです……
できることなら、まだ姿かたちの無い卵のうちの方が、精神的ダメージが少なくていいかな。幼虫はかわいそうだし、蛹は無念でしかないし。成虫は痛々しいし。
それが彼らの「生き方」なわけですから、よそ者が非難したり制御したりする筋合いはないんですが、やっぱり育ててたやつがこれに襲われると「こ、こいつうううーー!」と悔しさ紛れにプチッとやっちゃいたい衝動にかられるものです。
寄生虫は農家にとって益虫と呼ばれて、面白い名前の付いたものでは「ホウネンダワラチビアメバチ」という種がいます。
「豊年」「俵」と縁起がいい言葉が並んでいますが、そのとおりこれがいっぱい出た年は豊作になる、なんて言われもあるそうです。
またこの繭がおもしろい。草などから一本の綱でぷらーーんと俵状の繭がぶら下がるんですよ。名前のタワラはここから来てるんだと思うのですが。
彼らがもしいなかったら、虫の数を制御するブレーキが無くなってどんどこ増えてしまい、畑の農作物や植物が枯れてしまいます。
かといって寄生虫の一人勝ちということもなく、寄宿者であるイモムシがたとえば鳥や動物、他の肉食昆虫に食べられてしまったり、人間が農薬まいて死んだりしたら同時にエンド。
さらにすごいなと思ったのが、寄生虫の幼虫に寄生するという不思議なものまでいます。
どこか一つの種だけが得をすることの無いようにうまくできてるんですねぇ。凄いと思いませんか。
でもやっぱり実物目の前にすると「キモーい!」と口に出てしまうのは止めようがございません。
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