すごい生命力

 数日前のことです。


 ホームセンターで買ってきたナスの苗を植えたいというので、親の土いじりを手伝います。



 昨年から発泡スチロールの大きいのに土を入れ、菜花を育てていたのですが、もう食べられる葉が育たなくなってきたので土を全部出します。

 もしゃもしゃの根っこをふるいで落とし、土だけにします。そこに新しい土と腐葉土を入れます。



 が、その最中、頭がオレンジ、足が真っ赤、8㎝くらいはあろうかというムカデがにょろりと出てきました。

 父親が、ムカデが出てきた、とだけ言ったので「家に入らないようにしてよ」とだけ言いました。


※私は、「家に入らないようにしてよ」、と言いました!!(大事)




父「ムカデって何食べるの?」

私「うーん、ゴキブリとか、他の虫を食べるって聞いたことがある」

父「ありゃー、それは気の毒なことをしましたねぇ」

私「どうしたの……あっ!」

 

 私のそばをムカデが歩いていたのですが…………


 あ、あ、あたまが……ない!!!


 頭の無いまま、直進し続けるムカデ。



私「あーーかわいそうに、頭はどうしたの」

父「ここにある」(足元を差す)


※私は、「家に入らないようにしてよ」、と言いました!!(3回目)

「頭を落として動けなくしてください」とまでは言っていません!



 気の毒に、頭の無いままふらふらと体だけどこかへ行ってしまいました。

 家のなかに居られてもすっごく嫌ですがここまでされるとさすがに可哀そう……



 その生命力には驚かされます。体全部が脳みたいなもんだから、と昔生物の先生が言っていたような。


 よくわからなかったのでこれを機に調べましたら、虫には「神経節」というのが体に幾つかあり、頭部神経節、食道下、胸部、腹部神経節というものが体の中にあるようです。

 これが私たちの言うところの脳の様な役目をはたしていて、それぞれの神経節が指令を送れるんだとか。凄いざっくりの説明ですけど。

 ムカデは体が長いから、もしかして神経節も多いのかなぁ


 なので頭部神経節がやられても、その他3つ(もしかしてそれ以上??)神経節がある以上、そこが指令を送るから動けるようですよ。すごーい。

 ただ、頭がないのは致命的ですし、結局時間の問題で死んでしまいます。


 家にムカデが出て、ひっぱたいてもひっぱたいてもくたばらず、むしろこっちに向かってきたのはそのせいだったのですね。いくらその場で半分にしても効かなかったわけだ。



 ものすごい暑い日、やっぱり土いじりしてたら出て来て、悪気はなくコンクリの上にほおったら熱さですぐに死んでしまったことがあります。

 ある意味、ゴキブリまでも食べてくれるなら退治しないで済むに越したことはないのですが、毒を持っていますから噛まれたら痛いし腫れます。手を出したら危険です。ご注意を。

 どうしても退治したいときは、叩くより熱攻撃の方が利きます。



※ムカデにかまれた時はお湯につけるといいって話もあります。毒がお湯に弱いんだって。

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