はらぺこあおむし
世界で一番有名な虫は、エリックカールさんの「はらぺこあおむし」でしょう。
子供の頃読んだり、読んでなくてもあの独特の貼り絵のようなイラストは見たことありますよね。
不思議の国のアリスの”水パイプを吸うイモムシ”や、クレイアニメの”ニャッキ!”など、数少ない”市民権を得たイモムシ”の一つに挙げられると思っております。
そんなはらぺこあおむしを斜めの角度で見て行こうと思います。
体の曲げ具合を見ると、尺取虫の様ですね。前の脚が4本なのは目をつぶりましょう……
はらぺこあおむしは顔が赤くて体は青。このように顔の色が違う幼虫は結構います。
体は青くないですが、アオバセセリという蝶のイモムシは、顔がまるで赤いテントウムシ。オレンジの地に黒い水玉という不思議な顔をしています。可愛いっちゃ可愛いんですが、体も縞模様だし「どうしてこうなった」と聞きたくなる模様。
次に成長具合です。流石に1週間で蛹になる種は私も知りません。
以前飼ったことのあるスズメ蛾の幼虫は3~4日おきに脱皮し、生まれたては7㎜程だったのが最終的に80㎜にまで巨大化しました。丸々太ってそれはそれは重量級に。
3~4日ずつ齢を重ねるとしたら、単純計算15~20日程で蛹になるでしょうかね。速いと言えば速いけれど、このあおむし君には負けます。
そんな早いサイクルの完全変態の虫、ショウジョウバエくらいしか私は知りません。
食欲もほんとすごい。先のスズメ蛾も、大きくなると(特に終齢)連日食草を用意しておりました。2匹いたので毎日でも足りず朝晩取ってきたり。
そしていつ栄養吸収してるんだ、っていうくらい食っちゃ出し食っちゃ出し。
あおむし君もかなりの食欲でしたので、きっと大型イモムシなのでしょう。
食べ物をみると、あおむし君は果物を食べているようですね。
結構葉っぱを食べる幼虫が多い中、割と珍しい。
実を食べるやつだと、うちも結構やられたトマトの実を食べるタバコガとか、もうその名のまんま「カキノヘタムシガ」なんてのがいます。それ以外にもノブドウの実を食べるスズメガも見られています。探せばもっといるんでしょう。
で、子供心に、チョコレートやケーキを食べる虫なんているのかと思っていたら、いたんですね……大人になってこういうこと分かるとまた楽しいものです。
犯人は「シバンムシ」という2~3ミリの小さい甲虫。ビスケットやそうめん、唐辛子、死んだ虫まで(いずれも乾燥していることが条件)何でも食べちゃう雑食っぷり。まれに引出しの中に虫が湧いた!っていうと奴だったりします。奴らはお腹を壊すことはないようです。
蛹になる前に絵本の中で「もうはらぺこではありません」という部分があるのですが、突然葉を食べなくなり放浪の旅に出ます。
アゲハ蝶の飼育経験ある方だと分かる方いるんじゃないでしょうか。籠の中の飼育だと感じませんが「お前そんな遠くまで遠征したの?」というほど育った場所から離れます。不思議ですね。
これは多くの幼虫で見られる現象でした。
余談ですが徘徊前、下痢便と呼んでいる水状の排せつ物を出します。これが出たらもう食事をしません。
絵本じゃ流石にそこまで書けませんな。
絵本は最終的にすごい「でぶっちょ」になります。これも間違いじゃありません。
「前蛹」と言い、蛹になる前に若干背丈が縮む時間帯があります。アゲハの写真ならごまんとネットにありますんで見てみてください。ミシュラン君みたいに体がもこもこしてきます。
蛹は種類や越冬タイプかどうかによって異なりますが、夏型なら2週間というのはそんなに間違った期間ではないかと思います。
あおむし君は最終的に綺麗なちょうちょになって旅立ちました。うん、子供が喜ぶハッピーエンド。
すごくかわいがって育ててたら、なんか地味ーーーーーな蛾になったとか、本来のものじゃない蜂や蠅が出てきたとか、私の経験はそんなんばっかですけどね!
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